明治開化 安吾捕物帖 の商品レビュー
虎を通して勝海舟の推理を聞く場面の方が、実は新十郎の謎解きのシーンよりも多い気がするが、それが面白かったりする。 新十郎が語る真実というものは、それがそのまま「その事件の法的な解決」ではない。そんなところも好みである。
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アニメを見て本を読んだので少し物足りなかったです。アニメでの因果の謎などを知りたかったんですけど、出てこなかったです‥;; アニメを見ずに先に本を読んだらもっと楽しめたのかな・・
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安吾のほかの推理小説も読みたくなりました。文体も素敵でたまらない。紳士探偵新十郎、格好良いです。UN-GOをきっかけに読んだミーハーものですが、対比が返って面白く二倍楽しめた感でした。
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明治維新後と戦後の日本を対比している、的なことを解説されてた気がするけどそんなん考えなくても普通に面白かった^^ 堕落論の人だから正直そんな期待してなかったんだけど新十郎かっこいいです流石紳士探偵・・・ アニメもあるけどあれはどんな解釈で作られたのか気になる たぶん海舟が麟六で虎があの女検事で・・・って事なんだろうけど因果のあの能力とか弁天王とか・・・アニメとは別物って事で考えたほうがいいのかな???
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ノイタミナの『UN‐GO』を見て、原作読んでみたくなったので借りてみた一冊。 なんか因果がただのおっさんだった・・・。 いや、戯作者っていうからもちょっと活躍するものかと思っていたものでね・・・。 活躍も何も、チョイ出の脇役でちょっと哀しかったわぁ。 あ、でも新十郎はハン...
ノイタミナの『UN‐GO』を見て、原作読んでみたくなったので借りてみた一冊。 なんか因果がただのおっさんだった・・・。 いや、戯作者っていうからもちょっと活躍するものかと思っていたものでね・・・。 活躍も何も、チョイ出の脇役でちょっと哀しかったわぁ。 あ、でも新十郎はハンサム設定&華やかな探偵ぶりで逆に笑ってしまったわ。 他にも「あー、あのキャラはこの人か~」と思わせる登場人物がずらりで楽しめました。 舞踏会殺人事件・密室大犯罪・ああ無情・万引一家・血を見る真珠・石の下・時計館の秘密・覆面屋敷の8編が収録されてましたが、やっぱり覆面屋敷が一番面白かったな。 石の下は未だにラストのオチがわからない。 つーか、ちゃんと謎解きしてない話もありますよねぇ? 私の頭がついていけてないだけか・・・??
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【2012/1 読了】 ノイタミナ放送がきっかけで手に取った。 もちろん原作版は時代背景や人物設定などテレビとは違ってはいるけれども、それはそれで楽しめる内容。 捕物帳というけれど、一般的な時代劇風の捕物とは一風違う。 すぐに答え合わせをしてもらえる推理小説みたいだなぁ、と読み終わった感想。 でも、因果は女性に変身はしませんでした。残念(笑)
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これは昭和25年『小説新潮』に連載された作品のうち、 前半の8編だそうです。 作者自身が冒頭で明かしているように、 まず虎之介が海舟の所に駆け込み、 事件の様相を伝えて海舟が推理した後、 真打の新十郎が真犯人を突き止め海舟が負け惜しみを言う、 というパターン化された連作で、 軽い...
これは昭和25年『小説新潮』に連載された作品のうち、 前半の8編だそうです。 作者自身が冒頭で明かしているように、 まず虎之介が海舟の所に駆け込み、 事件の様相を伝えて海舟が推理した後、 真打の新十郎が真犯人を突き止め海舟が負け惜しみを言う、 というパターン化された連作で、 軽い読み物として書かれたものだそうですが、 事件の説明は充分されていて、 読者にも推理できるように組み立てられているそうです。 が、 海舟の癖(?)にドン引きでそれどころじゃなかったです。 昔流行った民間療法か何かなんでしょうか。 指先や頭の後ろをナイフで切って悪血を採るんです。 虎之介の話を聞く間、せっせと切ってはふき取るという作業をするので、 想像して気持ち悪くなりました。 オマケに名探偵の新十郎がいま一つ薄っぺらい上に、 虎之介のおっちょこちょいな言動が憎めない愛嬌としてではなく、 本当に嫌味な人物として描かれているようにしか思えなくて、 どの登場人物も好きになれませんでした。 事件は興味深いものが多かったので残念でした。 今のようなユーモアミステリーが氾濫している時代じゃないので、 採点は辛すぎるかな。
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今流行の。 テンションが漫画みたいなのと、 坂口先生は勝さん嫌いなの?とつっこみたくなるくらいの 馬鹿にしっぷりがまた面白くて。まさに娯楽小説。
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「読者への口上」として、作者御自ら本作の楽しみ方を指南してくれる、作者の名を冠した捕物帖。トリック云々より、「誰が何故殺したのか?」を推理する推理小説でしょうか?口語風に書かれた文体が魅力。海上の密室を利用した「血を見る真珠」の緊迫感が出色。
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文明開化の時代。 タンテイをするのが好きな剣術使いの虎之介は、不思議な事件に首を突っ込んではそのあらましを、師である海舟に語り、事件の謎解きをしてもらう。その謎解きは、いかにもありえそうな事件の解説ではあるが、実際のところ犯人であれ、事件の真相であれ、推理をはずしている。 警察...
文明開化の時代。 タンテイをするのが好きな剣術使いの虎之介は、不思議な事件に首を突っ込んではそのあらましを、師である海舟に語り、事件の謎解きをしてもらう。その謎解きは、いかにもありえそうな事件の解説ではあるが、実際のところ犯人であれ、事件の真相であれ、推理をはずしている。 警察からタンテイを頼まれた張本人である新十郎(しかも美形!)が、それをあっさりと解き、それを聞いた海舟が「現場をみないとわからない」などと言い訳しながら、事件と絡めて虎之介に説教をするという流れで8つの短編が収録されている。 探偵小説として読むには、少し物足りないかもしれない。 すべての手がかりが示されているというわけではない、というのが一つ。そしてもう一つは、あまりにあっさりと新十郎が解決をしてしまうため、「解決部分」はわずかに数ページ、謎がとかれたときの快感はあまりない。 ただ、この時代の雰囲気や風俗が緻密に描かれている、事件のあらまし部分が非常に面白く、読みがいがある。筆者の筆力を感じさせる部分である。 「捕り物帳」として、基本の「半七」(岡っ引き)をスタンダードなものとすれば、「なめくじ長屋」シリーズが、一般庶民とさらに下層な人びとを中心に描かれており、この「安吾捕り物帖」は、海舟を初め、西洋に遊学した新十郎、戯作家、剣術使いなどそれなりの地位を持った人々が登場するところに特色がある。そんな登場人物たちが、ああだこうだと事件を推理し、(新十郎以外は)推理をすべて外してしまう、というおとぼけ具合もまた楽しみの一つだ。
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