“文学少女"と神に臨む作家(エンターブレイン版)(下) の商品レビュー
三題噺形式で進むある書籍を読んで、中学生時代に夢中で読んだ文学少女シリーズを、ふと思い出して、自分の本棚に加えたくなりました。 遠子先輩と心葉の関係は今思い返しても、ほっこりするような、甘酸っぱいようなさまざまな感情を味わわせてくれたと思います。登場人物全てが愛おしい作品でした。...
三題噺形式で進むある書籍を読んで、中学生時代に夢中で読んだ文学少女シリーズを、ふと思い出して、自分の本棚に加えたくなりました。 遠子先輩と心葉の関係は今思い返しても、ほっこりするような、甘酸っぱいようなさまざまな感情を味わわせてくれたと思います。登場人物全てが愛おしい作品でした。 太宰治の人間失格、エミリー・ブロンテの嵐が丘、アンドレ・ジッドの狭き門など、有名文学作品を絡ませていく、ストーリー進行からは、野村美月さんの文学への愛が感じられて、素敵だったなと。 竹岡美穂さんのイラストは、透明感が研ぎ澄まされていて、さらに世界観を美しく表現してくれており、最高の作品。
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この"文学少女"シリーズに登場してきた全ての登場人物が井上心葉を、作家井上ミウを成長させる糧だったんだなと思うと遠子先輩が「作家の書く糧になりたかった」という言葉の意味がもっと身近に感じられて良かったです。 全ての登場人物がどこか人間くさくて、綺麗なところばかりではないけれど決して醜いわけではなくて。成長や変化、兆しを感じられる素敵な最終巻だったと思います。 辛い時はいつだって本を捲れば、自分の味方がついていてくれる。遠子先輩の姿を見るといつもそう思ってしまうのです。
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怒涛の最終編、後編 最終巻としては、とっても素敵な終わり方 時を経てそれぞれの道に進んだ姿 また訪れる出会いと、そして忘れられない想い とても明るくて未来が輝いているようなエピローグ けど…けど……ななせちゃん! この子が1番可哀想! こんなに想ってくれる子がいるのに、物事をはっきりさせず心葉君はうだうだうだうだ ななせちゃんには絶対に幸せになってもらいたい 遠子先輩は、だいぶ複雑な家庭で育ってきたのだなと 第7章での叶子おばさんとのシーン、1番好き 全てをさらけ出して真実を導き出す 真実は全てが優しいものではなかったけれど、それでもやっと家族として歩む1歩になったのかなと感じられる 闇が深い人たちばかりだし、どの物語も闇の深い内容だけど… でも、とても読んでよかった! あと、この作品の醍醐味と言えば普段読まない小説を知ることができること! 『狭き門』…とても読んでみたい
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忘れません。いつか、また、会える日まで。 とうとう終幕。今回はなんと心葉くんが、物語を読む。最初はファンタジー的に遠子先輩が消えてしまうのかと思ったけど、違いました。心葉くんの成長、もしくは決断。ラストは光にあふれている。しかし、竹田さんすごい人だ。琴吹さんはややかわいそうだけど、これは仕方なかったのか。エピローグで救われている感じだけど。 遠子先輩と櫻井叶子の物語。そこにあったのは憎しみではなく、愛。天野文陽が何を思っていたのかは、わからない。『狭き門』に託された物語は、遠子先輩が読みといていくしかない。しかし、父と同じである遠子先輩は、心葉くんの書く糧になりたかった、と言った。心葉はその心を受け取った。彼らの先にあるのが、両親たちのような悲劇でないことを願いながら、しかし、それも、読者がどう読むかなのだろうとも思う。この終わり方は、ハッピーエンドだ。私はそう読んだ。エピローグがなかったら、それでも、私はハッピーエンドだというだろう。その未来を知らなくても、私はきっと光にあふれた未来を想像するから。
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最終巻か、と寂しくなりながら読み始めました。しかし、読み終えるとすごくスッキリした気分。最後まで期待を裏切りませんでした。流人君は神に臨む作家上でかなり性格が黒く描かれていたけれど、心はもろくて不安定だった。それはともかく、ハッピーエンドで終わって良かったです。
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作家の業・悲哀、その対極たる喜びをビビッドに描けるのは作家のみ。これを体現した本作、そして、予想以上の結末(些か語義矛盾だが、悪意のないピカレスクロマンのよう)と、作家としての矜持を表現に散りばめつつ、結末を解き明かした文章の冴え。エピローグ前の別離に開陳された、心を締め付けられるような別離の手紙(彼女は彼の最初のファンであるが、彼は自分一人のものではなく、成長を切々と願う愛に満ち溢れたもの)。さらに、2人の成長と新たな時間を紡ぎうることを十分予感させるエピローグ。小説のよさを堪能させてもらった作品。 しかし、詮無いことではあるが、心葉との未来の時間を共有できそうな遠子と違い、ななせは不憫。そして、その不憫さを明らかにし、本作をただのきれいな物語に落とし込ませないために、森ちゃんの心葉への平手打ちシーンを挿入した著者の心映えに感服。選択は誰かを傷つけずにはおかない真理を赤裸々にできたのは、著者のリアリストの一面とキャラに対する深い愛を垣間見させたといえよう。エピローグでも、彼女の裏面に隠された一途な思いはバンバン伝わってくる、というのは深読みし過ぎかなぁ。
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遠子先輩が心葉くんの物語を見つけてくれた人だったことが、私も嬉しかった。真実は残酷なものもあって、でもそれがわかったからこそ今の彼らがいるのであって。ようやくみんな幸せになれるのかなと思う。長い時間を経て、それぞれの幸せに向かって歩んでいってほしい。
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シリーズ最終話。 上巻に引き続きアンドレ・ジッド「狭き門」がモチーフ 「狭き門」に敢えて一人で入らなくてもいいのにと思うが。 ここまでくると、誰が誰と親子で、誰が誰に毒を盛っていようと、もうどうでもよくなってきた。 終わってみれば、へたれの心葉くんの成長物語。 少女漫画のような...
シリーズ最終話。 上巻に引き続きアンドレ・ジッド「狭き門」がモチーフ 「狭き門」に敢えて一人で入らなくてもいいのにと思うが。 ここまでくると、誰が誰と親子で、誰が誰に毒を盛っていようと、もうどうでもよくなってきた。 終わってみれば、へたれの心葉くんの成長物語。 少女漫画のような現実離れした話だと思っていたら、ラストは妙に現実的というか俗物的だった。 (図書館)
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上巻に引き続きジッドの「狭き門」をモチーフに書かれたお話でした。 そうだったのかと驚く場面もあれば、こんなすれ違いがあったなんてと胸が痛くなる場面もあるお話でした。 本当に心葉くんはいろんな人に愛されているんだなと感じる作品であり、心葉くんの成長がよくわかる作品に感じました。
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