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リバーズ・エッジ(愛蔵版) の商品レビュー

4.2

28件のお客様レビュー

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    11

  2. 4つ

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2013/05/30

きみのたからものには体温がなかった。 あいつの暴力は性欲、あの子のさみしいも性欲。 彼女の憂うつは虚栄、わたしの諦観はきっと処世術。 平坦な戦場でぼくらは生きている。

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2012/12/19

本当は全てに関心のない子、同姓愛者のいじめられっ子、摂食障害のモデル。 3人が共有する秘密は河岸で見つけた人間の死体。 閉塞した世界、 誰にもどこにも逃げ場なんてない。 人を愛することを知らずに、 きっと愛でないものを愛と思い込んで生きている。 メメント・モリ。死体を見ると...

本当は全てに関心のない子、同姓愛者のいじめられっ子、摂食障害のモデル。 3人が共有する秘密は河岸で見つけた人間の死体。 閉塞した世界、 誰にもどこにも逃げ場なんてない。 人を愛することを知らずに、 きっと愛でないものを愛と思い込んで生きている。 メメント・モリ。死体を見ると自分が生きていることを実感できる。

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2012/09/27

悲劇は、突然発生するのではなく 水面下でじわじわと進行している。 相変わらずことばの言い回しが素敵。 ハルナと山田くんが愛しい。

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2012/08/16

*引用* 観音崎君とセックスしたのは 「好き」だとか「嫌い」だとか 「愛」とか「恋」じゃなく 「感謝」とか「ごめんなさい」とか そういうきもちからだと思う でもそのことをあたしが 「ことば」できちんと表現出来れば セックスはしなくてすんだのだろうか? でもそういったこととあ...

*引用* 観音崎君とセックスしたのは 「好き」だとか「嫌い」だとか 「愛」とか「恋」じゃなく 「感謝」とか「ごめんなさい」とか そういうきもちからだと思う でもそのことをあたしが 「ことば」できちんと表現出来れば セックスはしなくてすんだのだろうか? でもそういったこととあたしの得た あの体の体温が一緒になる感じ あの性的な快楽とは どう関係があるのだろう? ―― 『RIVER'S EDGE』 岡崎京子 p.124

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2011/10/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一年ほど前、twitterにてどなたかが引用していた一文が気になって買った漫画。しばらくお蔵入りしていたけど、気になって読んでみた。 結局最後まで気になったフレーズが見つからないまま読み切ってしまった。一年前はぼろぼろになっていた時期で、その時、に響く言葉ってあるんだなあ…とぼんやりと思った。 肝心の内容はいろいろとハードな物語でした。岡崎京子は文学的なんて評価がある作家だけど、やっぱり絵がわからない。

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2019/01/16

何回読んでも、何十回読んでも、初めて読んだ時から十年以上経とうと、この作品は永遠に色褪せない。名作過ぎる。

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2010/10/19

したくないことばかりしてしまう、なりたくない自分にどんどん落ちていってしまう、そしてそんな自分を飼い馴らすしかない登場人物たちに自分が共鳴するような感覚が。 読んだときの痛さがそれかなあと。

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2010/09/26

岡崎京子の作品の中で一番好き。 最初は妹に紹介してもらって読んだ。初版を持っていたけど人に貸して、返してもらうのを忘れたまま連絡できなくなってしまった。

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2010/11/12

あたしが引っ越してきた新しい街には沼があった。 緑色にぬめぬめと鈍く光るそれは、夏には異臭を放ち 死んだ魚がぷかぷかと浮いていた。 生きている実感なんてもてない。 セックスはしてみたら、拍子抜けするほど大したことはなかった。 鬱々として抑圧された感情はある日突然爆発する。 死...

あたしが引っ越してきた新しい街には沼があった。 緑色にぬめぬめと鈍く光るそれは、夏には異臭を放ち 死んだ魚がぷかぷかと浮いていた。 生きている実感なんてもてない。 セックスはしてみたら、拍子抜けするほど大したことはなかった。 鬱々として抑圧された感情はある日突然爆発する。 死体を宝物だという山田君、 食べては吐いてを繰り返す吉川こずえ、 引きこもってあげくには妹を刺してしまう友人の姉、 まるで自分のようだと思った。 猫の死体を見て泣きながら吐いている若草が もどかしくて、愛おしい。

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2010/06/10

虚無感、閉塞感、残酷・・・言葉ではうまく出せない空気を切り取ってみせる手腕が秀逸過ぎ。 読後は、それでも私たちはこんな世界で生きていくのだと、リアルな実感がないことこそがリアルなのだと、妙に納得させられてしまう青春小説的な作品。 岡崎先生の最高傑作。

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