案本 「ユニーク」な「アイディア」の「提案」のための「脳 の商品レビュー
飄々とした語り口が実に心地好い。 中古で買ったがこれは掘り出し物だと思った。 「クライアントのことを、『乗り越えなければならない壁』のように捉えているアホかいる。 あのね、そんなこと考えているようじゃ、一生選ばれない絵描きだぜ。 広告は、クライアントの利潤を追求するためにあ...
飄々とした語り口が実に心地好い。 中古で買ったがこれは掘り出し物だと思った。 「クライアントのことを、『乗り越えなければならない壁』のように捉えているアホかいる。 あのね、そんなこと考えているようじゃ、一生選ばれない絵描きだぜ。 広告は、クライアントの利潤を追求するためにある。第一義的のはそれしかない。」 昨年仕事で提案した某企画を顧客に歯牙にもかけられなかった身としては耳が痛い(笑) このような事態が生じるのは、ひとえに「尺度の共有」がなされていないからだと言う。 物事の見方は360度あるわけで、自分と相手が同じ角度から同じ面を見ていることはまず無い。 故に自分が面白い/ウケると思ったものが受け入れられることもまた、奇跡に近い。 であれば意識的に複数の角度から対象を捕えることが必要で、そのために自己の主観/偏見を自覚し、受け取り手の気持ち/尺度を考慮した提案を産む生き方/考え方を、本書は提示している。
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電通を経て、株式会社コトバ代表の著者による一冊。コピーライティングをテーマに、アイディア創出のプロセスそのものを改良する術について学べる。 そもそも良質のアイデアとは何か。それを真摯に提案する筋道をたどった結果、突き当たった方法の一つとして提示される”脳内体験”は、かつて木村秋...
電通を経て、株式会社コトバ代表の著者による一冊。コピーライティングをテーマに、アイディア創出のプロセスそのものを改良する術について学べる。 そもそも良質のアイデアとは何か。それを真摯に提案する筋道をたどった結果、突き当たった方法の一つとして提示される”脳内体験”は、かつて木村秋則氏の『奇跡のリンゴ』で読んだ、良質のリンゴを作るための”土壌”にあたると感じました。 何で、人生においてアソビが大事なのか。そんな事を思い出させてくれたように思います。
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「経験資本主義」をかかげ、自己や疑似の経験からアウトプットを起こすヒントをくれる本。経験とは、体験した出来事の中で感じたこと、心動かされたものから厚みを作り、データベースとする。そのデータベースによる創造力で、アイデアを作るというもの
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★3.5 読めば読むほど、目からウロコ。 自分が就活生だったときに自信満々で提出した某広告代理店のES(企画書)が、なぜ通過できなかったのかよ~く理解できた。 これ読んだら、またしても広告に対しての憧れが沸々と。。
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「脳内経験」は非常にべんりです。 クリエーティブな人はもちろんのこと、クリエーティブを生業としないあらゆる人にとっても、「脳内経験」を積むことは非常に役立つのではないでしょうか。 なお、「脳内経験」に関する詳しくは、本書をお読みください。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
全然アイデアが出てこない自分が悲しくて読んでみました。 印象に残った点は、人にウケるアイデアは自分の経験の中から生まれるもの。 経験も知識もない状態で出したアイデアは暴走していることが多いっていう点。 自分の経験を元に創造して、どんどん脳内で膨らませて、 それでいいアイデアに辿り着く。やっぱり頭は使わないと!って改めて思いました。
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若かりしときの自分が読んだとしても素直に腹に落とすことができたか・・・ でも、「経験」についての考え方は真実だと思う。
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んーーサラサラ読めるのに、全然頭に入ってこない一冊でした。 多くの人は何事も経験するだけで終わっちゃうけど、そこから色々と多方面に矢印を向けて考えて、更にそこからまた矢印を広げて行くことが大切なんだろうな。
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コンセプトの考え方、ターゲットのインサイトの見つけ方、企画を考える上でのストーリーの作り方やヒントが得られた。 自分の考え方が、どうとられているか、うんちになっているか改めて知った。
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受け手にとっては、まずベネフィットの質と量。ユニークであるかどうかは、その後。 ベネフィットの質と量を約束していないユニークは、ゴミ クライアントへの提案 消費者への提案 認知→理解→評価 → 認知→理解→評価 ゴッホは偉大な作家だが、偉大さゆえに評価されたのではない...
