縞模様のパジャマの少年 の商品レビュー
映画を見てから、この本を手に取った。映画を見た夜、悪夢を見た。冗談ではない。現実ではないのだけど、現実なのだ、この話の舞台は。子供の無邪気さの前には人のどんな悪意も形無しだ。どんな論理も不要なのだ。だからこそ、こんなことはあってはならないのだ、二度と。
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主人公ブルーノのあまりにも何も知らない幼さというか天真爛漫さというかそんな性格にあきれそうになるけれど、そのあまりの無知さゆえ、友達との約束を律儀に守り、フェンスを超え、一緒に友達の父親を探す場面はいじらしくもある。そして、最後は心にガツンと衝撃をくらう。決して残酷な描写ではない...
主人公ブルーノのあまりにも何も知らない幼さというか天真爛漫さというかそんな性格にあきれそうになるけれど、そのあまりの無知さゆえ、友達との約束を律儀に守り、フェンスを超え、一緒に友達の父親を探す場面はいじらしくもある。そして、最後は心にガツンと衝撃をくらう。決して残酷な描写ではないけれど、それが逆にずっと心に残る。
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あっというまに読めました。考えさせられます。映画を観てるのでイメージもつきやすかった。悲しい昔のお話。
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読書感想文用。ナチスの話は好きだ。 敢えて現実と相違させている点は評価する、が、絶望が足りない。光と闇のコントラストが、足りないのだ。
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DVDに引き続き原作を読む。 映画と比べると、一人語りの分、ブルーノは生き生きとした活発な少年で、心の動きがよくわかり好感が持てる。 でも、映画はいろいろな角度からとらえている分、ドラマチックでより物語がわかりやすい。 実際はあり得ない設定なのだけれど、ふたりが全く同じ誕生日で...
DVDに引き続き原作を読む。 映画と比べると、一人語りの分、ブルーノは生き生きとした活発な少年で、心の動きがよくわかり好感が持てる。 でも、映画はいろいろな角度からとらえている分、ドラマチックでより物語がわかりやすい。 実際はあり得ない設定なのだけれど、ふたりが全く同じ誕生日でそっくりになっていくところ、ドイツ人とアシュケナーゼの少年が、そこが原作の一番の魅力かも。 そして、映画で一番違和感があったのが、実際のアウシュビッツと比べ、ブルーノの家の向こうに収容所があったこと。 原作ではすぐ目の前に延々と続くフェンスがあって…アウシュビッツの雰囲気が伝わる。 映画だもん、きれいにしたいよね。 原作のエピローグのあり方も胸に染みた。
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終盤まで、主人公の無知と無神経さにモヤモヤした。9歳(小4くらい)で、なおかつこのような社会状況なら、もう少し周囲の事を知ろうとするだろうし、理解できると思う。しかし、最後の展開でそんなことは全て吹き飛んだ…。あとがきの「フェンス」というものは、凝り固まった社会的観念で勝手に人と...
終盤まで、主人公の無知と無神経さにモヤモヤした。9歳(小4くらい)で、なおかつこのような社会状況なら、もう少し周囲の事を知ろうとするだろうし、理解できると思う。しかし、最後の展開でそんなことは全て吹き飛んだ…。あとがきの「フェンス」というものは、凝り固まった社会的観念で勝手に人と人を分けることかなと思う。
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なかなかよかった。 映画を観ていたので、文字にするとどんなもんかな~~って思ったけど 残念ながら映画の勝ち。 でも、主人公いブルーノの豊かな感性を読み取るには 原作のほうがいいかな。 サイアクの姉、とか (このサイアクの姉と)武器を置いて話し合うことがあってもいい、とか 独特...
