gift の商品レビュー

古川日出男(著者)

2009/10/04

いわゆるショートショートってヤツが１９本入ってます。

日常に若干のＳＦとファンタジー風味を足したような、ちょっと不思議なお話が多いですが、不思議さを特に強調はしてません。

何と言いますか例えるならば、この世界と平行して無数のパラレルワールドがあったとして（何だいきなり）隣り合った世界は殆ど違いが分からなくて、遠くなる程世界の違いが大きくなっていくとします。そしたら、この本の物語は、３つ４つ位お隣の世界では不思議でもなんでもない出来事じゃないかなぁと思うような、そんなカンジです（笑）別に各個の話に関連はないですけどね。

短編集なのでこんなストーリーですって説明は無しにしときます。普通にオチがつく話もあれば、起承転結の承まで…っつうか「承」が「翔」になって飛んでっちゃうようなオハナシもあります（笑）

ベルカとかアッチ系統のバイオレンスフルカワさんな要素は全く無く、トラウマも残らないのでお子様にも安心設計です（笑）ただし、所謂プレゼント向けの本みたいに、ピースな愛のバイブスでポジティブな感じ♪っつぅ読後感ではないのでその辺は期待しないように（爆笑）テンションが下がってても上がっててもどっちでもニュートラルに持っていくような本です。

2009/10/07

神さまの手から零れ落ちた、19の小さな奇蹟。
妖精の足跡、神聖なる生春巻、無人島で幻の音楽を聞き続ける男強靱かつ豊かなイマジネーションで世界を19の物語に結晶。『アラビアの夜の種族』『サウンドトラック』の著者が紡ぐ掌編集。

2009/10/04

19の短編物語が詰まっています。
読んだ後は不思議な感覚に包まれます。

ありそうだけど、無いような。
存在するようで、しないような。

そんな掴み所の無いお話。
日常の中にすっと潜り込んだ奇妙さ非現実さにやられます。

一つ目の『妖精の足跡』と言うお話が特に好き。

2011/07/15

短い短編が19編。日常の視界の隅に時にぽっかりと、時には超ひっそりと口をあけている（かもしれない）不思議世界への入門話がいっぱい。古川さんらしくてなおかつ読みやすいので、彼入門にはいいかも。個人的に好きだったのは、妖精の足跡の話と猫の神様の話。とりあえず読み終えた日の夕飯はお約束で生春巻きです。夢は見れなかったけど。

2009/10/04

神さまの手から零れ落ちた、19の小さな奇蹟。
妖精の足跡、神聖なる生春巻、無人島で幻の音楽を聞き続ける男強靱かつ豊かな
イマジネーションで世界を19の物語に結晶

2009/10/04

当時、好きだった男の人が読んでた影響。
文体のセンスがいい！見せ方に特有の拘りが感じられる文章でかっこいいんだけどもう少し話の中身、本質を見せて欲しかった。そんなの求めるのはこの本には似合わないのかもしれないけれど。落ちがないし、コレといって心に残る話ではない短編の羅列が続くので飽きさせないように時々でいいから、あからさまに深くて濃い話も見せて欲しかった。同じような短編ばかりプレゼントされてもお腹いっぱいになっちゃうよ。「えっここで終わっちゃうの〜！」と面白くなりそうなところでフェードアウト！続きを読んでみたいなという話がいくつかありました。文体作りは完璧だが話作りに物足りなさを覚える。文章はかっこいいので短編以外の作品が気になるなという余韻とこれからに期待を残させてもらう。もぅかなり村上春樹リズムなのでフワフワした感性豊かな春樹リズムに生きている男子・女子にオススメ。

2009/10/04

うまいなあ、と思う。タイトルが、材料が、話運びが、言葉の使い方が、オチが。うまいなあうまいなあと思っているうちに読み終わってしまう。
うますぎてあざといぐらい、あるいはそのラインすらも計算のうちなのか。センスがいいというのは、こういう作家のことを言うんだろう。
バリエーションさまざまな短編集だけれど、通奏低音として存在するのは、したたかに生きていく人間の姿。ライフイズサバイバル、古川日出男の小説はみんなそうだ。

2009/10/04

１冊でこんなに薄くて１９もの話が楽しめるなんて…
短編集にお徳感。
「光の速度で祈っている」という作品が大好きで、何度も読んでいる。

2009/10/04

この人の本の場合、批評を完全に放棄してます。アンダースローもオーバーヘッドキックもなんでもござれって感じだな。

2009/10/04

意味もないお話。だけど、凄く世界観が好き。何度でも読み返したくなる。短いお話ばかりなので、時間が無いときでも読める。