ギフト の商品レビュー

日明恩【著】

2010/02/20

レンタルビデオ店で働くわけありの男と、死者が見える少年との、死者にまつわる話。連作短編のような形をとっている。切ないけれど心が温まる。
2010/2/19

2016/05/05

死人が見えちゃう少年と、同僚の子を事故に遭わせてしまった元警官。根幹は贖罪と許しの物語なんだろうけど、引き込まれなかった。（そして事実、一度読んだことを忘れて全て再読してしまった。）

2010/01/27

－その少年が目に留まった理由は、ただ一つだった－

レンタルビデオ屋で働く『須賀原』は、毎日『シックス・センス』のビデオの前で涙を流す少年が気にかかった。
買い物帰り、偶然隣で信号待ちをしていた少年が道路へ飛び出そうとしたのを止めようと彼の腕を掴んだ須賀原の目に血まみれの老女が見えた。
少年の名は『橋口明生』、死者が見える力を持っていた。

毎日判で押したような質素な生活を続ける男と、イヤフォンをして足元だけを見るようにしている少年の出会い。
『シックス・センス』がキーになっている通り少年には霊を見て話すこともできます。その上、本人が知らない真実までも見えてしまう・・両親にも分かってもらえず、1人で辛い世界を見続けている。そんな少年が自分に触れている間なら同じように見える男と出会い、いっしょに霊の心残りを叶えていく。下ばかり見ていた少年が、少しづつ前を向いていく姿にキュンとしました。
一方の男の方も、警察官だった過去に、追いかけた少年が交通事故で死んでしまうという心の傷を抱えている。当然最後はその霊に会いに行くことになるのだが・・

まさに『シックス・センス』のような運びなので、まさかオチまで！とちょっぴり心配でしたがさすがにそれはなかったです。
切ないんだけど心温まるヒューマンストーリーで良いお話でした。
硬く凍った心をお互いの存在が解きほぐしていきながらも、ちょっと距離感のある二人の関係。明生が決めた最後はちょっぴり哀しいですが、二人はまた会えると信じていたいです。

2010/01/18

短編毎の謎解きに加えて、少年と元刑事の心のふれあいや関係も徐々に成長していく感じでした。
もし、自分の子供がこの少年のような不思議な力？が有ったら…
どのような対応だったのか？？

ラストは２人の更なる成長を願って。
再会した時はどんな感じなのかな？？と、その後を読んでみたいですね。

2010/01/15

あらすじ紹介を見れば大体の見当はつくけれど……映画「シックス・センス」を観た人はぜひ！　観てない人はこれを読んだ後にでも観ましょう。ありきたりな言いかたになってしまうのだけど、感動しますよ。
「氷室の館」がいい！　ひどく痛くて哀しくてやりきれない話だけれど、美しくて救いのある物語でもあります。まさしく感動させられる一話。
だけど実は一番印象に残ってしまったのは、それと対照的ともいえる「自惚れ鏡」でした。きっとこういう人間が、現実に一番多く存在すると思うんですよね。さらにいうと、ここまで極端でないにしろ、自分自身にも同じような弱い部分は多少なりともあるんじゃないかと。それを認めるのはつらいし、難しいよね。しみじみと思わされてしまいました。

2019/01/16

“死者”が見える少年。心に傷を負った元刑事。孤独に生きてきた二人が、死者たちの謎を解き明かす。
《ブックデータベース　より》

《2010年1月10日　読了》

2009/11/22

死者が見える心に傷を持つ男。
設定はありがち？な感じもするが、キャラが立っていて文章も読みやすかった。
またこの人の作品を読んでみたいと思った。

2011/11/02

　レンタルビデオ店で働く須賀原は、ある少年が気になっていた。いつも『シックス・センス』のDVDが置いてある棚の前で静かに涙を流し、それでいて絶対にそのDVDは借りていかない、不思議な少年。あることがきっかけでその少年と会話を交わすようになり、須賀原はその少年の秘密を知った。少年は霊の声を聞き、姿を見ることができるのだ。この少年ならば・・・・・・自分の傍にいるかもしれない霊の存在をも、見ることができるのかもしれない。

　最初はただ霊に怯えて逃げ、彼らの訴えも聞かないフリをしていた少年も、須賀原に出会ったことで、霊たちが現世に何を思い残しているのか、どうすれば呪縛から解き放たれるのかを真剣に考えるようになり、須賀原と共に彼らのために真相を探り、辛いことがその先にあったとしても逃げずに立ち向かっていくようになる。彼らは皆、恨みつらみのために現世にとどまっているのではなく（一部例外はあったが）、残してしまった者が気がかりだったり、救いたいと願っていたりする優しい霊たちばかり。彼らは思いが果たされると消えていってしまうのだが、後にはとても温かい気持ちが残る。弟を思い続ける幼いお姉ちゃんの話（『氷室の館』）が一番好きかな。

　最後は須賀原の秘密、そして彼に関係する霊の話。己を責め続ける須賀原、霊の両親、そして霊自身。きちんと話ができて、最後が救われるラストで本当によかった。

2009/10/04

ところどころのエピソードは、ホロリとさせられますが
説明ばかりの表現の多さが私には合わない・・・

酷い事件もありましたが、
読後感は悪くはないです。

最後まで読んで作者が女性だと分かり意外でした。

2009/10/04

文章の飛ばし読みがしにくいので、ちょい疲れた。
あとえぐい描写がしっかり書かれていたので少し引いた。

内容は、レンタルビデオ店で働いてる店員が、霊を見ることができる少年と出会い、共に困っている霊を成仏させていく話(重めの話)。店員が少年に近づいた狙いは、自分が過去警察官だった頃に、交通事故で死なせてしまった窃盗少年に謝罪することだった・・・。

全体的には面白かったしよかった。