翼の帰る処(上) の商品レビュー
病弱な尚書官ヤエトは、帝国の北のはずれの北嶺に左遷される。だらだらとした隠居的生活が出来ると喜んだのだが、やっかいな住民たちは扱いが大変だし、果ては皇女が太守としてやってきて、副官に任命されてしまう。根は真面目なヤエトは、まだまだ子供の皇女や住民たちに生真面目に対処していく。病弱...
病弱な尚書官ヤエトは、帝国の北のはずれの北嶺に左遷される。だらだらとした隠居的生活が出来ると喜んだのだが、やっかいな住民たちは扱いが大変だし、果ては皇女が太守としてやってきて、副官に任命されてしまう。根は真面目なヤエトは、まだまだ子供の皇女や住民たちに生真面目に対処していく。病弱で、疲れ果てるのに。しかも、皇族たちは竜種で不思議な力を持ち、ヤエト自身も「過去を見る」というやっかいな能力を持っていた。どうも、北嶺の住民たちにも不思議な能力の持ち主がいるようだし。 ジョジョの奇妙な冒険の承太郎の口癖の「やれやれ」とは言わないけれど、そんな感じで、結構冷静で的確な対処をしていくヤエトの様子や住人達、皇女、皇女の騎士団長とヤエトのやり取りが、なんか面白いんだよね。皇女がどこかへ行ってしまうという事件があり、これからも多事多難のようだ。
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隠居したいすごくしたい 幻狼ノベルズカバーはキラキラで眼に痛い 少ない説明で的確に描写されていて上質
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以前2巻まで読んで、この刊行ペースだと次が出る頃には前の話を忘れてしまうと危惧し、3巻以降は完結待ちでした。無事完結とのことで、復習のためにさらっと再読のつもりで読み始めたがが、結局じっくり読むことに……。主人公のヤエトは過去視という特殊な能力を持ちながら身体が弱くて熱を出して寝...
以前2巻まで読んで、この刊行ペースだと次が出る頃には前の話を忘れてしまうと危惧し、3巻以降は完結待ちでした。無事完結とのことで、復習のためにさらっと再読のつもりで読み始めたがが、結局じっくり読むことに……。主人公のヤエトは過去視という特殊な能力を持ちながら身体が弱くて熱を出して寝込んだり、隠居することが目標というファンタジーのヒーローにはあるまじき姿。でも、日和見主義になりきれずボヤキつつも、つい真面目に働いて皇女の副官として有能さを発揮してしまうところが魅力的。ルーギンや皇女との絡みも面白いし、北嶺にはどんな秘密が眠っているのか、これからじっくり楽しみます。
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独自のファンタジー世界の構築や世界観設定はできていて、 ファンタジー小説としての根っこはしっかりしていると思うのだが 如何せん物語が動かない。 物語が進まないというより、 作者がダイナミックな展開をするつもりがないのかも。 せっかく作った物語世界なのにもったいない。
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なかなかゆっくり読める時間がない、というより、思ったより没頭できず、図書館で延長して、だらだらと1ヶ月以上かけて読了。 イラスト入りのライトノベルではあるが、ファンタジーとしては正統派かつ硬派な感じ。その点では好印象だけど、登場人物の誰にも感情移入できず。 会話のやりとりが続く時...
