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パリのおばあさんの物語 の商品レビュー

4.3

29件のお客様レビュー

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2024/05/09

優しい絵とおばあさんのおちゃめで前向きなことばに癒される。 人の一生、どう考えても生きるか、どのように感じて生きるか、どのような環境でも生まれて生きて死ぬのは、皆平等。

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2024/03/02

おばあさんから学ぶこと。 自分の人生を生きること。 全てを受け入れること。 生まれる国は自分では選べない。 日本に居ると、人種差別や戦争などとは関係無く生きていくことが出来てしまう。 自分では変えられないこととどう向き合えば良いのか?想像してみてもどこにも解決策が見つからない。...

おばあさんから学ぶこと。 自分の人生を生きること。 全てを受け入れること。 生まれる国は自分では選べない。 日本に居ると、人種差別や戦争などとは関係無く生きていくことが出来てしまう。 自分では変えられないこととどう向き合えば良いのか?想像してみてもどこにも解決策が見つからない。 辛い出来事があったからこそ、人生の果てで全てを良い方向に捉えることが出来るのかな? 私も人生の終わりには、一人でも心穏やかなおばあさんの様な終末を迎えたい。

Posted byブクログ

2023/11/19

絵も岸惠子さんが翻訳された文も優しくて、ユダヤ人の迫害を受けていた時代を生きぬいてきたおばあさんのお話なのに、ちょっと寂しいけど温かい気持ちになれました。 こんなおばあさんになりたいものです。

Posted byブクログ

2023/11/06

初めの部分、市場でのお買い物の風景。 赤いマントを着ているおばあさんの周りにも、ベビーカーの赤ちゃんをあやす人や、木を見上げる男の人。おばあさんの他に買い物に来ている人たちなど、この本で初めて知ったイラストレーターさんだけれど、セルジュ・ブロックさんの絵には表紙とこのページでもう...

初めの部分、市場でのお買い物の風景。 赤いマントを着ているおばあさんの周りにも、ベビーカーの赤ちゃんをあやす人や、木を見上げる男の人。おばあさんの他に買い物に来ている人たちなど、この本で初めて知ったイラストレーターさんだけれど、セルジュ・ブロックさんの絵には表紙とこのページでもう惹き込まれたかもしれない。 とても温かい雰囲気のイラストで、この絵本は個人的に苦手な分野の戦争の話が軸になっていたようだけれど、それでも和むことができるような素敵な挿絵と文章ばかりだった。

Posted byブクログ

2023/06/17

 パリで一人で暮らすおばあさん。色々ということをきかなくなった身体と共に、ゆっくりと毎日を過ごす。時にユダヤ人が迫害され、おばあさんの一家も散り散りになった辛い過去を思い出し、また突然の不運におそわれるのではないかとおびえることも。 訳者の岸恵子さんが後書きにこう書いています。...

 パリで一人で暮らすおばあさん。色々ということをきかなくなった身体と共に、ゆっくりと毎日を過ごす。時にユダヤ人が迫害され、おばあさんの一家も散り散りになった辛い過去を思い出し、また突然の不運におそわれるのではないかとおびえることも。 訳者の岸恵子さんが後書きにこう書いています。 ○老いの身の孤独をどう生きてゆけるのか…愚痴っぽくて自分勝手な頑固者になるのか、感謝の気持ちで他人にも自分にも優しくなれるのか、そこが人間としての勝負どころです。 本当にそうだなと納得。周りを見渡しても、素敵な年の取り方をしている方は僅か。老害なんて言葉も出だして、そんな事はないと否定できない現実。今より老齢になった時に、また読み返して、その時の自分の在り様をチェックしなくては…と思いました。 私にも若い時があったのよ。私の分の若さはもうもらったの。今は年をとるのが私の番。 もう一度同じ道をたどってどうするの?だって私に用意された道は、今通ってきたこの道ひとつなのよ おばあさんの言葉が切なくも美しく胸に響きます。

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2023/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自らのための備忘録 Elle est très française, cette valeur. 成熟、老いを肯定する文化。米国や日本は若さに価値を置くけれど。原文で読んでみたくなりました。私にとっては訳者によるあとがきは余計だったかな? 岸惠子といえば、私は映画「たそがれ清兵衛」の岸惠子がとても好きです。

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2023/01/18

岸恵子さんの翻訳が、とてもやさしい。脳内で、岸恵子さんが読み聞かせをしてくれているような、そんな感覚になる。⁡ ⁡ “あとがき”までも素敵。この物語の背景も解説してくださっているのだけど、それを読むと、さらにおばあさんの物語が、ずしっと心に響く。⁡ ⁡ 誰しも若い頃があって、大人...

