時計じかけのオレンジ 完全版 の商品レビュー
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人は自由意志で変われるのか、変われないのか。 この問いに決着をつけるのは難しそうだが、本作と映画版での結末は異なっている。 原作を読んで驚いたのは、アレックスの暴力の質だった。そこにやむを得なさはほとんどなく、ただ快楽のために行われているように見える。映画を観たときには、スタンリー・キューブリックの映像や演出の印象が強く、無理矢理矯正される彼をどこか可哀想に感じていたが、その見方が揺らいだ。 小説では、最終的にアレックスは自らの意思で変化の兆しを見せる。だが、被害者にはそもそも選択肢がなかったのではないかと思うと、そのめでたし、的な結末にどこか納得しきれない。 無理やり矯正された善よりも、自ら善を選べる方が望ましいのは間違いない。だが現実には、取り返しのつかない被害が繰り返される。そう考えると、「人間らしい」生活を守るために、どうしようもなく危険な存在を矯正しようとする発想にも、一定の説得力があるように思えてしまう。 しかし、その基準は誰が定めるのか。それを決める側は本当に“善”なのか。 映画は、アレックスが元に戻ったところで終わる。人の本質はそう簡単には変わらないという、皮肉な結末だ。誰も救われず、後味は決して良くないが、その分リアルに感じた。 「善良であること」と「善を選ぶこと」。 そして、その“善”を誰が定義するのか。 そのねじれがより強く浮かび上がるようで、私は映画版の方が好みだった。
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序盤はアレックスの過激な暴力シーンで隠れてしまっているが、政府に人格を変えられた後に居場所を求めるところをみるとアレックスはやはりれっきとした成長途中の思春期の15歳であると実感する。 最初、行き過ぎた暴力に嫌悪感を抱いていたが、中盤からなんだかアレックスが憎めなく、可哀想にな...
序盤はアレックスの過激な暴力シーンで隠れてしまっているが、政府に人格を変えられた後に居場所を求めるところをみるとアレックスはやはりれっきとした成長途中の思春期の15歳であると実感する。 最初、行き過ぎた暴力に嫌悪感を抱いていたが、中盤からなんだかアレックスが憎めなく、可哀想になってくるのはアレックスが語り手として物語が進みそこに自分が感情移入してるからなのだろうか。それとも、政府への嫌悪感、自分の芯をもつアレックスにどこか共感または、感服しているのだろうか。 それをはっきり言い表せない自分に言語化能力の限界を感じて悔しい。
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映画は未鑑賞ですが先に本作を読んでみると、驚くほどバイオレンスでスラングだらけでした。 少年が痛い目を見る、反省、勧善懲悪、これらをちょっと期待してはいたものの、テーマではなさそうですね。 悪ガキでも品行方正な子どもでも、行き着く先は二番煎じの大人…でしょうか。 でも、自分の意思で選んだ事から何があっても人は変われるんだよなんて優しいメッセージにも感じました…どっちでもないか(笑) 最初は嫌悪してたのに、語り口調のおかげでだんだんアレックス君を本物の友達のように錯覚しました。 本当にハラショーでした!
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今まで読んできた観てきた書籍・小説・物語・ドラマ・映画と比べ物にならないくらい異色過ぎて、スパッと感想や感動を伝えるのは難しいです。 ネット検索や、Google Geminiを使いながら、読み進めていって、自分なりに素敵だなぁと思ったところ。 ☆モーツァルト、ベートーヴェン、そ...
今まで読んできた観てきた書籍・小説・物語・ドラマ・映画と比べ物にならないくらい異色過ぎて、スパッと感想や感動を伝えるのは難しいです。 ネット検索や、Google Geminiを使いながら、読み進めていって、自分なりに素敵だなぁと思ったところ。 ☆モーツァルト、ベートーヴェン、その他諸々のクラシック名曲が登場 ☆唐突なナッドサット語 ☆成人(21歳)を意味する21章の構成
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最初のほうは読みにくいし内容も気に入らないし投げ出してしまおうかなって思ってしまったけど、途中から徐々にひきこまれる感じで読み切ってしまった。単純に面白いって話ではないと思いますが引き込んでいく力はすごいですね。キューブリックの映画は見たことないのでとりあえずレンタルしてこないと(笑)
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善悪と自由意志、大人になること、若気の至りにしてはやってることが酷すぎて許されるものではないと思った。
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ロシア語?版ルー大柴みたいなスラングで主人公アレックスが語る、暴力に満ちた荒れた雰囲気に圧倒されました。これがSF?と思っていたんですが、矯正院に入れられて以降は納得のSFで、前半の激しい暴力との対比が際立っていました。暴力を考えると気分が悪くなるように矯正されることで、結果的に選択の出来ない「善良」な人になってしまう…。アレックスが出院後大怪我を負うことで「元通り」に戻る展開は、人間の本質は変わらないということを表しているのかと考えさせられます。
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嫌酒薬みたいな暴力の荒療治、結構いいのでは?と思わなくもなかったが。 「よう、これからどうする?」から始まる物語、何度も繰り返されるこの問いかけと「時計じかけのオレンジ」というタイトルから発光するメッセージがあまりにも強すぎる。自由意志、か……最終章は必要だと思う派かな。
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実は映画好きにも関わらずまだ見ていない作品 映画を先に見るか、小説を先に見るかで悩みましたが今回は小説を先に。 人間本能だけで生きる社会だとどうなるんですかね。幼い頃からちゃんと教育されないとやっぱりみんなこうなるんですかね。
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映画も凄かったですが、小説はさらに凄い。映画をみた方でも小説は楽しめます。暴力を楽しむ主人公がどうなるのか、どこに行き着くのかが読みどころです。
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