空の中 の商品レビュー
有川浩さんの自衛隊三部作の二作目。といっても共通項や関連性はあまり無いのでどこから読んでいただいても大丈夫。ただ、最初100ページを読むのがちょっと大変ですが、その辺りを超えると、後はスムーズに読めます。
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瞬がフェイクを切り捨てた時、人類がいきなり白鯨を攻撃した時、本当に悲しかった。 宮じいが言ってた、相手がモノを言えないのをいいことに、勝手にいる要らないを決める… 確かに、人間は勝手に一番上に君臨してる。 私らにそんな権利ってないよなぁ。 最後は多大な被害がありながらも、ハッピーエンドに終わったのが有川浩らしくて良かった。
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登場人物の中で宮じいが1番好き。宮じいみたいな歳の取り方したいな。間違いを受け入れて前に進むって苦しいけどそれが大人と子どもの違いなのかな。春名と光稀はお似合いの2人で読んでいて応援したくなった。前作もそうだったけどSFでありつつ恋愛要素もあって良い。
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面白いSFだった。白鯨・フェイクの登場からどう着地するのか先が気になって読み進められた。 ただ、高巳の言動が癪に障るところが多くて好きになれなかった。特にセクハラ発言のところは引いた。 瞬についても聡明な男の子的な設定だったけど、真帆の勢いがすごくて賢そうには見えなかった。 設定はすごく良かったけど、キャラクターがなぁという感じの作品でした。ただ総合的にはとても面白かった!
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異質なるものに、異質だからという理由だけでスペシウム光線を浴びせれば良いというわけではないことを教えてくれる。 傷をおったという理由だけで、その傲慢な主張が通る訳ではないというのもまたしかり。 相互理解のプロセスは1に忍耐、2に忍耐、3、4がなくても5に忍耐。
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航空機事故とか怖いことはあるが、三部作の中では一番ほのぼのしていると思う。空に無色透明の巨大な不思議物体が居る話。魅力的なキャラクターが色々出てくる。
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再読。AIが広まってる今、高度な知的生物というのがなんだかタイムリーに感じた。前に読んだのは小学生であんまりよくわかっていなかったけれど、こんなにも深い話だったのだと感動した。みんな好きだけど宮じいたち3人の関係が好きだなあ。
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何年かぶりの再読。塩の街に続いて。 意外と早く正体?が分かったところで、次々と障害が起きて、少し冗漫。なんて偉そうなことを思ってみたりして。 でも有川さん、イイね!
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本当に人間って傲慢な生き物だなって。 非現実的なのに物語の中の「人間」が生きてるから、本当に起きたことのように思える。 このストーリーにラブストーリーも乗せてくるんだから有川浩はすごい。 読め。面白いから。
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絶品。何度目だろうか。 何回読んでも大好きだ。 国産輸送機開発の試験機と空自のイーグルが、同じ空域で謎の爆発。そこにいたのは高度2万メートルに潜む「かれ」。 空の中は、主軸となるW主人公たちと白鯨のそれぞれの視点から織り進められていく。初読時高校生だった私も、現在の私も、変わらずツンデレの光稀推し。 白鯨の存在自体に関しては、登場してすぐはフィクションの存在に感じるが、読み進めるうちにどんどん魅力的に思えて、こんな知的生命体がもしかしたら上空にいるかも、なんて思ってしまったり。 感情や集団という概念を持たない「全き一つ」である白鯨とのやり取りの中で、社会生活を営む人類の抱えた矛盾と愚かさを思い知り、そして同時に人間という在り方への愛おしさを感じさせてくれる。 戦闘機乗りの父親を持つ瞬。祖父を亡くし、事故で父親を亡くし、葬儀の日に偶然遭遇した未知の生命体で心の穴を埋めていく。明らかに不自然な瞬を心配しつつも波風を立てられない佳江。両者が自分の間違えたところに気付き葛藤し正解の方へと向かっていく様をハラハラと見守ってしまう。 目の前で上司を喪ってしまった女性のイーグルドライバー光稀。国産輸送機開発最後の砦と言われるプロジェクトに参加していた高巳。2人の組み合わせが最高に好きだ。どこが好きって細かく書き始めたらキリがないからやめておく。 それから、白川真帆と宮じい。この2人も絶対にこの物語に居なくてはならない存在。宮じいの言葉のひとつひとつが、とても重要なエッセンスとして生きている。後半瞬に語りかけるシーンや、屋上での真帆とのシーン。心の深いところに響く。この役割を演じるのは宮じいのような歳の重ね方をした老人でしか有り得ないだろう。 それからなんと言っても土佐弁!
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