岸恵子さんの翻訳が、とてもやさしい。脳内で、岸恵子さんが読み聞かせをしてくれているような、そんな感覚になる。⁡ ⁡ “あとがき”までも素敵。この物語の背景も解説してくださっているのだけど、それを読むと、さらにおばあさんの物語が、ずしっと心に響く。⁡ ⁡ 誰しも若い頃があって、大人になって、老いてゆく。しなやかに、ゆったりと、老いを受け入れて、前向きに生きていくこと。この物語のおばあさんと、自分の祖母が重なる。私もそうなれるだろうか…。⁡ 5年後、10年後、もう一度読んで、自分の位置を確かめたい。⁡

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2022/08/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フォローしている方の本棚で知った本。素敵なおばあさんが出てくる物語が好きなので、さっそく図書館で借りました。 おじいさんに先立たれ、子どもたちも巣立ち、今は一人暮らしのおばあさん。 年老いてできなくなったことを数えて嘆くのではなく、そっと受け止めて良いこともあると前を向く。 しわも白髪も千一夜物語だわとは、なんてすてき! 長い人生の中の美しいこと、悲しいこと。 暖かさと切なさの入り混じった気持ちになりました。

Posted byブクログ

2022/06/26

あとがきからこの物語のおばあさんの一家はユダヤの人たちであり、ひどい迫害を受け暗黒の時代を苦しみ生き抜いてきたことがわかる。 この物語は、おばあさんが老いながらも愚痴ひとつこぼさずに、前向きで明るく過ごしている様子が、優しい絵で描かれている。 丸まった背中に老いと哀愁を感じる...

あとがきからこの物語のおばあさんの一家はユダヤの人たちであり、ひどい迫害を受け暗黒の時代を苦しみ生き抜いてきたことがわかる。 この物語は、おばあさんが老いながらも愚痴ひとつこぼさずに、前向きで明るく過ごしている様子が、優しい絵で描かれている。 丸まった背中に老いと哀愁を感じる。 鍵を開けるのに苦労するけどおちゃめに「わたしの 可愛い扉ちゃん、わたしを早く中に入れてちょうだい」と言う。 気力も無くなってきたけれどそれならできることだけやっていくと考え、時々昔のことを思い出す。 忘れてしまうこともあるけれど、「一つ失えば、もっといいものが十も転がり込んでくるさ」と。 今日うまくいかなくても、明日になればきっと良くなるわ。と、おばあさんは思う。 おばあさんにもういちど、若くなってみたいと思いませんか?と問うとためらうことなく、「いいえ」とその答えはやさしいけれど、決然としていて 「わたしにも、若いときがあったのよ。私の分の若さはもうもらったの。今は年をとるのがわたしの番」 「もういちど、同じ道をたどってどうするの?だってわたしに用意された道は、今通ってきたこの道ひとつなのよ」 このことばに、胸を打たれた。 この辿ってきた道のりを悲観することなく、立派に言い切る潔さに惚れ惚れした。 それは、苦難を知り厳しさを経験したからこそ冷静に言えることなんだろう。 けっして愚痴をこぼさず、明るくておちゃめで優しいおばあさん。 老いてこそ、これからどう生きていくのか… 感謝の気持ちで他人にも自分にも優しくなれるのか、そこが人間としての勝負どころ。 確かにそう思う。

Posted byブクログ

2022/04/28

おばあさんになると、できなくなることもたくさんある。 しわも増えるし、物忘れも多くなる。 でもできなくなることが増えても、しわが増えても、ポジティブに捉えるおばあさん。 おばあさんは、過去の悲しい記憶、辛く苦しい記憶、幸せな記憶、一日いろいろと思い出していく。 もういちど、若く...

おばあさんになると、できなくなることもたくさんある。 しわも増えるし、物忘れも多くなる。 でもできなくなることが増えても、しわが増えても、ポジティブに捉えるおばあさん。 おばあさんは、過去の悲しい記憶、辛く苦しい記憶、幸せな記憶、一日いろいろと思い出していく。 もういちど、若くなってみたいと思いませんか?と問われるおばあさん。 驚いて否定する。 「もういちど、同じ道をたどってどうするの?だってわたしに用意された道は、今通ってきたこの道ひとつなのよ」 …とてもすてきなおばあさんだと思った。 わたしも同じ道をたどりたくはない、考えは同じ。 けれど、このおばあさんのように、やさしく人生の苦楽をすべて受け入れて同じセリフを言うことはできない。 表紙といい、水彩の淡い色合いがとても素敵なのです。

Posted byブクログ