子どもたちは夜と遊ぶ(下) の商品レビュー
愛の物語。 サスペンスかミステリーかと思っていたら、 これはもうラブストーリー。 ミスリード多発。ああ、そうだったのかと。 秋山先生、恭司が良かったです。
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難しい……。 作中の浅葱は浅葱であって浅葱じゃない?事件のことを語った浅葱の口調があまりにも客観的でよく分からなくなったけど、藍と浅葱と浅葱のもう一つの人格は境目がとても曖昧になっていたということなのかな
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後味はあまり良く無い。 騙されていたのは読者だけ?それとも浅葱も?月ちゃんと狐塚くんは兄弟だったって。月ちゃんはいつから浅葱を知ってたの?好きだったの? 恭司が藍になりすましてるんだと思ってた。 二重人格だったってこと?うーん、すっきりしない感じ。 愛に囚われていた 拒否される...
後味はあまり良く無い。 騙されていたのは読者だけ?それとも浅葱も?月ちゃんと狐塚くんは兄弟だったって。月ちゃんはいつから浅葱を知ってたの?好きだったの? 恭司が藍になりすましてるんだと思ってた。 二重人格だったってこと?うーん、すっきりしない感じ。 愛に囚われていた 拒否されることを恐れていた浅葱の気持ちも僅かだけどわかる気がする。 拒まれるのは怖い 愛してくれる人がいるからこそ生きられる 確かにそう 自分も自分の大切な人がストッパーになってくれてる
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随所随所真相へのヒントはある程度把握してて、「『分裂感』……ね(含み笑)」とかしてたし、『屈辱的な過去を背中に負わされた』に対して咄嗟に”負わされた物理的な傷”があるんじゃ?と思いもした(その後説明がなかったから「ああ”背負わされた”とも表現するから、それの言いかえ表現ってことかな」と納得させてた)けど、 狐塚と月子の関係性が兄弟……!!それは考えもしなくて膝を打っちゃった。恋人っぽくないな~とは感じてもいたけど、共依存的な感じとか、利害の一致で形式上の恋人なのかな、とか思ってたら……!!!でもちゃあんと伏線はあるんだから、すごいよなあ。 それと読んでてわくわくしたのは、『ダブルバインド』『威圧感のある声』『秋山先生』あ―――ッぼくのメジャースプーンだ――ッと、好きな辻村作品との関連が見えるシーン。 でも一場面だけ月子も「~だったら、-する」って威圧感のある声で言うんだよね。そのあと病院的な所に移動できてたってことは”手伝わせた”のかな。それとも何もなくって、自力でどうにかしたのかな。 展開の逸脱さ面白さは勿論だけど、今回は何よりキャラクター同士の向ける感情にやられたなあ。 例えば浅葱から狐塚。最初は『自分が死ぬ気になって欲したものに、余裕を持った努力で臨んだ男がいる。』と冷めた目でみているけど、浅葱は自分の為に声を荒げて他人を怒鳴ってくれた、むきになって心配してくれた彼に対して「彼が兄にであればよかったのに」と思うし、(月子の大事な人だからという理由はあるにせよ)彼が標的に指定されたときは嗚咽のように声を洩らして「狐塚だけは勘弁してくれ」と思ってるし、なにより、留学行が自分に決まったのを称賛してくれた時には「お前、誰よりも努力してきただろう?」「狐塚には勝てない」「ずっと負けていた」とまで言ってる。 まぁ今回はそういう人間らしい感情を抱き始めた浅葱に、もう一人の彼は焦燥感に駆られてしまったんだけど……。 狐塚たちの義父が病院に駆けつけたときの回想や科白も良すぎて辛かった、ボロッボロ泣いた。 記憶のなくなって、いつ回復するかもわからない、回復しないかもしれない月子は、もう死んでしまった紫乃ちゃんを思い出すことすらない。けど「男に媚びることの何が悪いのか教えてくれない?」と堂々と言い放った大好きな紫乃の姿を、月子は憶えている。姿声形はなくとも、その感情や意志は生きている限り深く深くに存在し続ける。そんな二人の辿り着いたありようにもぐっと来た。 それから恭司。そう恭司! 彼はちゃんと、『月ちゃんを泣かさないでよ。頼むよ。俺、浅葱も好きだからなるべくお前に対しても怒りたくないんだ。お前細いから、俺が殴ったら吹っ飛んで死んじゃいそうだし』って言ってるんだよね。終始月ちゃん月ちゃん言ってる印章が強いけど、ちゃんと浅葱のこと好きだったんだよなぁ。 だからこそ、本当はきっと月子に会うつもりなんてなかっただろう浅葱が、あの病室に居たんだと思う。恭司に言ったものね「月子を泣かせたら、その時は殴られにくる」って。メールで連絡して、殴りに来た恭司に殴られて、それですごく優しくていい男の恭司は多分「会いに行けよ」ってお膳立てた。 月子ちゃんが大好きで、それで、浅葱のことも好きだから。 