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心に太陽を持て の商品レビュー

4.1

30件のお客様レビュー

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2024/05/26

この作品が発行された当時は、良心的児童図書がまだまだ少ない時代だったということで、それを憂いた山本有三氏ほか有志の協力によりこの一冊は生まれたとのこと。 全編をとおして世界の逸話集となっていて、著者本人のオリジナル作品ではないものの、たとえ脚本が違っても、山本有三のベクトルはま...

この作品が発行された当時は、良心的児童図書がまだまだ少ない時代だったということで、それを憂いた山本有三氏ほか有志の協力によりこの一冊は生まれたとのこと。 全編をとおして世界の逸話集となっていて、著者本人のオリジナル作品ではないものの、たとえ脚本が違っても、山本有三のベクトルはまったく同じで読んでいて安心する。 どれも良いエピソードで記憶に残るものだった中、特に気に入ったのは電磁誘導の法則を発見したマイケルファラデーを描いた『製本屋の小僧さん』 これのなにが心の琴線に触れた、って、彼は単にエリートでそのままストレートに偉人の地位を得たのではなく、貧しい生活環境から数々の障害を乗り越えた個人の努力と、ファラデーの身の回りで彼の努力を支援した人たちのあたたかい協力の両輪があってこそ、世界的科学者誕生への運命が切り開かれたというエピソード。不覚にもほんとに涙がでてしまった。 恥ずかしながら、ファラデーって名前は学校でチラッと教わったあと、テストが終わったら頭から抜けてしまってた存在でしたが、こうして改めて背景にあったドラマを知ることができてほんとに良かったと思います。 その他のエピソードとしては、パナマ運河物語、ミレーの発奮、なども深く印象に残りました。 リンゴのなみ木に関しては、この話の描かれた昭和初期から、令和の現代に至るまでその存在と精神が受け継がれていることに感動をおぼえました。

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2023/01/02

山本有三が、当時(昭和10年)の子供達のために、厳選した世界の逸話集。著名な偉人から、名前もわからない人まで。大事業を成し終えた人から、サーカスのライオンの話まで。読むと、残像を残してくれるような生き方や優しさに溢れています。 小説らしい小説を初めて読んだのは、山本有三の真実一路...

山本有三が、当時(昭和10年)の子供達のために、厳選した世界の逸話集。著名な偉人から、名前もわからない人まで。大事業を成し終えた人から、サーカスのライオンの話まで。読むと、残像を残してくれるような生き方や優しさに溢れています。 小説らしい小説を初めて読んだのは、山本有三の真実一路だったと思います。子供ながら、心うたれたというような記憶があります。この作品は最近まで知らなかったにですが「日本少国民文庫」第12巻として出版されており、文章も易しくて優しい。小学生から充分読めると思います。ですが、あまりに生活環境が変化してしまったので、説明が必要になるお話もあるかもしれません。見返りを求めない優しさ、諦めない意志、時代で変化しない胸にひびく話です。

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2022/11/29

「仕事の一番つらかった時には世間は冷ややかだった。仕事が成功してもうだれの助力もいらないとなったら今度は世間がちやほやしてくれた。世間ってものは君、いつだってそういったものだよ。」

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2022/07/11

子供向け?に書かれた本だったので、文体がすごく読みやすかったです。短編なので一個一個のエピソードを読みやすかったし、実話に基づいてるのも興味深かったです。 前向きになれる本だと思います。落ち込んでるときにまた読みたいです。

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2021/05/19

境遇や障害にも負けず何かを成し遂げた人々の話や動物の話などについて短編にまとめられている。勇気や感動をもらった。もう一度読み直してみたい。

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2020/10/07

東大の「新思潮」派の作家。人道主義、理想主義の作品。小中学生向けとしていい話。生きていくには、確かに「心に太陽を、唇に歌を」は大事です。ただ、成熟した現代では素直に感動できなくなっている。

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2019/04/22

職場の先輩から餞別としていただいた本。 小・中学生向けに編集された本とのことだったが、感銘を受ける言葉ばかりだった。 子供ができて小・中学生になったときにはぜひすすめたい作品。

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2018/07/23

再読 語り口が平易で淡々としていながら内容はぐっと詰まって重みがあり心に染み入ってくる.良書の手本だと思う.

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2018/07/01

全ての短編が励ましをくれるものではないけれども、心のどこかを打つような話が揃っている。 個人的には、 パナマ運河物語 製本屋の小僧さん のゴーガスやファラデーの話が好きだ。 優しさ、そして情熱のある人生を送りたいと感じることができた。 著者の山本有三は子供たちの心の糧とな...

全ての短編が励ましをくれるものではないけれども、心のどこかを打つような話が揃っている。 個人的には、 パナマ運河物語 製本屋の小僧さん のゴーガスやファラデーの話が好きだ。 優しさ、そして情熱のある人生を送りたいと感じることができた。 著者の山本有三は子供たちの心の糧となるような書籍が必要だと考えており、「君達はどう生きるか」の編集にも関わっていたらしい(解説より) そういう背景からか、どう生きるべきかということを易しく伝えてくれた気がする。

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2018/01/30

親父から貰った本シリーズ。元気が出る小話20本。一番好きなのは「パナマ運河物語」。自然を征服しようとする人間の努力を描いた秀作。監督官ゴーサルズ大佐が、日曜相談所でとことんパナマで働く人たちの話を聞き、その日その日の楽しみがなんであるか、苦労がなんであるか、どこに不満があって、ど...

親父から貰った本シリーズ。元気が出る小話20本。一番好きなのは「パナマ運河物語」。自然を征服しようとする人間の努力を描いた秀作。監督官ゴーサルズ大佐が、日曜相談所でとことんパナマで働く人たちの話を聞き、その日その日の楽しみがなんであるか、苦労がなんであるか、どこに不満があって、どこに満足があるか、全てわかるようになった点は、是非真似したい。やはり、対話が大事なんだな。あと、本筋とは関係ないけど、時代が時代だけに差別用語が連発するのは新鮮だった。

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