群青 の商品レビュー
感情移入できなかった部分が多いが、宮木さんの文体や風景描写は頭にすっと入ってくるうえに美しいのでそのは楽しめた。
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文章の一つ一つがとても素敵で本のなかの世界に惹き込まれてしまった。 内容は離島の狭い社会の物語で、実際の生活もそんなものなのかすごく想像力をかきたてられた。 そこはムラ社会で人と対立しては生きていけないところ。 子供たちは海と空と大人シマンチュに見守られて育つ。 そのうち各々...
文章の一つ一つがとても素敵で本のなかの世界に惹き込まれてしまった。 内容は離島の狭い社会の物語で、実際の生活もそんなものなのかすごく想像力をかきたてられた。 そこはムラ社会で人と対立しては生きていけないところ。 子供たちは海と空と大人シマンチュに見守られて育つ。 そのうち各々が進路を決めて高校に行くために島を出るもの、残って漁師になるもの、それぞれである。 この物語の中では悲しいことがたくさん起こってしまうのだけど、その起こった全てのことは誰のせいでもないし、人を責めることもできない。 だけど親しい人、身内、愛する人、を亡くしたものの感情はその本人にしか分からないもので、加害者と被害者(本当は違うけど、あえてそういう言い方をすれば)、その両者のかかわり方と一人一人が葛藤に苦しむ姿に、読んでいる方も胸が締めつけられる思いだった。 最後まで切なく、でも温もりを感じる話だった。 涙
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「果てない群青色の物語」 宮木さん初読みです。当たった。もっと他の作品も読みたい。 南の島の恋の話。閉鎖的な島、高い空、深い海、やり場のない想い、の群青色です。重たい話でしたが、表現と文章が軽いのでさくさく読み進められました。三篇からなるひとつの物語です。女性向きかなあ。 映画を...
「果てない群青色の物語」 宮木さん初読みです。当たった。もっと他の作品も読みたい。 南の島の恋の話。閉鎖的な島、高い空、深い海、やり場のない想い、の群青色です。重たい話でしたが、表現と文章が軽いのでさくさく読み進められました。三篇からなるひとつの物語です。女性向きかなあ。 映画を元に書き下ろされたお話です。
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人は本当に大切なものを無くしたとき どうなってしまうのか 考えさせられたお話でした。少し非日常的な感じはするけど 登場人物の気持ちなど 共感できる部分もあって面白かった。
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青色の表紙が綺麗だったので、手にとってみたのですが、その内容も南風原島の青色の海を背景にした綺麗な物語でした。 章ごとに、異なる主人公の視点で書かれた心理が余りにも純粋で、南風原島の自然がそのまま登場人物達に表現されているような、潤いのある読み応えでした。 石垣島から足を延ばせば...
青色の表紙が綺麗だったので、手にとってみたのですが、その内容も南風原島の青色の海を背景にした綺麗な物語でした。 章ごとに、異なる主人公の視点で書かれた心理が余りにも純粋で、南風原島の自然がそのまま登場人物達に表現されているような、潤いのある読み応えでした。 石垣島から足を延ばせば、まだ全く異なる世界がある事が分かり、今度の旅はそんな世界も良さそうだな、と物語の余韻に浸っています。
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前に読んだ宮木さんの本がおもしろかったので、もう何冊か読んでみようかな、と思って図書館で借りてきた。 療養のため元ピアニストの女性が離島の小さな街に移住してきたところからはじいまる、離島で暮らす人たちのお話。 離島とか、田舎とか、閉鎖的なところで完結するべっとりとした色恋モノ...