『FLY ME TO THE MOON』「お前を月まで飛ばしてやるよ」—————ああ月、”月子”! とんでもなくわかりやすい伏線であるはずなのにいっちばん効果的な場面でそれをオープンさせるから涙腺が馬鹿になっちゃうのよ まったく困る。 それでも、向ける感情、と言ったら間違いなく浅葱のもう一人の人格の彼のものが一番鮮烈だった。 彼の向けていた”好き”は、間違いなく愛だった。でも恋人にしたい愛でも性愛でもない、名称しがたい、するならば”親愛”と呼ばれるそれだったんだと思う。 人間らしく生きる、スポットライトを浴びて輝く彼を見ているのが好きだ。生きがいなんだ。 人間らしくあれと思う、だから苦しむの通りだと思う。でも、置いていかないで、そばにいて。助けて。 そう思う、それはさぁ。 色んな人からいろんな感情を向けられてきた浅葱。 作られた人格の、いなくなってしまった方の、浅葱の人生は、客観的に見てもいいことばかりじゃなかった。わるいことばかりだった。そのまま終わった。眠ってしまった。でも、それでもその中で、ほんのかすかに、他人からみたら鼻で笑ってしまうようなそんなたったささいな、小さな幸せが、貴女だったよ。 貴女のおかげで、しあわせだったよ。 そういう幸せの噛みしめ方されるの弱い。 また大好きな作品に出会ってしまった。そんなお話だったな。
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大学受験間近の高校3年生が行方不明になった。幻の学生『i』の存在を求めて動き回る浅葱。冷酷なゲーム仕掛ける『i』。 色んな人がそれぞれの思惑で動く中、多くの悲劇を呼んでいく。 上下巻で長かったが面白く読ませてもらった。 友人を傷つけることに苦しみながら人を殺さなければならない...
大学受験間近の高校3年生が行方不明になった。幻の学生『i』の存在を求めて動き回る浅葱。冷酷なゲーム仕掛ける『i』。 色んな人がそれぞれの思惑で動く中、多くの悲劇を呼んでいく。 上下巻で長かったが面白く読ませてもらった。 友人を傷つけることに苦しみながら人を殺さなければならない程感情を揺さぶられたのを見て辛く、悲しく、怖かった。 残酷な結末ではあるが、幼い頃の悲劇を知ってるので憎みきれない。 登場人物はみんな陰の部分も描かれていて不思議な魅力的だった。 こんな残酷なゲームを始めた『i』だけど必死に生きてることを感じた。 「生きることに手を抜いてはいけないよって、
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読み終えて思うこと。 それは、本当に、先生が言っていたことだ。 不幸になってはいけない。 どんなにクールを装っていても、きちんと熱を持ち、生きることに執着した浅葱。その延長線上に、人に関心を持って会話をすること。きっとそれが出来ていたら違う結末になったのではないかと思ってしまう...
読み終えて思うこと。 それは、本当に、先生が言っていたことだ。 不幸になってはいけない。 どんなにクールを装っていても、きちんと熱を持ち、生きることに執着した浅葱。その延長線上に、人に関心を持って会話をすること。きっとそれが出来ていたら違う結末になったのではないかと思ってしまう。だけど程度は違えどきっと誰もが、自分の気持ちに蓋をしたり否定したり隠したりごまかしたり認められなかったりして、理想の自分を演じたり、興味がないフリをしてしまう。 だけど月子が実は、浅葱のカッコ悪い部分を密かに知っていたように、必ずどこかに綻びはあって、きっと演じきれていないんだろう。その自覚も大事なのかもしれない。だからそんなに頑張って演じたり、隠したりする必要はないんだろう。頑張る方向性が違うんだろう。何を守りたかったんだっけ。何を失うのを恐れているんだろう。 私にもなんとなく思い当たることがあるから、このままだと良くないぞと思う。カッコ悪くてもジタバタと助けを求めれば、きっと結果は変わってくると思ったりもした。 こんなに本を夢中で読んだのはいつぶりだろう。本を読むってやっぱり面白い。読む前と読んだ後では、確実に自分の価値観が変わっている。 外の世界ですり減らした自分を元に戻せる手段を知っていることは、とても強いのではないかと思う。 最後の方はちょっと難しくて混乱する場面もあったけど、確実に、最初に読んだ時よりこの本から得られた熱量が大きくて、きっといつかまた読み返した時に改めて感じること、思い知ることが多いのではないかと感じる。その時の自分がどんな感想を持っているか、今から楽しみ。
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上巻に続いて下巻も一気読みしてしまいました。結論から言うとiの正体はもしかして…と想像していた範囲内でした。もっとすごい何かがあると期待し過ぎでしまったのかも。私的に下巻で1番盛り上がったのは浅葱と月子が対峙する場面からの展開です。浅葱の月子への思いが切ない。iが最後に課した条件...
