生き屏風 の商品レビュー
ほのぼのした優しい空気の流れる和製ファンタジー。むかしむかし妖怪と人間が共に暮らしていた時代、ある村のはずれに、馬の首で眠ることで知られる少女の姿の妖鬼が住んでいました。村人は彼女に依頼や相談事を持ち込むこともしばしばで。という感じの話。民話のようなお伽話のような淡々としつつも懐...
ほのぼのした優しい空気の流れる和製ファンタジー。むかしむかし妖怪と人間が共に暮らしていた時代、ある村のはずれに、馬の首で眠ることで知られる少女の姿の妖鬼が住んでいました。村人は彼女に依頼や相談事を持ち込むこともしばしばで。という感じの話。民話のようなお伽話のような淡々としつつも懐かしい雰囲気にひたり、ゆったりとした気分で物語を楽しめました。 続巻もあるようなので読みます。
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【本の内容】 村はずれで暮らす妖鬼の皐月に、奇妙な依頼が持ち込まれた。 病で死んだ酒屋の奥方の霊が屏風に宿り、夏になると屏風が喋るのだという。 屏風の奥方はわがままで、家中が手を焼いている。 そこで皐月に屏風の話相手をしてほしいというのだ。 嫌々ながら出かけた皐月だが、次...
【本の内容】 村はずれで暮らす妖鬼の皐月に、奇妙な依頼が持ち込まれた。 病で死んだ酒屋の奥方の霊が屏風に宿り、夏になると屏風が喋るのだという。 屏風の奥方はわがままで、家中が手を焼いている。 そこで皐月に屏風の話相手をしてほしいというのだ。 嫌々ながら出かけた皐月だが、次第に屏風の奥方と打ち解けるようになっていき―。 しみじみと心に染みる、不思議な魅力の幻妖小説。 第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。 [ 目次 ] [ POP ] 日本ホラー小説大賞短編賞受賞作である表題作に、書き下ろしの二編を加えた連作短編集。 2作目の「猫雪」や続く「狐妖の宴」も、魅力的な、一癖もふた癖もある妖怪や人間達が登場して面白いが、なんといっても「生き屏風」が良かった。 「皐月はいつも馬の首の中で眠っている」 まずこの冒頭から掴まれる! 村境に住む皐月は、飼っている馬(その名も「布団」)の首の中でないと寝られない妖鬼だ。 物語は鬼や妖怪が人間と共存しているいつかの時代の日本が舞台のようだが、丁寧な時代背景や設定の説明はない。 だからこそ、読者をすっと物語世界に引き込むこの一文は秀逸だと思う。 皐月は、死んでから屏風に取り付きわがまま放題の酒屋の奥方に、話し相手として雇われる。 シェヘラザードよろしく皐月が奥方に語る不思議な体験や出逢った妖怪の話は、過度に面白そうに描写しているのではなく、むしろ淡々としている。 ただその淡白なリズムが、作品全体の独特の雰囲気を生み出している。 皐月と奥方が親密になっていく様子や、じんわりと心に広がる結末もいい。 短編だけではなくぜひ長編も読んで見たいと思う作家だ。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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あらすじ ↓ 村の酒屋の死んだはずの奥方が、あの世から戻ってきて家の屏風に取り付いてしまった。 「村はずれに住む妖鬼の皐月」は、屏風の奥方の相手をして、 退屈を紛らわしてほしいと頼まれ、しぶしぶ出かけていったのだが――。 ↑ あらすじ終了 「村はずれに住む妖鬼の皐月」←これ重要...
あらすじ ↓ 村の酒屋の死んだはずの奥方が、あの世から戻ってきて家の屏風に取り付いてしまった。 「村はずれに住む妖鬼の皐月」は、屏風の奥方の相手をして、 退屈を紛らわしてほしいと頼まれ、しぶしぶ出かけていったのだが――。 ↑ あらすじ終了 「村はずれに住む妖鬼の皐月」←これ重要 だって、この娘が主人公の話だから(他の短編も、この先も) 物語に登場する者達は怪異側の生き物ですが、 話自体はもの悲しさを感じる話です 怖くは無い むしろ、登場する人間の方が恐ろしいかなと 屏風の方に感情移入してしまいますよ ただ、この皐月の寝方が…… グロいというか、不可思議と言うか 作者の方の文書で理解は出来るのですが、本当に合ってるのか納得出来ない…… 是非、そこは読んで欲しい ちなみに、続刊として、 「魂追い」「皐月鬼」が出てます 全3部作になっているようなので、続きも読む予定
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寝る場面を想像したらホラーやけど全体的には牧歌的な1冊。 表題作では妖鬼である皐月の能力が少し見れたが、その後の話では思い出話で語られるぐらい。現在、凄い妖鬼になってるのかドジな妖鬼のままなのか分からない。これだけやと物足りないので続編を読んでみます。
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とても面白い。解説の通り「癒しのホラー」です。図書館から借りましたが、所有したくなったので購入します。日本の秋から冬への少し寂しい感じ、人と妖と神がちょうど良い距離を取りつつ関わりつつそれぞれに暮らしている感じ、妖も人も周りの人(妖)達と食べたり飲んだりしている感じがとても好きで...
