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ふたたびの虹 の商品レビュー

3.9

32件のお客様レビュー

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2024/08/25

オフィス街の路地裏にひっそりと営業している小料理屋 女将手作りのおばんざいが大皿に並び、お酒を楽しむ人にも白飯を楽しむ人にも居心地の良いお店 素敵な料理屋さんのお話…ではなく、常連客に起こる様々な出来事に静かに女将が寄り添う 深入りせず、かと言って放って置きもせず、つかず離れず良...

オフィス街の路地裏にひっそりと営業している小料理屋 女将手作りのおばんざいが大皿に並び、お酒を楽しむ人にも白飯を楽しむ人にも居心地の良いお店 素敵な料理屋さんのお話…ではなく、常連客に起こる様々な出来事に静かに女将が寄り添う 深入りせず、かと言って放って置きもせず、つかず離れず良い距離を保っている 女将自身にも陰があり、それが徐々に垣間見えてくる 穏やかに、でも確実にそれぞれの人生の重要な場面が静かに迫っている 過去と現在は未来の土台であって、否定できるものではない ゆっくりで良いから、ひとつひとつ確かなものだけを手に入れて大切にしていきたい

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2022/10/14

女将さんの過去がどんどん明るみに出てくる小説。 一気に展開が変わっていくのと、大人の恋愛とが同時進行していく感じ。 一番印象に残ったのが、「人生の一番最後にたどり着いた場所に、自分がなれた。」 「いちばん大切なものが財産だとか何だとかより、女として愛されること。」義理の母である時...

女将さんの過去がどんどん明るみに出てくる小説。 一気に展開が変わっていくのと、大人の恋愛とが同時進行していく感じ。 一番印象に残ったのが、「人生の一番最後にたどり着いた場所に、自分がなれた。」 「いちばん大切なものが財産だとか何だとかより、女として愛されること。」義理の母である時枝さんのセリフ。 女将さんにはなかったもの。過去を精算した未来にありますように。 この本を読んだ自分も、そうでありたいなと思った。 最後に愛が溢れてて温かい気持ちになった。

Posted byブクログ

2020/08/14

著者に聞き覚えはあるけど、果たしてどういういきさつでこの本を借りたのかしら…^^;。 でも、めちゃくちゃ面白かった。なんだろうこの後の引き具合。 おばんざい屋を営む女将さんと、そのお客さんたちのあれこれ、ちゅう筋は「ぼったくり」と、同じような感じ。 常連さんと徐々に「いい関係」...

著者に聞き覚えはあるけど、果たしてどういういきさつでこの本を借りたのかしら…^^;。 でも、めちゃくちゃ面白かった。なんだろうこの後の引き具合。 おばんざい屋を営む女将さんと、そのお客さんたちのあれこれ、ちゅう筋は「ぼったくり」と、同じような感じ。 常連さんと徐々に「いい関係」に、なっていくあたりも、似たような感じやなあ! おいしい料理とすてきな空間を生み出す店員さんとその常連客がいい関係になるっていうのは、全人類の憧れなのかもしれんな…。 (私もめっちゃ憧れるよ。おいしい料理とすてきな笑顔と話を聞いてくれるそこそこイケメンおじさんがいる店があったら、通うわー!) (もてなす方じゃないのか) ただ、その「あれこれ」が、案外深いあたりが…。女将さんの過去もちょっと意外やったし、解説を読んだ感じでも一体著者はどういう作風の方なんやろう。 かなり尖がってそう(笑)? 夢があるのか現実感たっぷりなのか、どちらともいえない配分は独特のものやな。 だからこそ余計ページをめくる手が止まらんかった! 今はなかなかまとまった読書の時間が取れへんのに、それでもこの本はイッキ読みしたし、ああまた読書がしたい、と、思わせてくれる本やった。 別タイトルも読んでみたいな。できれば、この本くらいマイルドなものを。笑 あと、緑色の桜は絶対来年見よう。たぶん、今年も造幣局の通り抜けで見てる。緑っていうか、白っぽいってやつよね。 たぶん、見てる。でも「緑色の桜」とは思って見てなかったから。 こうやって、同じものを見ても、どう見るかによって深さと感じ方が変わってくるのを、最近すごいよく感じる。 わりといろいろなものを見たり聞いたりする機会があるのに、何も考えなさすぎちゃうかと、我ながら反省。

