山魔の如き嗤うもの の商品レビュー
この作者の本は初めて読みました。前作の方がすごいらしいですが、初めてだったので結構面白かった。まあ横溝さんほど凄みが無いが、京極堂が最近私には合わないので、その辺の渇きは癒します。
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語彙力や、ストーリーが繰り広げられる場所の背景描写のうまさにより、 物語の奥行きが非常に濃くなっており、ホラーとして見た場合、 素晴らしい出来なのではないかと感じる。 その反面、登場人物の多さ、謎解決部分の展開の歯切れの悪さなど、 ミステリーとして見た場合はかなり不満が残る作品だ...
語彙力や、ストーリーが繰り広げられる場所の背景描写のうまさにより、 物語の奥行きが非常に濃くなっており、ホラーとして見た場合、 素晴らしい出来なのではないかと感じる。 その反面、登場人物の多さ、謎解決部分の展開の歯切れの悪さなど、 ミステリーとして見た場合はかなり不満が残る作品だ。
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「やまんまのごときわらうもの」と読む。 刀城言耶シリーズ第4弾で、私自身は前回の「首無の如き祟るもの」に 引き続いて2冊目となる。寝る前にいつもの感じで読んでいたのだが、 読み止めるタイミングが掴めずに困るほど、次の展開が面白かった。 エンターテインメントとはこういう本のことを指...
「やまんまのごときわらうもの」と読む。 刀城言耶シリーズ第4弾で、私自身は前回の「首無の如き祟るもの」に 引き続いて2冊目となる。寝る前にいつもの感じで読んでいたのだが、 読み止めるタイミングが掴めずに困るほど、次の展開が面白かった。 エンターテインメントとはこういう本のことを指すのかも。 全体を覆う禍々しさもよい。夜中に読むと、結構怖いよ。 山中のロッジとか、それこそ郷里で読んだらきっともっと怖いだろうなぁ。 ああ、都会でよかった。 成人の儀式で山を越える云々という導入は、「首無」にシチュエーションが 近いので「あれ?これ読んだっけ??」と一瞬思った。 が、そんなことはともかく、ぐいぐい引き込まれる。 特に、父と子のありようについて、言耶自身が抱いているジレンマにも スポットが当たって、より深みが出ていい感じだと思った。 金田一耕助を思い起こさせるところがあるが、 キャラクター設定に今後も深みを増し、より個性的になってゆくことだろう。 期待したい。 それにしても、「首無」でチラと触れられていたエピソードの織り込み方が心憎い!
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