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この世界の片隅に(アクションC)(中) の商品レビュー

4.2

72件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    10

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2015/08/23

上巻 http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4575941468

Posted byブクログ

2015/02/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人生相談の演出の回がおもしろかった。小姑はいいキャラしてるな! 戦争の影が色濃くなってきて、リンさん、遊郭の子、水原くんなど、登場人物をとりまくストーリもせつないところが。でも、その中にも、庶民の、すず達の、たくましさがある。

Posted byブクログ

2014/04/03

こうの史代のこのマンガ、だいぶ前から「よみたいなあ」と思い、「買おうかなあ」とも思っていたが、いただきものの図書カードの残額がまだあるし、リアル本屋でみつけたらと思っていた。しかし、そう思ってから、なかなか本屋でみつけられず(駅前の本屋は、『長い道』が消えたあと、こうの史代作品が...

こうの史代のこのマンガ、だいぶ前から「よみたいなあ」と思い、「買おうかなあ」とも思っていたが、いただきものの図書カードの残額がまだあるし、リアル本屋でみつけたらと思っていた。しかし、そう思ってから、なかなか本屋でみつけられず(駅前の本屋は、『長い道』が消えたあと、こうの史代作品がまったくない状態)、昨日ようやく実家の最寄り駅の本屋で3冊そろいであったので購入。 買おうと思っていたのに、タイトルど忘れ。「こうの史代の、上中下と3冊のマンガで、広島の呉が舞台の作品」と本屋の人にたのんで探してもらった。 戦中の広島、得意なのは絵を描くことと海苔をすくことだけという浦野すずは、軍港のある呉の北條家へ嫁ぐ。夢中になると、まわりのことをすぐ忘れてしまうすず、おつかいに行けば迷子になるすず、がさつともおおらかともいえる性格で、すずは日々を生きてゆく。空襲が頻繁になり、食糧事情はわるくなっていき…そんな昭和18年の暮れから20年に戦争が終わるまでの戦時の暮らしを、こうのはだらだらと描く。 戦死したという兄がおさめられた、あまりに軽い骨箱のなかにあったのは、冴えない石ころだった。その石を見て、すずの母はこう言ってのける。 冴えん石じゃねえ せめてこっちのツルツルのんにしとこうや やれやれ 寒い中 呼びつけられて だいいちあの要一がそうそう死ぬもんかね へんな石じゃ 帰ったとき笑い話にもなりやせん (中巻、pp.104-105) すずは、夫との帰り道「お母ちゃんがあんな具合では気の落としようもありやせん」とつぶやく。『ああ保戸島国民学校』の洋太の母のように、息子の戦死の知らせにショックを受けて寝込んだ母も、きっと少なからずあったのだろう。そして、すずの母のように、そうそう死ぬもんかね、やれやれと言った母もあったのだろう。 こうの史代が「戦時の生活がだらだら続く様子を描く事にした」(下巻、あとがき)のは、こんな母や、あるいは村の隣保館で行き倒れていた「どこの誰か顔も服もべろべろで判りやせん」姿であった兵隊さんが原爆にやられた「うちの息子じゃったらしい」「自分の息子じゃと気づかんかったよ うちは」と言う苅谷さんや、そんな人たちを描きたかったからかなあと思った。 配給帰りに迷子になったすずが、遊郭に迷いこみ、道を訊ねたときに、友だちになったリンさん。 子どもができたかと思いきや、栄養不足と環境の変化で月のめぐりが悪うなってるだけとがっかりしているすずに、子どもは楽しみかね、うちの母ちゃんはお産のたびに歯が減ったよ、しまいにゃお産で死んだよ、それでも楽しみなもんかねとリンは訊く。 出来のええアトトリを残すのがヨメのギムじゃろうと言うすずに、男が産まれるとは限らん、出来がええとも限らん、ヨメのギムが挫折したらどうなるん、とリンは言う。 うーーんと悩むすずに、「ああ でも」とリンはこう続ける。 子供は居ったら居ったで支えんなるよね 困りゃあ売れるしね! 女の方が高いけえ アトトリが少のうても大丈夫じゃ 世の中 巧うできとるわ 子供でも 売られても それなりに生きとる 誰でも何かが足らんぐらいで この世界に居場所はそうそう無うなりゃせんよ  すずさん (中巻、p.41) 他のまんがもそうだが、こうのまんがには「ほとんどセリフがない話」が時々出てくる。『この世界の片隅に』でも何度か絵ものがたりのようなのが出てくる。それを、じーっとながめていると「まんがをよんでるなあ」という気分になる。 広島弁がなつかしい。 ◆上巻の51ページまで"試し読み" http://sokuyomi.jp/product/konosekain_001/CO/1 ◆こうの史代の「平凡倶楽部」(まんが) http://blog.heibonsha.co.jp/heibonclub/

