切羽へ の商品レビュー
先日「静子の日常」を読みましたが、同じ作者なんですね。井上荒野さんの本にはまりそうです。題名になっている「切羽」とはトンネルを掘っていく際の一番先の部分。つまりまだ繋がっていないトンネルだけにあるもの。主人公の女性セイと島にやってきた石和先生の関係も繋がらないトンネルのようなもの...
先日「静子の日常」を読みましたが、同じ作者なんですね。井上荒野さんの本にはまりそうです。題名になっている「切羽」とはトンネルを掘っていく際の一番先の部分。つまりまだ繋がっていないトンネルだけにあるもの。主人公の女性セイと島にやってきた石和先生の関係も繋がらないトンネルのようなものだった。それで本当に良かったと思う。島の子供たち始め、みんなが喋る方言が物語に温かさを加えてくれる。
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イライラするほど何も起こらない、切羽は、トンネルを掘っていくいちばん先のことですが、私は勝手に主人公の名前だと思い込んでいました。読んだ後、とてもやさしい気分になります。 「しかたのない水」 はとてもよかった。今回は一人称で語られる切ない恋愛小説です。ただ、玉に瑕?なのは、私の母...
イライラするほど何も起こらない、切羽は、トンネルを掘っていくいちばん先のことですが、私は勝手に主人公の名前だと思い込んでいました。読んだ後、とてもやさしい気分になります。 「しかたのない水」 はとてもよかった。今回は一人称で語られる切ない恋愛小説です。ただ、玉に瑕?なのは、私の母は熊本ですが、著者の九州弁が、私の知っている言葉とは微妙に違うのです。
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井上荒野の本はいつも消化不良な感じ。多分合わないのね、私。 でも、彼女のコラムとか、書く文章はとっても好きなのですよ。 なんだろうね・・
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主人公は、南の島に住む30代の養護教諭。画家の夫がいる。穏やかな日常。だが、新しく赴任してきた音楽教師に静かに、ひっそりと思いを寄せる、恋をする。 特に何も起こらない。ただ、主人公の心に立つさざ波が、今の幸せを、バランスを崩すのではないかとハラハラし、目が離せない。 妻の心の動き...
主人公は、南の島に住む30代の養護教諭。画家の夫がいる。穏やかな日常。だが、新しく赴任してきた音楽教師に静かに、ひっそりと思いを寄せる、恋をする。 特に何も起こらない。ただ、主人公の心に立つさざ波が、今の幸せを、バランスを崩すのではないかとハラハラし、目が離せない。 妻の心の動きに気付きながら、見守っていた夫は、音楽教師が島を去ると一人静かに酔う。妻も、短い恋から覚める。 表面的に何も変わらぬように見える日常。だけど、人の心の内は海のようにうねったり、深かったりするんだなぁと、気づかされる。
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期待していたものが最後までなかった。まさかないとは思わなかった。そうゆう話でないとは言わせまへんでー 惹かれるものはないけども、描写は好きだ。 皆々様のレビューを読ませてもらい、この作品の良しがわからない私はまだまだ人生経験も浅すぎるってことなのだ。あと10年生きて読めば味が分か...
期待していたものが最後までなかった。まさかないとは思わなかった。そうゆう話でないとは言わせまへんでー 惹かれるものはないけども、描写は好きだ。 皆々様のレビューを読ませてもらい、この作品の良しがわからない私はまだまだ人生経験も浅すぎるってことなのだ。あと10年生きて読めば味が分かるのかもしれない。2015/02/02 読了
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2008-09-01 本年の直木賞受賞作 http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200808270061.html あっしもミーハーですなあ. 非常に,微妙(細やかともいう)な作品でした. 何が,微妙かというと,表現が...
