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うつ病の真実 の商品レビュー

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2026/04/06
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カレー食べてたら父が貸してくれた。 身の回りに色んなうつ病がいるが、その背景を専門家の視点から詳細に記載されている。例が分かりやすく読みやすい。 以下、面白かったところ。 ◯ユウウツの利点 「新たな生き方を導き」「争いを避け」「周囲の援助を引き起こす」 悲しみは「とりあえず今の行動を停止し」「これまでの行動を見直し捨て」「新たな行動を始める」のに役立つ。しかし、現代ではこの方法が合わず、「うつ病」という病気になってしまう。 過去のこだわりを捨て、新しい生き方へと軌道修正が出来た時にうつ病は治ることが多い。 ◯操作的診断のリスク 診断では同じ「うつ病」でも、ユウウツの背景になる心理は様々。効果的な治療もそれぞれ。 実体が「曖昧な」ものに「明確な」呼び名を付けると、本質とは異なるものが一人歩きする。(カレーが地域によって全く違うものを示すように) 操作的診断は医師の技量に左右されず実用的で分かりやすいが、「うつの範囲が広くなりすぎ」「治療がパターン化しやすい」 ・痛み物質(サブスタンスP)の感受性 ・睡眠リズム(生活リズムをとるメラトニンはセロトニンから合成される。夜や冬はメラトニンが合成されやすくセロトニンが減るため身体が重くなる) など、うつ病の診断基準には含まれていない要素を考慮し、解釈がずれないようにすることが大事。 ◯アロスタシスという考え方 ホメオスタシスから派生した言葉で「一定に保つだけでは無く、変化することで適応する」という考え方 うつ病はカテコラミン(血圧を上げ興奮)やコルチゾール(炎症や出血を止め高血糖に)といった戦闘態勢が慢性的につ続きコントロール不全になった状態。 老人になっても感情や記憶を司る「海馬」は新生されるものだが、アロスタティック負荷は新生を抑えてしまう。

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2014/05/27
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うつ病や抑うつ状態について、とても丁寧に書かれた本です。一般の方から専門家まで、読んでためになる本だと思います。 第一章の”あれもこれもうつ病?”は、みなさんが感じていらっしゃる疑問ではないでしょうか。実例を挙げてわかりやすく説明してあります。 うつ病・抑うつ状態の患者様ご本人は読むにはちょっと量が多いかもしれませんが、ご家族や職場にうつ病や抑うつ状態、適応障害などと診断された方のいらっしゃる方にぜひお勧めしたい一冊です。

Posted byブクログ

2014/03/24
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生物にとって、そして人類にとって、うつ病とは何か? というラディカルな問いが、最新の生化学的治療論に至るまでの壮大な物語。この先、例えば百年後、うつ病はどうなってるんだろう? 見届けずには死ねません。

Posted byブクログ

2011/09/27

この本は2008年の出版で、新しい。著者は精神科医で、「日本うつ病学会」の理事長。まずはその道の権威といったところだろう。さてこうした現役医師は、昨今の「うつ」乱立についてどう考えているか。 著者野村総一郎さんは、「なんでもかんでもうつ」で、とにかくSSRIを投与、という風潮には...

この本は2008年の出版で、新しい。著者は精神科医で、「日本うつ病学会」の理事長。まずはその道の権威といったところだろう。さてこうした現役医師は、昨今の「うつ」乱立についてどう考えているか。 著者野村総一郎さんは、「なんでもかんでもうつ」で、とにかくSSRIを投与、という風潮には真っ向から批判的である。そこで、「うつとは何か?」という問いに立ち返る。 いきなり古代ギリシャにまでさかのぼり、西欧の「うつ」概念の変遷をたどり始める。 しかし、このへんはちょっと調べれば誰でも容易に知りうるような内容で、おもしろみはなかった。 この人の文章は、一般読者を意識したのか非常にわかりやすいが、その分、くどくて浅い。中井久夫さんや木村敏さんなら3行で書き終えているところを、この人は5ページも6ページも費やす。それでいて内容は希薄なのだから、ちょっと読んでいてやるせなかった。 おまけに、しょっちゅう「身近なたとえ話」を繰り出してくるのだが、これがセンスが無く、意味が微妙にずれていて見当違いな比喩とかもあって、お医者さんにこんなこと言うのもなんだが、この人、あんまり頭よくないな、と感じる。 要するにアメリカ式の「DSM-Ⅳ」のような診断基準=マニュアルによって機械的に診断されるという、あまりにもお手軽な状況が、現在の「なんでもうつ」な現象を招いている。しかも精神科医はとにかく抗うつ薬を処方しておしまい、という安易さがまかりとおっている。 著者はこれに対し、「うつ病」なるものをさらに幾つかのサブカテゴリーに分け、患者に応じたさまざまな治療を行うべきだ、と主張する。これはおおむね正しいと思う。 ただ、歴史までたどってきた割には、結局「うつとは何か?」という思索がちっとも深まらずに終わっているのが残念すぎる。 なお、この本を読み、「セロトニン仮説」がやはりどうも怪しい(たとえばフランスでは全く反対にセロトニンを減らす薬をうつ病患者に処方し、広い範囲で成功しているという)点、中井久夫さんも指摘していたが、テレンバッハなどの「メランコリー親和型性格」(うつ病の病前性格としてよく見られるタイプ)は当時はよく当てはまったが、最近の患者にはそうでもなく、発病者のタイプに関しては時代・社会の変化とともに移り変わってゆくのだという点について、改めて考えさせられた。 ということで、けなしながらではあるが、参考になる本ではあった。ハードカバーのわりに、1,700円と安いので興味がある人にはよいかもしれない。

Posted byブクログ