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2013/09/16

徐々に、戦争の色が濃くなってくる中巻。 砂糖が値上がりして動揺のあまり、迷子になってしまう、すずさんがかわいい。 たんたんとした戦時中の日常の中で、おっとりとした すずにも色々と思うことが出てくる。 水原の、自分はいつから人間の当たり前からはずされたんだろう、りんはいつまでも普通...

徐々に、戦争の色が濃くなってくる中巻。 砂糖が値上がりして動揺のあまり、迷子になってしまう、すずさんがかわいい。 たんたんとした戦時中の日常の中で、おっとりとした すずにも色々と思うことが出てくる。 水原の、自分はいつから人間の当たり前からはずされたんだろう、りんはいつまでも普通であってほしい もし自分が死んでも英霊として拝まないでほしい という言葉が切ない。 戦時中でも友情も恋も日常もあった、そういう話だと思う。

Posted byブクログ

2013/08/30

現代から見れば過去であっても、その時代に生きる人にとってはそれが現実であり、そこで生きるしかない。そこにはその時代なりの常識があり、歓びや哀しみや悩みがある。時空を超えて現代の感覚でアレコレ言ってしまうのは簡単だが、その時代に生きた人の人生観や感覚を素直に受け入れ、現代との共通点...

現代から見れば過去であっても、その時代に生きる人にとってはそれが現実であり、そこで生きるしかない。そこにはその時代なりの常識があり、歓びや哀しみや悩みがある。時空を超えて現代の感覚でアレコレ言ってしまうのは簡単だが、その時代に生きた人の人生観や感覚を素直に受け入れ、現代との共通点を探る方が有益な読み方なのではないだろうか? 勿論現代の作家が現代の感覚で書いてるわけだし、どこまで史実を反映しているのかもわからない。が、作中に出てくる投書欄に出てくる悩みの本質は今と変わらないし、どんなに文明や技術が発達しても、人間の本質なんて古今東西変わらないんじゃないか?という気さえしてくる。

Posted byブクログ

2013/02/05

図書館にて借りずに読んできた。 主人公のとぼけていつつ明るい性格は、こういうマンガの王道な様な気がする。 この作品も主人公のキャラクターもとても好きだけれど。 下巻だけ本棚になかったので今日は読めなかった。 早く読みたい。

Posted byブクログ

2012/10/16

戦争は対岸の火事ではない。遠い遠い異世界でもない。 小さな幸せと小さな不幸せに一喜一憂するとても当たり前な日常に、ゆっくりと多方面から少しずつ染み込んでくる。それが戦争。

Posted byブクログ

2012/08/22

名作だと思います。戦時下の暮らしという重いテーマをしっかり描きつつ、それほど重い読後感を与えない筆致は見事だと思います。

Posted byブクログ

2012/04/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公すずさんのとぼけたマイペースさが魅力です。 幼馴染の海軍兵とすずさんの会話はよかったです。 人によって「当たり前」や「普通」は違うけれども、それが似通っていて安心できるっていいですね。 今の世の中だって、「ヘンだな~」と思いつつしていることがある日常で、そういう場所(人)はあってほしいです。

Posted byブクログ

2012/02/06

戦争モノ。 やわらかく、温かいタッチで淡々と描かれると、残虐に描かれるよりもグッときますね…。 漫画ですが、体験談エッセイのようにも感じる時がありました。

Posted byブクログ