前に読んだ宮木さんの本がおもしろかったので、もう何冊か読んでみようかな、と思って図書館で借りてきた。 療養のため元ピアニストの女性が離島の小さな街に移住してきたところからはじいまる、離島で暮らす人たちのお話。 離島とか、田舎とか、閉鎖的なところで完結するべっとりとした色恋モノは好きなのでとてもおもしろかったけど、当然ながら展開は重いし暗かった。 宮木さんは暗くてドロドロした話がお上手なのだな。元気のあるときだけ読むようにしよう。 映画が原作で、それを基に書き下ろしたお話だったみたい。 宮木さんの雰囲気にとっても合っていたのでおもしろかったー映画も見てみようかな 雨の塔はいつも貸し出し中だなあー文庫だし買っちゃっても良いかも
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印象としては、沖縄が舞台のノルウェイの森、かな。あそこまでエロくて意味不明じゃないけど。 そんなにガッカリって訳でもないが、「花宵道中」が面白かっただけに期待しすぎたかも。
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宮木作品で一番共感できなかった。こういう女性に嫌悪感を抱いているせいかも。自分の人生に他力本願な幸せを求める人は嫌いだ。
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ありがちな三角関係だけど、切なさ哀しさは抜群でした。 http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-308.html
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離島の女と男をめぐる生と死と再生の物語 長澤まさみ主演、沖縄・八重山諸島を舞台にした映画「群青」の原作小説。 愛する女のために命を懸けて海に潜る男たちの熱く純粋な思い、 そして最愛の人を失った女の絶望と再生を鮮やかかつ官能的に描いた恋愛小説。(アマゾンより) ↑では原...
離島の女と男をめぐる生と死と再生の物語 長澤まさみ主演、沖縄・八重山諸島を舞台にした映画「群青」の原作小説。 愛する女のために命を懸けて海に潜る男たちの熱く純粋な思い、 そして最愛の人を失った女の絶望と再生を鮮やかかつ官能的に描いた恋愛小説。(アマゾンより) ↑では原作小説って書いてあるけど、正しくは中川陽介監督の映画『群青』の脚本を原案にして、宮木さんが小説に書き下ろしたものです。 映画のノベライズと言う事で、宮木さんらしさは若干薄くなっていたかしら? 何もかもを手に入れていた、有名女流ピアニスト・由起子。 不治の病にかかった彼女が南の島にやってきて、そこで浅黒い肌の海の男・龍二と出会う「紺碧」 由起子が命かけて生んだ娘の涼子。幼馴染の一也と大介。3人のバランスが崩れる予感めいたものを醸し出す「三原色」 一也を選んだ涼子に襲いかかった、無残な運命。心を失った涼子のそばに付き添う大介。群青色の幻の向こうに、新たな世界を涼子が見つけるまでのお話「群青」 の3編です。 出会っていきなり互いに何かを感じ取り、心惹かれあっていく由起子と龍二の物語が一番好きだったなぁ。 ぱっと見は激しく燃え上がっているようには見えないんだけど、じりじりと熾き火が燃えているように、何か奥の方でチラチラと赤い炎が見えるような・・・。 何より熱い情熱を感じた短編でしたね。 それに比べると、本篇となるであろう「群青」はものたりなかったかな。 愛する男を失ったとき、その心を壊してしまった涼子だったけれど、そこまで一也に惹かれていた理由もよくわからなかったし、なんだかまずストーリーありきで、心情は後から付いてきたようなちぐはぐさ。 宮木さんの文章は、その艶めきが何より美しいのに、官能的ではあっても、その艶めきはいつもの作品より感じるところが少なかったように思います。 本土からやってくる男たちと毎晩のように寝ている涼子の姿に驚いた大介が、焼き物を通して涼子の心を少しでも取り戻そうとするところはよかったのに、結局一也と同じように、海にもぐって赤珊瑚を取ろうとしちゃうところは無駄にドラマチックだし。 しかも潜りの腕は島一番だった一也が何日もかけて見つけた赤珊瑚なのに、どーして素人の大介が一日でそれを見つけちゃうのかなー。 一也の霊が導いてくれたってこと? 沖縄は、特に霊を身近に感じるところなのかもしれないけれど、ちょっと安直すぎる展開かと・・・。 薄っぺらいわけでもなく、むしろ情念に満ち満ちた作品でしたが、今回はストーリーではなく、単純に宮木さんの文章のみを楽しんだ一冊でした。
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