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gift の商品レビュー

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36件のお客様レビュー

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2009/10/04

 古川日出男という人は、『アラビアの夜の種族』という作品で、日本推理作家協会賞と日本SF大賞をW受賞したというすごい人なのですが、僕はこの作品については読んでません。というのもこの本ぶ厚い上に高いんで、文庫になってから読もうと思ってます。  僕はこの人の作品は『沈黙・アビシニア...

 古川日出男という人は、『アラビアの夜の種族』という作品で、日本推理作家協会賞と日本SF大賞をW受賞したというすごい人なのですが、僕はこの作品については読んでません。というのもこの本ぶ厚い上に高いんで、文庫になってから読もうと思ってます。  僕はこの人の作品は『沈黙・アビシニアン』『中国行きのスロウ・ボートRMX』と読みました。『中国行きのスロウ・ボートRMX』は名前の通り、村上春樹の短編集である『中国行きのスロウ・ボート』のトリビュート作品なのですが、原作とは全く違っていて、東京を脱出しようとして失敗するという、“『出トウキョウ記』の失敗の話”です。  僕は村上春樹が好きだから、この作家の本を読み出したわけではなくて、『沈黙・アビシニアン』を店頭で見てなんとなく面白そうだから買って読み始めました。そして、沈黙を読み終えて、アビシニアンに移ろうかと思った時この本を見つけました。  大学の生協で見つけたときまだアビシニアンを読んでいなかったので、あとで良さそうだったら買おうと思っていたのですが、すぐにその考えは変わりました。  それは、表紙の美しさもさることながら、その帯の言葉に理不尽なまでに心惹かれてしまいました。  そこに書かれていた言葉は、“神様に触れるたくさんの方法”,“自分だけの奇跡を見つける19の物語”,“すごい書き手。こんな作家が英語圏にいたら即、訳したいー柴田元幸”というものだった。  即買って読みました。  この本は、短編集で、いろいろな作品が詰まっている。実験的な作品もある。例えば、『アンケート』という作品は、QとAに分かれていて、それぞれ2行と6行のものすごく短い作品です。  この作品集はいわば大人のための童話です。「妖精の足跡を捕まえようとする男」、「猫を生んだぼくの叔父夫婦」…  この作品集は、一つ一つの作品が美しい文体でつづられたきらめきのある作品集です。なんだかきれいな石を眺めているようなそんな気持ちになりました。そして読み終わった後は心地よい高揚感に包まれました。  この作品集は、宝石箱のような作品です。ぜひ読んでほしい本の一つです。村上春樹が好きな人にもおすすめします。

Posted byブクログ

2009/10/04

春樹第2世代の中では、のそオリジナリティで頭一つ抜け出していると思う。日常からラテン文学的なものまで懐はかなり広い。ひょっとしたら世界に一番近いのはこの人かもしれない。

Posted byブクログ

2009/10/04

短編集……157pに19編だから本当に短いものばかり。 不思議な話たちだけれどもさっぱりとしていて楽しい。長編として読んでみたい話もいくつか……。 古川作品は以前『サウンドトラック 』読みかけて挫折してるのですが、も一回挑戦するかな。

Posted byブクログ

2009/10/04

短編集。ほとんどにオチがなくて、内容が無いと言われればそれまでなんだけど、映画の予告編を見ているようなワクワク感があります。演出の巧い人なんだと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

小説の字としては大きめ、見出しのつけ方も新聞みたいで何だか開いただけで面白い。短いお話がたくさん詰まってるのだけど、作者の意とすること、イメージがまっすぐストレートに伝わってくるものばかりだった。現実とはまた違う、ファンタジーと呼ぶにはちょっと違う、そんなお話ばかりで、読み終わっ...

小説の字としては大きめ、見出しのつけ方も新聞みたいで何だか開いただけで面白い。短いお話がたくさん詰まってるのだけど、作者の意とすること、イメージがまっすぐストレートに伝わってくるものばかりだった。現実とはまた違う、ファンタジーと呼ぶにはちょっと違う、そんなお話ばかりで、読み終わったあと不思議な感覚に襲われる。「オトヤ君」「光の速度で祈っている」「アルパカ計画」「生春巻き占い」がすき。

Posted byブクログ

2009/10/04

電車一駅分で十分に読める短編が収録。余韻は続く。 ブックオフで売ろうとしたら150円だというのでやめた。

Posted byブクログ