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銀のいす 新版 の商品レビュー

4.2

40件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2024/02/28

何でか前半、物語に入り込めず。ジルのキャラクターに馴染むのに時間がかかったのだろうか、ペベンシーきょうだいの頃の感覚が抜けきれなかったのかも知れない。だとしたら大人の悪い癖。後半は例の如く、先が気になって一気に読み進めた。ラストはどうなんだろう?大団円という意味では小気味良い。と...

何でか前半、物語に入り込めず。ジルのキャラクターに馴染むのに時間がかかったのだろうか、ペベンシーきょうだいの頃の感覚が抜けきれなかったのかも知れない。だとしたら大人の悪い癖。後半は例の如く、先が気になって一気に読み進めた。ラストはどうなんだろう?大団円という意味では小気味良い。というより、アスランは別世界の存在のようで、何処にでも在る存在だということの証なのだろう。今回はあとがきが圧巻(ただし若干のネタバレあり)。

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2024/02/14

『銀のいす』タイトルが意味深 物語で出てきたとき、少々悲しいやりきれない暗い気持ちを抱いた。リリアン王子を思う気持ちで。 すっかりシリーズ名物になりつつある、ちょっぴり風変わりな仲間、泥足にがえもん。出会いから最後まで可笑しい素敵な仲間だった。それだけでなく、ぬまびとのキーマン...

『銀のいす』タイトルが意味深 物語で出てきたとき、少々悲しいやりきれない暗い気持ちを抱いた。リリアン王子を思う気持ちで。 すっかりシリーズ名物になりつつある、ちょっぴり風変わりな仲間、泥足にがえもん。出会いから最後まで可笑しい素敵な仲間だった。それだけでなく、ぬまびとのキーマンぶりに読み終えるといつのまにか大ファンです。 ユースチスとカスピアンの絆は胸熱です この魔女は雪の女王と同一人物だったのか…と驚いた

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2022/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今回はユースチスとジルが主人公。 読み終わってみると子供たちの成長に驚かされる。 ユースチスなんて意地悪で臆病な男の子だったのに。こんなに成長しちゃってまぁすごい。 朝びらき丸に乗せられて若きカスピアン王との旅し大きく成長したユースチス。今度はジルという少女と共にナルニアに呼ばれ、リリアン王子を探す旅に出発する。それはアスランから託された偉大なお使いだった。 沼人の泥足にがえもんという勇気ある素晴らしい人物にも出会えて満足。 本作のユースチスの勇気の向こうには、リーピチープというネズミの存在が垣間見える。読者としては前作の朝びらき丸からの展開に、作者の粋を感じずにはいられなかった。 ナルニアやアスランの存在が、決して言葉では言い表せない凄みというか何というか。ただただ納得しちゃう感は他にない魅力であることは確か。 全編通して、その時代のイギリスの影響かもしれないが、階級社会の残酷さがそこらに含まれているように感じる。にしてもアスランに抱き着きたい。 読む順番については、とあるサイトの記事で、作者自身が発売順ではなく物語内の時系列順で読むことを薦めていることを紹介されていた。 というわけで、発売準ではなく、この順番で読もうと思う。 ①魔術師のおい ②ライオンと魔女③馬と少年 ④カスピアン王子のつのぶえ ⑤朝びらき丸 東の海へ ⑥銀のいす(今ここ) ⑦さいごの戦い 読了。さいごの戦いへ進む。

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2022/08/15

相変わらず時代感がナイスで、こういう表現を使った本が今後生まれることはないだろうから、貴重なんじゃないか。 今回のポイントは巨人かね。ただ石を投げるだけの愚かな巨人、という方はまだしも、賢い巨人の方は恐ろしいというか、まぁある意味ペットから見た人間てなもんで、エサをやって気が向い...