Posted byブクログ

2015/06/18

『竜の涙』を先に読んでいたのですが、「穏やかな女将さんに、こんなに重い過去があったのか・・・」と驚きました。でも同時に「そういう経験があるからこそ、ここまで優しい人になったのかもしれない」とも思ったり。 他人の痛みがわかる人って、自分が深く傷ついたことがある人ですよね。 切なく...

『竜の涙』を先に読んでいたのですが、「穏やかな女将さんに、こんなに重い過去があったのか・・・」と驚きました。でも同時に「そういう経験があるからこそ、ここまで優しい人になったのかもしれない」とも思ったり。 他人の痛みがわかる人って、自分が深く傷ついたことがある人ですよね。 切なくて優しい物語たち。沁みました。

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2015/06/14

過去を持つ女と、女を待つ男。 ばんざい屋を営む吉永を取り巻く人々との 心のふれあいを描いた一冊。

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2015/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「hate like poisonって言い回し、あったね」 「激しく憎む・・・毒のように憎む。でも・・・もし、愛するがゆえに誰かを毒殺したとしたら、それは・・・love like poison、毒のように愛したってことに、なるのかな。」 オフィス街の片隅にある京風小料理屋「ばんざい屋」。 クリスマスのかぼちゃの煮付、緑色の桜の花見、枝豆をのせたパンダのお茶碗、鱧料理、松茸のかおり、山菜料理、秋茄子。 季節の料理と常連さんが持ち込む事件。 季節の移り変わりと共に、女将の吉永さんと骨董屋の清水さんとの関係は深まっていくが、吉永さんには口に出せない秘密があるようで。 「過去は未来と引き換えにしてはいけないものなのだ。未来の為に過去のすべてを否定してしまうなら、その未来は土台を持たない砂上の楼閣になってしまう。」 最初はなんて小賢しいことをしてしまうのーとシラけてしまったけれど、その後は女将の謎と度々巻き込まれる事件。そして清水さんとの大人な関係が気になって気づいたら読み終わっていた。 所々でキーになるブロカントの小物たちがいいアジを出してる。 吉永さんの過去のあまりの壮絶さにビックリだった。 最後まで常連さんの事件に巻き込まれて、しっとりとだけでは終わらないのも良かったのかな。 最後の二人の関係の穏やかさが強調されたよう。 それにしても、清水さん男前すぎ!

Posted byブクログ

2015/02/25

久しぶりにこれ読んだ。柴田よしきのシリーズものではこれが一番好きかも。もう続き出ないんだとしたら残念だな〜。出てくる食べ物がどれも美味しそう。あったら行ってみたい店。つうか家の近くに欲しい。

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2014/08/29

『竜の涙』の前作品。 女将の過去が暴かれたけれど なんだろう、ほんわかした気持ちで あっと言う間に、読み終わってました。 このお店が本当にあるなら 是非、常連になりたいです(^_^)

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2014/02/15

やはり柴田さんは上手い。季節の食材を並べながら季節の移り変わりを強く意識させ、人の時の流れ、気持ちの変化につなげている。色や味のイメージも必ずしも安穏でない話を暖かく包んでいて、料理のよう。

Posted byブクログ

2013/10/03

一人で食事に行っても居心地が良い居酒屋を舞台に起こるプチ・ミステリー&恋愛小説。読んでいる内に、読者の心もほぐれてくるでしょう。 長崎大学:環境科学部 教員 西久保裕彦

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