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孤宿の人(下) の商品レビュー

4.1

26件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

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2022/07/18
  • ネタバレ

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登場する嫌な人物がちゃんと退治されるカタルシスをあじわいつつ、ほうの純粋さから生まれるハートウォーミングな出来事を読み楽しみつつ、そして最後の展開で泣いた。★4

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2018/05/25

泣いた。久々に泣いた。ずるい。ホウの存在がズルすぎる。こっちまで心が非武装状態になってしまってからの、結末を迎えてしまった。 前回読んだ記憶がほぼほぼないのだが、大事に本棚に並べていた理由がわかった。 どうしよう、本の整理のために再読したのに… 宮部ワールド久々にドップリ。

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2018/03/25

10年ぶりぐらいの再読。よい話だったのは覚えていたが、詳細は一切忘れていた。最後泣かされた。人間、頭の良さなんかで価値が決まるんじゃない。正直かどうか、一生懸命であるか、人を大切にできるか、そんな心の美しさこそに価値があるのだと。誰の心にも仏がいるという和尚の話は、しみじみそうだ...

10年ぶりぐらいの再読。よい話だったのは覚えていたが、詳細は一切忘れていた。最後泣かされた。人間、頭の良さなんかで価値が決まるんじゃない。正直かどうか、一生懸命であるか、人を大切にできるか、そんな心の美しさこそに価値があるのだと。誰の心にも仏がいるという和尚の話は、しみじみそうだなぁと思わされる。だから、苦しむのだと。

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2017/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

阿呆のほう。方のほう。そして宝のほう。なんという巧みなネーミングだろう。 宇佐ちゃんには生きていて欲しかったなぁ! 渡部様と一緒になれたらよかったのに。もっと時間があれば、そうなってたかもしれないなんて思ってしまう。でも彼の選んだ結末は、やはり琴江殿の仇討だった。保田新之助と対峙したとき、ニヤリと笑って斬られた場面が思い浮かぶ… 最終章では涙が止まらなかった。ほうが丸海の子として、丸海の娘として、そして女として母として、この地に根を張って幸せに生きるであろうことが想像できるラスト。たくさん人が死んで、辛い場面も多かったけれど、読後感の爽やかさは流石宮部節。(2017-10-13L)

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2015/05/05

いや~、面白かったです。春眠なんたらってやつで、最近やたら眠くて、読了に思いのほか時間がかかってしまったけど、終盤の畳み掛けはさすがで、眠気も吹っ飛んじゃいました。登場場面は決して多くないし、一人称で語られることもなかったから、寡黙な人物として描かれているけど、罪人となってもなお...

いや~、面白かったです。春眠なんたらってやつで、最近やたら眠くて、読了に思いのほか時間がかかってしまったけど、終盤の畳み掛けはさすがで、眠気も吹っ飛んじゃいました。登場場面は決して多くないし、一人称で語られることもなかったから、寡黙な人物として描かれているけど、罪人となってもなお気品を保ち続ける”加賀さま”の存在感が圧倒的。彼との交流を軸に、主人公たる”ほう”の素直さが浮かび上がってきて、結末における大いなる感動に繋がっている。泣けました。 あと個人的にインパクトが強かったのは、想い人のかたきである犯人少女を、唐突に切り捨てたあの場面。色々な場面を賢く立ち回っていた男が、最後に見せた漢ぶりに感嘆。

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2013/07/28

井上家を出て、引手見習いの宇佐の世話になっていたほうは、井上家の斡旋によって加賀殿が幽閉されている凅滝屋敷に曲者が侵入、逃げ込んだ部屋で、ほうは加賀殿の部屋へ手習いに通うようになる。丸海藩の内紛が起こるなか、悪霊と恐れられた男と無垢な少女との魂のふれあいが…。

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2013/01/14

加賀殿という魔物は人々の心を写す鏡なのだろうか。 誰の心の中にもある“黒い部分”と“恐れ”が結合すると狂気的な行動として現れる。 一方で、“ほう”の心の中にある仏心が、誰の心の中にもある“優しさ”を想い出させてくれるのだろう。 暖かさよりも哀しさが募る終わり方であった...

加賀殿という魔物は人々の心を写す鏡なのだろうか。 誰の心の中にもある“黒い部分”と“恐れ”が結合すると狂気的な行動として現れる。 一方で、“ほう”の心の中にある仏心が、誰の心の中にもある“優しさ”を想い出させてくれるのだろう。 暖かさよりも哀しさが募る終わり方であった。

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2013/01/09

悪と恐れられる加賀のもとへ奉公し、ひょんなことから手習いをすることになったほう。 ほうを案じながら、寺で働く宇佐。 加賀とほうのふれあいが、優しく切ない。 最後に絶命寸前の宇佐のもとへやっと帰れたほうの言葉がさらに感動。 身寄りのない小さな女の子。ほうは、ひとりだけどいつのまにか...

悪と恐れられる加賀のもとへ奉公し、ひょんなことから手習いをすることになったほう。 ほうを案じながら、寺で働く宇佐。 加賀とほうのふれあいが、優しく切ない。 最後に絶命寸前の宇佐のもとへやっと帰れたほうの言葉がさらに感動。 身寄りのない小さな女の子。ほうは、ひとりだけどいつのまにかひとりじゃなかった。 加賀や宇佐、石野、先生たち、無口な牢番。たくさんの人がそれぞれのやり方でほうを見守ってくれていた。 まさかこの人までと思うほど、ラストでは色々な別れがあるけれど、明るい気持ちで読み終われたのはさすが宮部みゆきさん。

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2012/12/25

上巻の冗長さから一転し、下巻は早い展開。丸海の街は一部の人間の始めた、見えない力にぐちゃぐちゃにされていく。その力が多方面からあり、説明を受けるにつけ、むなしくなる。泣けた。ほうが生き延びたのが救い。

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2012/08/05

「ほう」に、あなたは、阿呆なんかじゃない。 優しさ、真面目さ、推察力もある‥と言ってあげたい。 宇佐じゃないけれど、見守りたい気持ちで一杯になりました。 宇佐と姉妹のように、暮らして欲しかったな。 孤宿の人は誰をさすんだろう。 「宝」の生長と幸せを信じたいです。

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