受け手にとっては、まずベネフィットの質と量。ユニークであるかどうかは、その後。 ベネフィットの質と量を約束していないユニークは、ゴミ クライアントへの提案 消費者への提案 認知→理解→評価 → 認知→理解→評価 ゴッホは偉大な作家だが、偉大さゆえに評価されたのではない。評価されたという歴史的事実ゆえに、偉大な画家という名誉を獲得している →選ばれたから価値が生じた 売上げを上げずに、世の中を改善では、クライアントという立場からすると無価値 理解は受け手の理解範囲において行われ、「評価」は彼の尺度によて行われる 「なにを言うか」と「どう言うか」 「どう言うか」は「なにを言うか」に先立たない ベネフィットを約束しないユニークなアイデアは、単にほかに類のないというだけのアイデアでしかない→ベネフィットを評価する尺度はあるが、ユニークを評価する尺度はない→評価されないアイデアは捨てられる アイデアとは、クライアントや消費者という受け手が、自分たちの欲求や目的を叶える為のベネフィットの約束である 経験しなければ、知らない。知らなければ、想像もできない 経験データベースを増やす その商品について想像しうることのすべてが、商品の全体像 コミュニケーションにおける言葉とは、「約束と合意」 ex. 「赤という言葉は、あの色を示す」という約束の下に、送り手が「赤」というと、受け手はその約束に合意しているから「はい、赤ね」とコミュニケーションがつながる →コピーライターは、受け手が知っているかどうかということも知らなければならない 経験=なにかに遭遇して、それをきっかけに脳を動かして、脳に記憶として残すこと、蓄積すること ex. イタリアへ行って、なにと何を見て、何を買って、何を食べた→そして、どう感じたか、なにに違和感を持ったか、なにに感動したか、それはなぜか、なにを発見して、どんな感想を持ったか 単なる経験=思い出<考えた経験 「経験」の絶対量を増やそうとするなら、それを引き起こす原因を増やせばいい 実経験 「いい経験をした」というのは「いい出来事に遭遇した」のではなく「出来事との遭遇を通して、脳にいい経験をさせた」ということ 経験は、脳にさせるもの 単に不愉快だった、怒った、という事実だけでは意味がない。遭遇、接触したら、まず、脳を動かして、感想、怒り、類推、対応を意識化して、経験として脳に保存する作業が必要ではある 脳内経験 考えることは、経験である。その経験が、考えるきっかけになる 脳内アングル=視点の複数化、課題をきっかけに考える経験、課題を見つめる視点 脳内ツリー=複数化された視点をきっかけに、想像力を働かせてアイデアに到達すること 主観は、偏見にすぎない。脳内アングルの目的は、全体像の把握と偏見の排除 「課題」×「アングル」 関係者のアングル 中身のアングル 時間的アングル 働きかけのアングル 「もしも〜」のアングル 「〜できる(ベネフィット)のアングル」 「異論反論のアングル」 そして、来る発見の喜び 選ばれるユニークとは、だれもが考えはするが、だれも考えつかなかったこと ユニークなアイデアのきっかけを見つけて、そこから想像力を駆使する。そのきっかけとは、自然と気持ちが動き出すアングル(結婚する女性から見た再婚)だったり、アングル同士が呼応すること(妻が見た夫のビール+娘が見た父のビール) 「おとうさんと呼び始めるきっかけ「前のおとうさんに、さよならしに行く」 「おとうさん、また飲んでるという視線が、おかあさんに似てきた私」 提案が通らない それは知らないからだ 知らないのは経験がないからだ 経験の量こそ、自分の量だ 経験には、種類がある 経験は、意図的に増やせる 極めつけは、脳内経験だ それには、アングルとツリーがある 脳内アングルは、いろんな主観を見せて、主観が偏見に過ぎないことを教える 課題の全体像を(できる限り)見せる 重要な受け手の尺度も、主観のひとつだ 経験データベースを拡充することによって、受け手の尺度も所有しよう アングルの中に、想像力が羽ばたくきっかけになる そこからは、脳内ツリーの仕事 一気にアイデアまで到達すればいい
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