相変わらず時代感がナイスで、こういう表現を使った本が今後生まれることはないだろうから、貴重なんじゃないか。 今回のポイントは巨人かね。ただ石を投げるだけの愚かな巨人、という方はまだしも、賢い巨人の方は恐ろしいというか、まぁある意味ペットから見た人間てなもんで、エサをやって気が向いたら食うわけで。これを読んで子どもたちもベジタリアンに転向すること間違いなしである。 更には言葉を理解しない獣は食って良いけど、理解する獣は食っちゃだめ、という、知的なら殺すな西洋主義が理解できるのではないか。イルカはダメでブタはOKなわけですよ。 てかブタは蔑視表現として連発されているので、ブタも可哀想に。まぁ美味いから食うけどね。

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2022/08/07

ナルニアも、ついに4巻。 前の巻が海なら今回は地下の冒険。 王子を探して冒険する話だが、みそは「目的の忘却」にある。登場人物が皆自分が何者であるか、忘れてしまう。何が正しいのか分からなくなるというのが今回のテーマ。 それ故、これまでと比べてグダグダで新キャラの泥足にがえもんの性格...

ナルニアも、ついに4巻。 前の巻が海なら今回は地下の冒険。 王子を探して冒険する話だが、みそは「目的の忘却」にある。登場人物が皆自分が何者であるか、忘れてしまう。何が正しいのか分からなくなるというのが今回のテーマ。 それ故、これまでと比べてグダグダで新キャラの泥足にがえもんの性格も相まってじめじめした雰囲気がある。 ただ、最後にそれらを吹き飛ばすカタストロフがやってきて大団円になるのでとても読み心地が良い。

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2020/05/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

再読。 『ナルニア国物語』第4巻。第3巻から70年後のナルニアを舞台に、ユースチス、ジル、泥足にがえもんたちによる、カスピアン王の息子・リリアン王子の救出劇を描く。 アスランからの指令を尽く間違えながらも、悪戦苦闘して先へ進む3人の道行きが面白い。 巻を増すごとに物語の完成度も上がっているように感じる。 ‘地上世界は存在せず、ただの夢であり、この世には自分が統べる地下世界しかない’と催眠をかける夜見の国の女王との舌戦が印象的。 泥足にがえもんの切る啖呵、 「よろしいか、あたしらがみな夢を見ているだけで、ああいうものがみな(中略)頭のなかにつくりだされたものにすぎないと、いたしましょう。だとしても、その場合ただあたしにいえることは、心につくりだしたものこそ、じっさいにあるものよりも、はるかに大切なものに思えるということでさ」という台詞は格好良い。またそれは字義通りの意味に留まらず宗教(キリスト教)的な告白にも聞こえる。 同じ長台詞の中の「あたしは、アスランの味方でさ。たとえいまみちびいてくれるアスランという方が存在しなくても、それでもあたしは、アスランを信じますとも。あたしは、ナルニアがどこにもないということになっても、やっぱりナルニア人として生きていくつもりでさ」という言葉もまた同様に、信仰への確信が重ねられているようで興味深い。

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2014/02/27

映画で観ていない部分へ突入 まったく前知識なく読みましたが、 面白かった!! 朝びらき丸より面白かった気がします ユースチスが、すっかり頼れる子になってて感激。 最後、カスピアンがユースチスと会わずに死んでしまうのは寂しいなあと思っていたから ナルニアではない場所だけどふたりが...

映画で観ていない部分へ突入 まったく前知識なく読みましたが、 面白かった!! 朝びらき丸より面白かった気がします ユースチスが、すっかり頼れる子になってて感激。 最後、カスピアンがユースチスと会わずに死んでしまうのは寂しいなあと思っていたから ナルニアではない場所だけどふたりが再会して嬉しかった 現実の世界に戻って、いじめっこたちをおどかすっていうのは ちょっと違うような気がしましたが、 それがきっかけで学校も正されるっていう展開は、 卒論で調べたルイスの、学校嫌いなところがそうさせているのかなと思いました。 ナルニアを読んでいると本当に、 セントールやフォーンや小人やドリアードたちが身近に思えてくる。 もっともっと彼らのことを知りたいとさえ思う。 にがえもんさんが魔女に対して言った言葉が いちばんのメインだったんでしょうね。 今ここにある世界よりも、頭で想像した世界のほうがよっぽど確かだという主張は 現実世界じゃ通用するもんじゃないと思うけれど これもルイスの心に確たるものとしてあった考えなのでしょう。