とても面白い。解説の通り「癒しのホラー」です。図書館から借りましたが、所有したくなったので購入します。日本の秋から冬への少し寂しい感じ、人と妖と神がちょうど良い距離を取りつつ関わりつつそれぞれに暮らしている感じ、妖も人も周りの人(妖)達と食べたり飲んだりしている感じがとても好きです。
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優しい妖怪もの。 馬の首で眠る皐月という少女の鬼は村境に住み、わるいものの侵入を防いでいる。 村人からのお供えをもらったり、依頼を受けたりして暮らしている。 ある日、亡くなったおかみさんが屏風に憑いて、その話相手をして欲しいとの依頼があり…「生き屏風」 作者は遠野物語や民俗学...
優しい妖怪もの。 馬の首で眠る皐月という少女の鬼は村境に住み、わるいものの侵入を防いでいる。 村人からのお供えをもらったり、依頼を受けたりして暮らしている。 ある日、亡くなったおかみさんが屏風に憑いて、その話相手をして欲しいとの依頼があり…「生き屏風」 作者は遠野物語や民俗学、妖怪ものが大好きなんだなあ、と思った。 妖怪と人間がつかず離れずで暮らしている、のほほんとした世界観でした。 続編がありますが、表紙はこちらが一番雰囲気があって好きです。
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ぱらぱら読むうちに何となく気になって、最後は 物語にゆらゆらと気持ち良く取り込まれてしまった。妖達や生き霊が変に超然としていないのが良い感じ。書き下ろしの「猫雪」は、本当に湯豆腐でも食べながら一杯やりつつゆったりと頁をめくりたくなります。
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読了、85点。 ** 妖怪や神と人間が互いの存在を認識し合う世界、県境に住む妖鬼の皐月は人間社会とわずかな接触を持ちながら、良くないものが村に来るのを守っている。そんな皐月の元へ村の酒造から依頼が舞い込む。亡くなった旦那の奥さんが家の屏風に宿って、色々と我儘を言うのでその相手を...
読了、85点。 ** 妖怪や神と人間が互いの存在を認識し合う世界、県境に住む妖鬼の皐月は人間社会とわずかな接触を持ちながら、良くないものが村に来るのを守っている。そんな皐月の元へ村の酒造から依頼が舞い込む。亡くなった旦那の奥さんが家の屏風に宿って、色々と我儘を言うのでその相手をして欲しいというものだった。 気乗りしないまま受けた皐月だったが奥方との会話を楽しむようになり…… 表題作(生き屏風)他2篇収録。 第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。 ** 積み本でしたが崩しました。崩して良かった。 この世界は、今まで読み進めたところでは割と平穏で、人を食う鬼や出くわして対応に誤ると常世へ連れ去られてしまう冬の山の神の存在が語られはしますが、明確に人間と人外のものが対立するような描写もなく、 また妖の持つ術を人間に伝えたり、人間からお供えをもらったりと、僕好みの柔らかい舞台になっています。 話の大筋はその世界観の中で人と妖の交流が、会話をメインに進み、非常に読み易く楽しい小説でした。 ちなみにホラー小説大賞と言いつつも怖さは殆どありません。同賞の長編賞『粘膜人間』と比べるとこちらの方が好み、また大賞の『庵堂三兄弟の聖職』は未読。 シチュエーションは割とありがちと言えばありがちですが、じゃあこれと思い浮かぶ小説もなく、そういう点でも僕にとっては良い作品。いや、短編だと以前ここで書いた『少女禁区』(http://booklog.jp/users/mametarou77/archives/1/4043943881)の表題作は、妖は出て来ませんが呪術の存在や時代背景が通じるものはありますが、『少女禁区』はもう少し黒さがあったのに加えて惜しいかな、これ一本の短編で世界観の広がりがない。 それに対して「生き屏風」から始まる皐月シリーズ?は最初の短編で存在だけ語られた猫師匠や狐妖が後の短編で登場したりと、広がりがあって楽しめます。 ヴィジュアル的には魂追いの表紙を見ると、アニメ化とか思ったりもしますし、ゆるアニメになれば楽しいかもしれませんが、こういうのをアニメ化すると唐突にバトルものになったりしそうですよね
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【第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作】しみじみと心に染みる,不思議な魅力の幻妖小説。人間と妖したちののどかで優しい物語。ホラーが苦手な人にもおすすめ!
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全く怖くない妖怪短編集。 大きな事件が起こる訳でもなく 人と妖怪がなんとなく交わりながら でもお互いに深入りしないよぅに暮らしてる そんな世界のお話です。 淡々としてて 不思議な雰囲気があって もぅちょっと長い作品が読みたくなる。
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