外国語学習の科学 の商品レビュー
「第二言語習得研究」という学問分野の知見の概説なのですが、とても分かりやすく、また自分の英語学習のためにも有用な(有用と思われる)指摘多数でなかなか興味深く読みました。
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面白かった。 様々な角度から言語習得の仕方を述べているのが良かった。 やはり、学習において正解はない。気持ちが何よりも大切ということを分からせてくれた書物でした。
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第二言語習得研究成果。母語が基礎、こどもにできる理由、適性と動機付け、言語はルールで割り切れないこと。インプットが重要。 外国語というと、根性か才能か、と思ってましたが、普通の人が普通にできるしくみがあるかもしれないわけですね。
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実際にこの著者の白井さんの講義を大学で取り、教科書として使われました。 教科書でしたが、第2言語習得に興味がある人には楽しめる一冊だと思います! 言語はどのように習得されるのかや、どういったことにきをつけるべきなのかが簡単に説明してあるので、 英語だけでなく、外国語を学んでいる人...
実際にこの著者の白井さんの講義を大学で取り、教科書として使われました。 教科書でしたが、第2言語習得に興味がある人には楽しめる一冊だと思います! 言語はどのように習得されるのかや、どういったことにきをつけるべきなのかが簡単に説明してあるので、 英語だけでなく、外国語を学んでいる人にはおすすめです。 私的には、臨界期説が特に面白かったです。
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大人になってからの言語習得は難しいと身の程を知る。 ネイティブに近いといわれるのは凡人には無理で、圧倒的な記憶力が必要。 一般的には意味を理解した大量のインプットと、アウトプットの必要性で上達する
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
現代に至っても外国語学習がほとんどの場合成功体験だったり(しかも先生個人の体験だったりする!)昔からの伝統だったりとほとんど論拠のない事柄で教授されているというのが驚き。 最近の知見とそれに基づく学習法。 ・英語子育て・母語をたっぷり与えていれば影響はない。 He held his horses × リスニング能力は他の能力に転移する。 母語も外国語に転移する。 Open me a beer ◯ Open me the door × インプット インプット ちょっとアウトプット 例文暗記も自動化には効用がある。
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『外国語学習に成功する人、しない人』『英語教師のための第二言語習得論入門』と内容的に重なるが、一冊読むならこの本がいいと思った。
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外国語学習研究の現状を素人にもわかりやすく伝えてくれる本。 純粋に外国語を学ぶときにどうすればいいかの知識としても面白いですが、 外国語を学び、習得する、という曖昧なテーマについて、 いかに科学的に解明していくかの模索が描かれてるのもいいですね。 そういったテーマについて研究...
外国語学習研究の現状を素人にもわかりやすく伝えてくれる本。 純粋に外国語を学ぶときにどうすればいいかの知識としても面白いですが、 外国語を学び、習得する、という曖昧なテーマについて、 いかに科学的に解明していくかの模索が描かれてるのもいいですね。 そういったテーマについて研究するにはどうしたらいいのか、 あるいは学習するとはどういうことかを考えながら読むことで、 より一般化した知識としても利用できると思います。 仮説をしっかりと仮説として書いていたり、 結論が出ていないところは出ていないと書いてくれる誠実さと、 研究の結果を世の役に立てたいという熱意が伝わってくる良書です。
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第二言語習得論について、科学的なエビデンスを説明した本。ここで「第二言語」とは、母語(第一言語)以外のすべての言語を指す。日本語では第二言語のことを「外国語」と呼ぶが、ではアイヌ語や沖縄語は外国の言語なのかという問題があるので、これはよくない言葉である。 今にして思えば、中学校...
第二言語習得論について、科学的なエビデンスを説明した本。ここで「第二言語」とは、母語(第一言語)以外のすべての言語を指す。日本語では第二言語のことを「外国語」と呼ぶが、ではアイヌ語や沖縄語は外国の言語なのかという問題があるので、これはよくない言葉である。 今にして思えば、中学校の英語の授業は悲惨なものだった。教師が黒板に、英単語と対応する日本語を書く。教師が英単語を発音し、生徒が一斉にその真似をする。次に、教科書のテープを細切れにして一文ずつ聞き、その後について一斉に発音する。しかるのちに、その英文を日本語に翻訳する。これを延々と繰り返す。こんな授業をいくら受けたって、英語を喋れるようになるはずがない。 「インプット仮説」というのがある。これは、人はインプット(聞くことと読むこと)だけで言語習得が可能だ、という仮説である。この仮説に対しては、テレビからは言語習得ができないことや、受容的バイリンガル(聞いて理解することはできるが、話すことはできない)が存在することから、アウトプット(話すことと書くこと)も必要なのだ、という反論がある。この反論に対してさらに、アウトプットそのものではなく、「アウトプットの必要性」だけがあれば良いとする仮説もある。 しかしいずれにせよ、アウトプットを行うためには脳に知識が蓄積されている必要があるから、アウトプットよりもインプットの方が重要であることは確かだ。実際、インプットがアウトプット能力に転移することが示されている。(だから、TOEICはヒアリングとリーディングのテストしかなくても、充分意味があるのだろう。)自分が受けてきた英語教育は、このインプットが圧倒的に不足していたのだ。もっとも、英語教師が英語を話すことができないのだから、いかんともしがたいのだが。 効果的な教授法というのは薬の効き目のようなもので、多数のサンプルを集めて比較して、初めて有意差が現れてくる。だから、第二言語習得論の知識は語学教師にとっては極めて重要だが、個々の学習者にとっては、効果的とされる学習法が必ずしも有効とは限らない。自分に最適の方法は、自らが試行錯誤的に発見していくしかない。 第二言語習得の成否を決める要因はなんだろうか?最も重要だと考えられているのは、次の3つである: 1. 学習開始年齢 2. 外国語学習適性 3. 動機づけ それでは、外国語学習の適性とはなにか?本書によればそれは、 1. 音声認識能力 2. 言語分析能力 3. 記憶 である。どちらも、当然といえば当然かもしれない。 IQは認知学習言語能力と強く相関するが、日常言語能力とはあまり相関しない。そのため、IQの高い学習者にとっては文法中心方式が、そうでない学習者にとってはコミュニカティブ・アプローチ(口頭練習中心)が効果的であるという報告もある。 大部分の日本人にとって、第二言語とは英語に他ならないから、本書に出てくる例文のほとんどすべてが英語なのは致し方ない。ただその例文は、英語として面白い。次の2つの文章のうち、一方は正しく、他方は間違っているが、どちらが正しいか分かるだろうか?これに答えられれば、あなたの英語力はネイティブに近い・・・かもしれない。 a. Open me a beer.(ビールを一つあけてください) b. Open me the door.(ドアをあけてください)
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日本語教育能力検定試験の準備をしていた頃、この手の本をたくさん読んだことを懐かしく思いだした。当時読んだ本と比べて非常に読み易くコンパクトに纏まっている。内容はオーソドックスで当然のことながら奇跡の速習法は出て来ない。第二言語習得理論についてまんべんなく触れているがインプット重視...
日本語教育能力検定試験の準備をしていた頃、この手の本をたくさん読んだことを懐かしく思いだした。当時読んだ本と比べて非常に読み易くコンパクトに纏まっている。内容はオーソドックスで当然のことながら奇跡の速習法は出て来ない。第二言語習得理論についてまんべんなく触れているがインプット重視の立場のように思える。先日、読了した『英語学習7つの誤解』では外国語を話すのが自然な環境に身を置く重要性(これは外国に住むこととはイコールではない。)を学び。本書ではインプットの重要性を再認した。語学教師を目指している方にお勧め。
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