なかなかゆっくり読める時間がない、というより、思ったより没頭できず、図書館で延長して、だらだらと1ヶ月以上かけて読了。 イラスト入りのライトノベルではあるが、ファンタジーとしては正統派かつ硬派な感じ。その点では好印象だけど、登場人物の誰にも感情移入できず。 会話のやりとりが続く時、どっちがどっちのセリフだかわからなくなる。あと、歴史とか国家侵略の背景とかいい伝えなど、昔語りのような感じで時々入りこむのだけど、頭の中で整理できず混乱…。 決定的に何がつまらないとうわけでも、何がおもしろいというわけでもなく、次の展開が気にならないので、次巻読むかどうか… 硬派なのはいいんだけどね
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
僻地に左遷されて「閑職だ。念願の隠居ができる」と思ってやって来てみれば、あれやこれやと面倒事が向こうからやってきたり積極的に首を突っ込まざるを得なくなったりするネガティブ思考な苦労性青年(中年)官吏が主人公。 現地の人々に振り回されたかと思えば、自由奔放な王女様が赴任してきてさらに心労が増える始末。 しかも主人公が病弱すぎて開始早々にぶっ倒れたり……。いろいろ異例ずくめの主人公です。 大筋も、神話や政治が絡む本格的なファンタジーなのですが、キャラクター同士の掛け合いのようなやり取りがいちいち面白くて楽しめます。 上巻は比較的ほのぼのとした雰囲気。喧嘩のような小さなトラブルを繰り返しながら、辺境の民と中央からやって来た主人公、王女たちが関係を築いていきます。 時折語られる失われた歴史の断片が、今後の鍵になっていきそうです。
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読み直し中。 つくづく面白いなあ。 僻地に左遷された病弱で隠居志望な主人公の前に、勝気な皇女が太守としてやってきて…っていう始まりだけど、王家に与えられる「恩寵」の力やら各地に伝わる伝説・神話やらの話が魅力的でもう。 神話と歴史と政治が絡んだ正統派ファンタジーなのだけど、とりあえ...
読み直し中。 つくづく面白いなあ。 僻地に左遷された病弱で隠居志望な主人公の前に、勝気な皇女が太守としてやってきて…っていう始まりだけど、王家に与えられる「恩寵」の力やら各地に伝わる伝説・神話やらの話が魅力的でもう。 神話と歴史と政治が絡んだ正統派ファンタジーなのだけど、とりあえず上巻は僻地・北嶺が舞台なのでのどかな雰囲気。
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帝国の一低級官吏、尚書官(記録係?)ヤエトはほとんど捨て地で、まともな統治をされていない北嶺地域に、唯一の帝国の役人として赴任。本人は左遷の果ての人事だと思っている。しかし赴任十数日で皇女が太守としてやってきて、突然皇帝によって皇女の副官に任命されたヤエト。 しかし、気まぐれ...
帝国の一低級官吏、尚書官(記録係?)ヤエトはほとんど捨て地で、まともな統治をされていない北嶺地域に、唯一の帝国の役人として赴任。本人は左遷の果ての人事だと思っている。しかし赴任十数日で皇女が太守としてやってきて、突然皇帝によって皇女の副官に任命されたヤエト。 しかし、気まぐれでわがままな皇女の「太守ごっこ」をしたくなり、娘可愛さに太守に任じた皇帝につき合わされているだけ、と最初思っていたヤエトだったが、どうも裏事情があるらしい。。。 上下巻の上。まだ話は途中だけれどこれは面白い! (以降、数冊続刊されている) 最初、誰のセリフか、誰の視点で話しているのかよくわからなくて読みにくい部分があり、数ページ行ったりきたりしてしまったけれど(これは狙ってされているのかも) とにかく勢いづいてくると、そんなことどうでもいいくらい圧倒的に面白い~!! 北嶺では過去記録が全くなく、わずかな昔話が残る程度。しかし、遠く砂漠や南方では同じ話が別の視点で語られている。消えた北嶺の「化鳥の騎士団」とは? 皇帝一族の「恩寵」の力と北嶺の民の力との接点は? ヤエトは個人的に調査したいと思っていて………謎が謎を呼ぶ、、、歴史的?ファンタジー。 最初、虚弱なヤン・ウェンリー??と思っちゃったけど(笑) だいぶ違います。ヤエトはめちゃめちゃ体が弱くて、正直よく生きられてるなあ(^^;) と思います。都から北嶺へだってたどり着けなさそう。でも締めるところはピシッと締め、皇女には畏れ多くもw 説教してしまう。 皇女も気が強いだけかと思っていたけれど、かわいいし、切れ者でしょう。そうしてヤエトと信頼関係を~心からの~を結びたいと願っているよう。 あまり面白いので、上巻読み終わる前に下巻買いに走りました。今読み始めたところです~。とにかく全巻一気読みしそうσ(^◇^;)
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なんか、この前に読んだ小説と2冊続けて主人公の希望が御隠居……。まだ物語の序章という感じで、次巻以降に期待かな。
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お仕事熱心で責任感の強いヤエトさんが主人公のお話。 もう死ぬと言いつつ頑張る彼がステキです。 鳥と心が通じるという設定も好き!
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