ひかりの剣 の商品レビュー

海堂尊【著】

2010/08/14

作品の紹介
バブル景気真っ盛りの1988年、東城大医学部剣道部の猛虎、速水晃一、帝華大医学部剣道部の伏龍、清川吾郎、剣の才能を持つふたりの男が、全存在をかけて戦う。そしてその戦いの陰には、帝華大から東城大佐伯外科に招聘された阿修羅、高階顧問の姿があった。医療ミステリーの旗手が放つ、初の青春小説。

2010/08/13

速水が若々しくて、初々しい。
田口白鳥コンビの事件一連の始まりの一歩がこのころなんだと感じさせる記述が多くて、うめきたくなりますね。もちろん世良やら渡海やらも登場していてシリーズファンはたまりませんが。タヌキはこのころからタヌキなのかと思ったりも（笑）
すっげ成績優秀な真面目なのかと思ってましたがあんがい普通な速水先生の一面は意外かなー。でも屋上でもさぼってたしなー。

2010/08/11

速水先生も清川さんも男前…。
剣道ってどうしてここまで文章にするとかっこいいんだろう。と思ったけど、文章が上手い人が書くからだろうなー。
どちらも本気でぶつかっていく2人に鳥肌が立ちました。

「ひかりの」剣ということは、実はキーパーソンは朝比奈だったりしたのだろうか…？

2010/07/15

ジェネラル・ルージュの速水晃一の学生時代の物語。彼の救急医としての基盤が出来上がる過程が、面白いほど明確に描かれていて、海堂氏のストーリーの組立て方の上手さにうなりました。
また、他書でも活躍する面々も登場し、一部では「作者の趣味本」などと云われるものは感じず、読後は爽快感いっぱいでした。

2010/07/11

若き日の速水と、そのライバル清川の物語。
剣道に対してストイックで責任感が強すぎるあまり、チームを強く導くことのできない速水。一方、あまりある才能を持ちながらも、その呪縛から逃れられず、逃げている清川。二人の性格の対照性がおもしろい。
東城大学と帝華大学が交互に登場するのだが、東城大学で緊迫した気分を味わい、帝華大学でリラックスし・・・という感じで読み進めていった。清川が剣道をやめると言い出し、成長するシーンが好きだ。「ジーン・ワルツ」での残身には、そういう意味があったのかとここで気づいた。
速水ｖｓ清川のシーンはもちろん好きだが、速水ｖｓひかりのシーンもいい。はじめて、速水に対して恐怖を感じる…それがよく書けていると思う。
「ジェネラル・ルージュの凱旋」での主要人物速水はストイックでとても魅力的だった。また、「ジーン・ワルツ」の清川吾郎は、出来る上司でありながら、どこか憎めないところがあった。彼らがまだ医学生の時の物語をこのような形で読めて良かった。

2010/06/30

ジェネラル・ルージュの速水医師の大学時代の剣道の話。海堂さんの作品は、時代や人物、シーンが重なっていて面白い、全て読み尽くそうと思っています。この話の清川吾郎もいいキャラクターなので、他の話に出ているのでしょうか。

2010/06/19

東城大の猛虎　東城大学医学部剣道部主将　速水晃一
帝華大の伏龍　帝華大学医学部剣道部主将　清川吾郎

その後　それぞれの分野で活躍する医師となる二人が
医学部剣道部の象徴的大会　医鷲旗大会の頂点を目指していた

ブラックペアン1988と同時期なので、速水・田口・島津からみた
ベッドサイド・ラーニングも垣間見れて楽しかったです。

そして主役達よりももしかしたらかっこよく描かれている高階先生
剣道では阿修羅、そしてすでにタヌキの片鱗もあり・・・
若き日の高階先生についてもっと知りたくなります。

2010/05/20

『ブラックペアン1988』では、実習生だった速水先生が、
大学では剣道部で頑張っていたというお話です。

まずまず面白かったです。
が、清川吾郎って、他の話ではあんまり聞かないんだけど・・・
って思ってたら、ジーンワルツに出てきた准教授だったのね。

大学時代の速水先生を知ることができてちょっと得した気分です。

2018/10/14

「青春小説！」という気恥ずかしい文字が帯にあり、赤面してしまうが、教養小説には違いなかろう。
陰の清川と陽の速水。どちらも快活で陽性だが行動理念は正反対。清川は表面は浮薄だが素質を目的に叶う範囲で外界にさらして調整しつつ最大の成果を収める。速水は己の信ずるところに従い、雄渾かつ逞しく現実に立ち向かう。
そして彼らを指南？する高階がいる。
黒白とそれらをともに操る第三の座を配し、時の流れの中にすべてが成長していく様を描くのが、小説の王道か。

2010/05/04

海堂さんの作品を読むたびに、この本を読み返してしまいます。
この本から主人公達は飛び出していったんだね。