愛がいない部屋 の商品レビュー
神楽坂に建つ「メゾン リベルテ」自由の家のいう名の高層マンションに住む人々のお話。 よくある短編集だったが誰しもが当てはまる話ばかりでとてもリアルに感じられた。 子育てをしている身として「十七ヶ月」は自分のことのように心が痛くなり距離感がいかに大切か改めて考えさせられた。 最...
神楽坂に建つ「メゾン リベルテ」自由の家のいう名の高層マンションに住む人々のお話。 よくある短編集だったが誰しもが当てはまる話ばかりでとてもリアルに感じられた。 子育てをしている身として「十七ヶ月」は自分のことのように心が痛くなり距離感がいかに大切か改めて考えさせられた。 最後の「愛がいない部屋」では自身の経験と繋がる箇所が多く苦しくなる作品だった。愛子が涙すればわたしも涙したりして… ただ哀しいまま終わるのではなくどこか希望がある。だからまた読みたくなるのかもしれない。
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神楽坂に建つ高層マンション「メゾン・リベルテ」を舞台に、そこに住む人々のドラマを描く連作短編集。 ルームシェアの相手に想いを寄せる女性、母親の呪縛で結婚に踏み切れない女性、ニートの息子を抱える父親、60歳を超えて新たなパートナーとして出会ったカップル、待望したはずの子供を前に途方...
神楽坂に建つ高層マンション「メゾン・リベルテ」を舞台に、そこに住む人々のドラマを描く連作短編集。 ルームシェアの相手に想いを寄せる女性、母親の呪縛で結婚に踏み切れない女性、ニートの息子を抱える父親、60歳を超えて新たなパートナーとして出会ったカップル、待望したはずの子供を前に途方にくれる母親…。どれもどこかで聞いたような話なのに、逆にそれがリアルな印象を与えて物語に思わず集中してしまった。最後に収められた表題作の「愛がいない部屋」もそう。夫のDVに苦しむ女性が同じ過去を持つ老女に初めて胸のうちを明かすという(ネタバレ御免)いたってシンプル、いたってありそうなストーリーなのだが、主人公の女性と一緒に心の泥を吐き出したような、爽快感が残った。
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解説を読むとよくわかる、「愛」にまつわる短編集。恋愛小説ともとれるが、今を生きる人々が持つ生きづらさにそっと触れてくる、そんなストーリィが多い。作者も言うように、ハッピーエンドで終わった主人公たちよりも、悲しみや苦しさを抱えたまま取り残された人たちを、そっと後押ししてあげたくなる...
解説を読むとよくわかる、「愛」にまつわる短編集。恋愛小説ともとれるが、今を生きる人々が持つ生きづらさにそっと触れてくる、そんなストーリィが多い。作者も言うように、ハッピーエンドで終わった主人公たちよりも、悲しみや苦しさを抱えたまま取り残された人たちを、そっと後押ししてあげたくなるような勇気が湧いてくる一冊。
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マンションにまつわる短編集。それこそいろんな人がでてくる。 その切り取り方が、抜群に巧い。そして、この人男の人?と思うほど女性心理にも肉薄していると思う。
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かなしいというか、ハッピーエンドじゃないから、アッパーの本じゃない。 さら2読めるのは相変わらず。 いくつかいいね!って言葉があったし、落ち着いて読めるし、やっぱいいね。 そして誰だか知らないけど、後書きがとてもいい。つっぱしってて、勝手に解釈してるんだけど、これくらい突き抜けて...
かなしいというか、ハッピーエンドじゃないから、アッパーの本じゃない。 さら2読めるのは相変わらず。 いくつかいいね!って言葉があったし、落ち着いて読めるし、やっぱいいね。 そして誰だか知らないけど、後書きがとてもいい。つっぱしってて、勝手に解釈してるんだけど、これくらい突き抜けてくれた方が、なんだそれ!って嫌いな人もいるだろうけど、大ファンもできるだろう。何より心に残る。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
超高層の集合住宅に住む様々な女性たちの恋愛が描かれた短編集 読んでいたら、苦しくなって読むのをやめてました笑 でも、それぞれの登場人物たちとかぶるところがあってちょっと共感した 一番印象的だったのは「十七ヵ月」 「どの母親も一度はこの子が地上から消え去ってくれたら」 「母親は子どもを産んだというだけで、自分という存在のすべてを子どもに差し出さなければならないのだらうか」 読んだ瞬間、自分もそう思われてたのかなと思う悲しさと同時に、もし自分が親になったらそう感じてしまうのかなと思った。
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短編集はお風呂で読むのが好き。 ビターな恋愛の纏う空気、と言うのか…それを忠実に描いてくれる石田氏。 でもやっぱりIWGPが最高峰だな~… この中では「ホームシアター」が一番好き。 高校生で不登校になって、働かずに四年過ごしてる長男と、その父親の会話が温かい。
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あるひとつのマンションを舞台にした短編集。 石田さんのお話はどれも読みやすくて、そして軽くてちょっと物足りない…かな。 でも短編はサラッと読めて好きです。 「ホームシアター」が良かったです。 その他のお話もそれぞれ面白く、色々な愛の形があるんだなあと、沁みる年齢の私にはちょっ...
あるひとつのマンションを舞台にした短編集。 石田さんのお話はどれも読みやすくて、そして軽くてちょっと物足りない…かな。 でも短編はサラッと読めて好きです。 「ホームシアター」が良かったです。 その他のお話もそれぞれ面白く、色々な愛の形があるんだなあと、沁みる年齢の私にはちょっと心が痛かったです。
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なんか寂しい。 そういう効果を期待している小説だから、それでよいのでしょうが、、、 高層マンションに住む人たちの日常(結構非日常だが)から愛を探しつつ、でも最後にハッピーエンドになりきらない、といったお話。 描写・コトバ・雰囲気はいいけど、小説としてはちょっと軽いかなあ...
なんか寂しい。 そういう効果を期待している小説だから、それでよいのでしょうが、、、 高層マンションに住む人たちの日常(結構非日常だが)から愛を探しつつ、でも最後にハッピーエンドになりきらない、といったお話。 描写・コトバ・雰囲気はいいけど、小説としてはちょっと軽いかなあ、と。
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ホームシアターがよかったかな。これだけ男の人の視点で書いている。どの家族も神楽坂のマンションで都会の優雅な暮らしをしていて、それぞれに苦しみはあるんだけど、なんか違うんだなあという気がする。
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