なかなかよかった。 映画を観ていたので、文字にするとどんなもんかな~~って思ったけど 残念ながら映画の勝ち。 でも、主人公いブルーノの豊かな感性を読み取るには 原作のほうがいいかな。 サイアクの姉、とか (このサイアクの姉と)武器を置いて話し合うことがあってもいい、とか 独特の表現が笑える。
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とにかくラストにびっくりした。 ええー!!そう終るかっていう。 戦争って、今の私たちが振り返るとなんで当時の人たちはとめれなかったんだって思うけど、当時の人たちからしたらこういう感覚だったのかって。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
衝撃的なラストまで読み終えて、ああ、なんでこんなことになってしまったのだろうかと思う。少なくとも、ブルーノに責任はなかった。ドイツ人とユダヤ人なんて、たぶん外見じゃそんな簡単に見分けがつかない。もちろん外見なんか違っても同じ人間であることには変わりないのだけど、そんなことにずっと気づきもしなかったブルーノのお父さんたちが、ベルリンのローラーさんよりも、きっとよっぽど頭がおかしかったのだ。そう、ブルーノは無知だったかもしれないが、愚かだったわけでは決してなく、彼の感じ方はどこまでもまともだったのだ。 これはよくできた作品だと思う。ただし、この本をすべて真に受けてはいけない。訳者もあとがきに書いている通り、収容所は子供がたやすく侵入できるようなところではなく、実際のところ、もっともっともっとひどいところだったということを、ターゲットとしている年少の読者にきちんと認識させる配慮は少し足りないと思った。個人的には他人の本の読み方に注文をつけるのは趣味じゃないんだけど、若い子は読前もしくは読後に独学すべし。あれ、なんだかおせっかいオバサンみたいな感想だなー。 原題:The Boy in the Striped Pyjamas
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パジャマ(収容者たちが着せられていた服)って縦縞らしいのに、どうして表紙が横縞なんだろう。と思っていたんだが、このサイトでこの本の関連商品の欄をみたら、原作の方も横縞になってた。じゃあ仕方ないのか。 感想が難しい作品だ。 映画も見たのでともどもレビューを見てみると、映画にしろ作...
パジャマ(収容者たちが着せられていた服)って縦縞らしいのに、どうして表紙が横縞なんだろう。と思っていたんだが、このサイトでこの本の関連商品の欄をみたら、原作の方も横縞になってた。じゃあ仕方ないのか。 感想が難しい作品だ。 映画も見たのでともどもレビューを見てみると、映画にしろ作品にしろ賛否両論あるようだ。それも無理からぬことで、ホロコーストというテーマを、_加害者側(父親が強制収容所の司令官)の_頑是無い8,9歳の_子ども_の視点で描いているという筋立てがそもそもシンプルではない。主人公の立場に立つとどうしても彼の運命に感情移入しがちだし、しかしその彼は結局加害者側の人間で、無知であるが故に残酷な面もたびたび見せるとなると一体どうよ? という突っ込みもあり得る。主人公にいなくなった父親さがしを頼むユダヤ人の少年の動機にも、不純なものを探ろうと思えば探れる。人によって感想は様々だろう。 私はことさらこの作品が名作だというつもりはないのですが、この作品が訴えているメッセージは真摯なものだと思いました。 映画の公式サイトに作者のコメントが掲載されているのでそこからかいつまんで紹介すると: ・ホロコーストは今も継続的な問題 ・その問題をとりあげるにあたって、作家は「あの絶望的な場所にあった真の感情を明らかにする責任」がある。 ・ブルーノとシュムエルは、自分たちの口で物語を語ることのなかった人びとの姿を表している ホロコーストの、当事者である大多数の無名の人びと――加害者側・被害者側双方の――の声を代弁しようという試みであれば、おそらく作者は被害者側の人びとからの反発も織り込み済みなんでしょうね。にもかかわらずこの作品が書かれたのは、ホロコーストは決して過去のものではなく、「フェンスは今も存在し続けている」からであり、今を生きる我々が状況次第でいつ被害者側に回るか、加害者側に回るか分からないからだろうと思います。 これも映画の公式サイトに書いてあったことですが、現代の我々からは過去にあたる彼らの無知ぶりや分別を疑わせる言動に「こんなこともわからないなんて」とか、あるいは「これくらい知っていたはずだ」とか、言うのは簡単なのですが、彼らにとっては「今起きていること」なのですよね。果たして我々は、「今起きていること」について、どれだけ分かっているのだろうか。そんなことも考えさせられました。
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