英語の歴史 の商品レビュー
父親に次いで二代に渉って東大文学部英文科教授となった寺澤盾の著作。 描かれるのは、波乱万丈の英語1500年史。 現在の英語を使用するのは15億人。 (世界人口は80億人なので、世界の2割の人が英語を利用していることになる) ブリテン島には多くのインベーダーがあった。 ノルマン•...
父親に次いで二代に渉って東大文学部英文科教授となった寺澤盾の著作。 描かれるのは、波乱万丈の英語1500年史。 現在の英語を使用するのは15億人。 (世界人口は80億人なので、世界の2割の人が英語を利用していることになる) ブリテン島には多くのインベーダーがあった。 ノルマン•コンクエスト(北欧)、ローマ人、フランス人のインベーダーから重大な影響を受けた。 多くの言葉の影響を受けて英語は形成されてゆく。 更に、植民地帝国を作ると、殖民地語を、貪欲に吸収していった。 英単語の発音の不思議さ、文法のおかしさの理由が歴史的経緯の中で明確に説明される。 英語を学んでいた時の疑問が氷解してゆく。 そして、思わざるを得ない。 1500年にわたって形成されてきた英語は、今後どのような変貌を遂げて行くのか、と。
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現代にいたるまでの英語の歴史のなかから、多くの読者の関心を惹くさまざまなトピックを紹介している本です。 本書は英語史の入門書であり、発音や語彙、文法の変遷についてもある程度触れられていますが、英語史をあつかったほかの本にくらべると、とりあげられている内容はかなり限定されています...
現代にいたるまでの英語の歴史のなかから、多くの読者の関心を惹くさまざまなトピックを紹介している本です。 本書は英語史の入門書であり、発音や語彙、文法の変遷についてもある程度触れられていますが、英語史をあつかったほかの本にくらべると、とりあげられている内容はかなり限定されています。その一方で、二十世紀以降の急速な世界情勢の変化によって英語にもたらされた影響について、さまざまな事例をあげて説明がなされています。具体的には、ポリティカル・コレクトネスにもとづくあらたな語彙の誕生などにかんする解説などがふくまれています。さらに、グローバル化の進む現代において今後の英語にもたらされる変化についても、簡潔ではあるものの展望が試みられています。 英語史そのものに関心のある読者だけでなく、英語を学ぶ多くのひとにとって興味深い内容になっているように感じました。
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近縁の印欧語との関係から始まり、各契機ごとに3期に分けて英語の変容を解説。とくにグローバル化した世界での現代英語の特徴と今後の未来に紙幅を割いている。他言語と比べ文法の制約の緩い英語であればこそ、多様な社会の変化に応じて自在に用いられることがよくわかる。
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今や完全に国際語としての地位を確立し、15億人もの人に使われているという、英語。 しかし、もとは小さなブリテン島の一部で話されていた言葉に過ぎなかった。 紀元前1000年ごろからブリテン島に住み始めたケルト民族を傍へ押し退けて、ゲルマン民族の大移動によりゲルマン系の人々が住み着き...
今や完全に国際語としての地位を確立し、15億人もの人に使われているという、英語。 しかし、もとは小さなブリテン島の一部で話されていた言葉に過ぎなかった。 紀元前1000年ごろからブリテン島に住み始めたケルト民族を傍へ押し退けて、ゲルマン民族の大移動によりゲルマン系の人々が住み着き、英語の歴史が始まった。それ以降、デーン人の侵略、キリスト教の伝来、ノルマン征服により、フランス語を話す王を戴くなど、さまざまな紆余曲折を経て今の英語があり、今も変化し続けている様子が描かれた「物語」。 大学時代、この本に出会えていたら…この本を起点に、参考文献をひもとき、英語史を学びたかった。とてもわかりやすく、英語という言語が歩んできた歴史が読み通せる本です。
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日本人なら誰もが学校で英語を勉強するけど、英語に関する疑問はスルーしていることが多いと思います。なぜ人称代名詞だけがyou,your,you,yoursと格変化するのか(そもそも格って何だろうか)、なぜsea,marine,oceanなど似たような意味で全然違う単語が多いのか、な...
日本人なら誰もが学校で英語を勉強するけど、英語に関する疑問はスルーしていることが多いと思います。なぜ人称代名詞だけがyou,your,you,yoursと格変化するのか(そもそも格って何だろうか)、なぜsea,marine,oceanなど似たような意味で全然違う単語が多いのか、なぜnameをナーメではなくネイムと読むのか…日本語とは全然違う言語である以上、まずは「そういうもの」として学ぶしかないのですが、英語の歴史をひもとくと、そのあたりも分かってきます。 ブリテン島に渡来したアングル人の言語に、キリスト教(ラテン語)やヴァイキング(故ノルド語)が混ざって古英語ができる。ノルマン公がイングランド王になることで、フランス語が混ざって中英語ができる。多様な人々の交わりの中で、文法は簡素化され、様々な出自の似たような語彙が併存することになります。もちろん外来の影響だけでなく英語内部でも変化は起きていて、大母音推移で発音が変ってしまいます。 歴史の中で他言語と混ざり合い変化してきた英語が、ブリテン島から世界に広がった後にどう変化するのか。6章は現代の話で、やや「英語の歴史」から外れるような感もありますが、英語の変化という視点を著者は大事にしているということなのでしょう。日本語は語彙さえ覚えれば千年前の文章でも読めますが、英語は同じ千年で激変する、その違いを楽しむ視点が得られたように思います。
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英語の歴史が分かりやすく説明されている。古英語、中英語、近代英語、現代英語。そして未来への視点もあり分かりやすい。
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英語の歴史だけでなく、現代の英語の発展や多様化について多く触れていたのが興味深かった。今日、様々な地域・人々によって英語が話され、変化も大きい。英語を学ぶものとしてどのように捉え、判断していくかということも大切だなと思った。
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いまや国際言語としての地位を確立した英語。 その英語が古代から現代に至るまで、どのように変遷を遂げていったのかを追う。 世界史の知識があったほうが理解が進むと思った。
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※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルの通り、英語の歴史を述べた本。 この本では、国際語として使われている英語が、なぜ今のような形に至ったのかを丁寧に説明している。そのため、文法や音韻論の面からアプローチしているので、語学の知識がないと理解がやや難しいところもある。しかしながら、読了したあとは、(読み書きも発音練習もしていないのに)自分の英語が上達したように感じられる。 個人的には、ヴァイキングの侵略やノルマンコンクエストにより、英語が『国際語としての性質』を帯びているところが理解できたので、満足している。
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なぜ英語の綴りと発音にはずれがあるのだろう? なぜ疑問文にも、否定文にもdoが出てくるのだろう? こういった疑問に答えが出る。 ヨーロッパ語の中に置くと、やっぱり英語って不思議。 格変化はどうしてなくなってしまったんだろう? 最近の動向もカバーしていて、こちらも興味深い。 e...
なぜ英語の綴りと発音にはずれがあるのだろう? なぜ疑問文にも、否定文にもdoが出てくるのだろう? こういった疑問に答えが出る。 ヨーロッパ語の中に置くと、やっぱり英語って不思議。 格変化はどうしてなくなってしまったんだろう? 最近の動向もカバーしていて、こちらも興味深い。 everyoneを受ける代名詞が、近年they系の複数形に変わってきた背景に、フェミニズムの主張があったとは。
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