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2013/10/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作ですっかり成長したユースチスが活躍します。いじわる癖は抜けきっていませんが、空想や冒険に浸りがちな他のキャラクターと違って「現実主義」的な部分が全体的な良いアクセントになっています。 沼地を越え、荒れ地を越え、巨人のくにをくぐりぬけ、地底の国にいたる、他の巻にはない長い冒険が繰り広げられます。手に汗握る展開が多く、全7巻のうち、冒険物語としては一番完成度の高い巻だと思っています。

Posted byブクログ

2013/10/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とにかく、泥足にがえもんがよかった! ネガティブで心配事ばかりしていると思えば、ここぞというときには誰よりも勇敢で頼りになって、とってもかっこよかったです。 かっこよくないのに、というギャップがいいです。 最後の「いくらあたしがきりょうよしだからってね。」のところが本当にかわいくて笑ってしまった。 物語はと言えば、面白かったんだけど、ちょっと失速したような気もしないでもないような。 ジルが微妙だったかな…ユースチスが成長してたのは嬉しかった! もう少し見せ場があってもよかったのに! 14章の「この世の奥底」の、穴からいろんなひとたちに引き上げてもらうシーンがとても好きで何回も読みました。 挿絵もかわいい。お茶持ってくるフォーンや、あんまり役に立ってなさそうなリスたちや、みんなにこにこして働いてる姿がいい。 そのあとの美味しそうなごちそうも良かった! ごはんをいただく、という喜びって人間の根本的なものなんだなぁと思いました。 あと、いくつか疑問点も。 ・ものいうけものは食べたらだめで、ものいわないけものはいいの?(よく考えたら確かに前からハムとか食べてたけど) ・ジルとユースチスは洋服をどうしてそのまま持って帰れたのか ・帰るタイミングを選べたのは初めて? これから明かされていくのかな〜。

Posted byブクログ

2013/09/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ナルニア国物語の4つ目の話。一日30~40ページずつ、ゆっくりと読みました。心理描写に重きを置き、主人公である子供たちの成長をじっくりと描く、ルイスの技法を味わっていきました。  今回の話は、前回初めて登場したユースチスとその友人の女の子ジルが主人公。なんだかよろしくない新教育が学校に取り入れられる中、これまたよろしくない級友たちからいじめられるジルとそれを庇い逃げるユースチスが、扉をくぐり逃げてきたところがナルニアだった。前回の冒険から数十年がたった、カスピアン10世の末期の頃。魔女が現れ王子リリアンをかどわかし、連れ去り数年がたった時であった。その王子を探しに、ユースチスとジル、そして沼人の泥足にがえもんが冒険をする。前回ヘタレだったユースチスが主人公ということもあり、今まで以上に危なっかしい道中。泥足にがえもんも決して頼りになるパートナーではないので、ハラハラもひときわである。しかしそんな彼らも、なんとかアスランの導きを頼りにリリアンのもとにたどりつく。  見どころは魔女との闘いで、泥足にがえもんが魔女に怒鳴りつけ、まくしたてるところ。用心深いばっかりの気弱が、勇気を抱く瞬間である。相変わらず戦闘描写はあっさりだが、それよりも世界の描き方、登場人物の表情の豊かさがナルニアらしい。それまで魔女に使われていた地霊たちが解放され飛び回り跳ねまわる姿は、私の頭の中でもかわいく転げまわる。ルイスらしい愛情あふれた言葉たちがここにも詰まっている。  アスランの登場がいよいよ象徴的になってきている。イエス=アスランは子供たちを導く。現代と、ナルニアに起こる終末に向かって。 13/9/25

Posted byブクログ