上巻に続いて下巻も一気読みしてしまいました。結論から言うとiの正体はもしかして…と想像していた範囲内でした。もっとすごい何かがあると期待し過ぎでしまったのかも。私的に下巻で1番盛り上がったのは浅葱と月子が対峙する場面からの展開です。浅葱の月子への思いが切ない。iが最後に課した条件は『狐』。浅葱としても期せずしてゲー厶クリアとなったけれど、この結果はあまりにも切な過ぎます。そして月子の命をかけた行動には、月子も同じ気持ちだったんだ…と。恭司がもっと関わってくるのかな…と思っていたけどそこは空振りに終わりました。でも最後に存在感を残していましたね。上下巻ボリュームあったけどたのしめました。
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i とθによる殺人ゲームが繰り広げられる。 萩野さんに続き、孤塚がターゲットに。 紫乃ちゃんまで… θの正体に気づいた月子が… 月子と孝太が兄妹だったとは… 月子と日向子さんが親子だったとは… そんな風には全然… 彼氏と彼女だと。 萩野さんは何だったんだろう。 恭司も… 恭司...
i とθによる殺人ゲームが繰り広げられる。 萩野さんに続き、孤塚がターゲットに。 紫乃ちゃんまで… θの正体に気づいた月子が… 月子と孝太が兄妹だったとは… 月子と日向子さんが親子だったとは… そんな風には全然… 彼氏と彼女だと。 萩野さんは何だったんだろう。 恭司も… 恭司はほんとにいいヤツだった。 まったく表れなかった陣内教授は何だったんだろう。なんかあるんだろうと思っていたんだけど… 何となく、iはいないんじゃないかと思ってたけど、やっぱり。 浅葱にとってはiが理想だったんだろうか⁇ 優等生だった藍が。 浅葱が藍だったわけだから。 でも罪のない人を殺す必要があるのか… なんか切ない… 萩野さんと紫乃ちゃんを思うと。 ほんとに長かった… 結局、浅葱は逃げたのか… 孤塚もそれでいいのか、妹をあんな目に合わせたヤツなのに… なんかすっきりしない… 月子が生きていることだけが救いか…
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下巻まで読み終えてみると、深い穴のような虚無感と小窓から差し込んだ光みたいな希望に、涙しました。 木村浅葱を筆頭に、全キャラを好きになれました。それはもちろん、かっこいいやかわいいだけじゃなく、本当に心から愛おしいという深い愛情から来る好きです。 今回で上巻に張られていた伏線...
下巻まで読み終えてみると、深い穴のような虚無感と小窓から差し込んだ光みたいな希望に、涙しました。 木村浅葱を筆頭に、全キャラを好きになれました。それはもちろん、かっこいいやかわいいだけじゃなく、本当に心から愛おしいという深い愛情から来る好きです。 今回で上巻に張られていた伏線すべてが回収されます。謎が解けた、という爽快感とともに、え…という絶望感が味わえます。 そして何よりエピローグです。 恭司がでたらめにかっこいいエピローグです。 そして、「彼」の言葉があまりに儚いエピローグです。 「不幸にならないで」 この言葉には胸を打たれ、鼻の奥がつんと痛くなって、気づけば号泣していました笑 私が今まで読んできた限りで、これほど秀逸なエピローグはあまりないと思います。 グロ描写と性描写がまあまあきつく、人を選ぶ作品ですが、自信を持っておすすめします。 これは最高の物語です。
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うーん、終わり方があまり好きではないです。この種の終わり方って、ちょっとタブーなんじゃないかしら?と… 色々考えられる終わり方の中で、コレはまぁまさか無いでしょうと私の中では切り捨てられた物だった。 ちょっと残念でした。
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