2008-09-01 本年の直木賞受賞作 http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200808270061.html あっしもミーハーですなあ. 非常に,微妙(細やかともいう)な作品でした. 何が,微妙かというと,表現が微妙(細やかともいう). めちゃめちゃおもろいとか,そういう恋愛の本ではないし,既婚者の恋愛なんだが,・・・・不倫でもない.どういうこっちゃ!? 方言を多分に含んだ表現ながら,標準語との使い分けなどによる心理表現が,非常に微妙な感じを醸し出している. 文体はきれいですね.それはさすが受賞作です. あんまり書くとネタバレになるので要注意なのですが,本当に描写が微妙なのです.私以上に「鈍感」な人が読むと, 「え?これどのへんが恋愛小説やったん?」 と,言ってしまいそう. 読んだ後,林真理子のコメント 『切羽へ』は、離島の養護教諭が新任の同僚に抱く感情の揺れを描く。「切羽」は坑道の行き止まりで、 その先へは進めない場所の意味。選考委員の林真理子さんは「文章の力を改めて信じさせてくれた。 恋愛小説家は性愛のシーンを心を砕いて描くが、その心臓部分を取っ払った。文章の力という血液で肉体という文学を再生させた。嫉妬(しっと) さえ覚える」と絶賛した。 (上記サイトより) がよく分かる.
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島の養護教諭であるセイ、子供はいないが幸せな結婚をしている。そこへ男性新任教師石和が赴任してきて・・・セイが石和を好きだとしても石和はなんとも思っていないような。そのあたりの石和の気持ちが描かれずに、それとは関係ないようなことは詳細に描かれて最後まで進む。多分こういう、わざと語ら...
島の養護教諭であるセイ、子供はいないが幸せな結婚をしている。そこへ男性新任教師石和が赴任してきて・・・セイが石和を好きだとしても石和はなんとも思っていないような。そのあたりの石和の気持ちが描かれずに、それとは関係ないようなことは詳細に描かれて最後まで進む。多分こういう、わざと語らないところがこの著者の作風だろうと思うが、よくわからなかった。
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長崎の離島を舞台に静かに切なく心にしみる恋の物語です。「ベーコン」を読んだときもおもいましたが、痒いところに手の届かないんですよね~なんていうかよけい痒くなっちゃう感じなんです。ムズムズする?っていうと表現がよくないかな。言い方を変えれば、琴線に触れてずっと響き続けるとでもいいま...
長崎の離島を舞台に静かに切なく心にしみる恋の物語です。「ベーコン」を読んだときもおもいましたが、痒いところに手の届かないんですよね~なんていうかよけい痒くなっちゃう感じなんです。ムズムズする?っていうと表現がよくないかな。言い方を変えれば、琴線に触れてずっと響き続けるとでもいいますか。あらら、なんだかすごくよくなっちゃった。けれども井上さんの、間接的にかつ淡々と描かれる感情描写は本当に心を揺らし続けるのです。それは多分女だからです。「利休にたずねよ」のあとだから特に感じます。この物語は女性的な視点で女性の心を描いた作品ですが、それゆえ「ゆらぎ」の部分が多く劇的でない。一見行動が論理にも感情にも裏づけされていないように思えるのですが、フツーの人の日常ってこんなものではないかと思います。表面的に凪いでいるように見える大海原の深遠でいろいろなドラマが起こっているのです。でも、多分男性受けは悪いだろうなあ。
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第139回直木賞受賞作。 穏やかな夫と穏やかな暮らしを送ってきた主人公セイの前に突如現れた石和。その出現によって揺らぐセイの心。表面的には何も起きていないのだけれど、内なるところで何かが起きている。静かな余韻が残った。でもすっきりしない。よし、井上さんの他の作品も読もう、そう思っ...
第139回直木賞受賞作。 穏やかな夫と穏やかな暮らしを送ってきた主人公セイの前に突如現れた石和。その出現によって揺らぐセイの心。表面的には何も起きていないのだけれど、内なるところで何かが起きている。静かな余韻が残った。でもすっきりしない。よし、井上さんの他の作品も読もう、そう思った。
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ある島で生活する一人の女性の視点で描かれた話。 登場人物も多くなく、流れる日々もたんたんとしている。 その中で、少しずつ変化していく日常。 そういう生活を自分がしたことがないせいか、なんとなく非現実的な感じはしました。 出てくる人がみんなそれぞれに個性がきつく、少しくどい。 結局...
ある島で生活する一人の女性の視点で描かれた話。 登場人物も多くなく、流れる日々もたんたんとしている。 その中で、少しずつ変化していく日常。 そういう生活を自分がしたことがないせいか、なんとなく非現実的な感じはしました。 出てくる人がみんなそれぞれに個性がきつく、少しくどい。 結局、何だったんだろう…??
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