日本の「食」は安すぎる の商品レビュー
安すぎる日本の食に警鐘を鳴らす。 消費者の側にも、知識や、思慮が求められるし、そうして行くべきだ、っていう論調は同意。 ただ、それを論証していく上で、色々な食材の安さゆえの危険性、適正価格の品物の価値や良さを強調するんだが、あまりにも主観的すぎる。 美味しかったとか、こんな味がす...
安すぎる日本の食に警鐘を鳴らす。 消費者の側にも、知識や、思慮が求められるし、そうして行くべきだ、っていう論調は同意。 ただ、それを論証していく上で、色々な食材の安さゆえの危険性、適正価格の品物の価値や良さを強調するんだが、あまりにも主観的すぎる。 美味しかったとか、こんな味がするとは思わなかった等々。 数値データを示せとは言わないけど、そういった商品がどれだけ周囲や市場に良い影響を与えるのかを論理的に話して欲しかった。 また、安さを追求する危険性は確かにあるだろうが、今の経済体制においてそういった商品が必要とされてるのも事実かと。 遺伝子組み換えの危険性や、食料自給率向上の重要性など、一概に正しいとは言えない理論の上で話しを進めるのにも首をかしげてしまった。
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学生時代、3年間レストランの厨房でアルバイトをしていたこともあり(理由は、アパートから近かったから…)、食に対してはそこそこ関心があります(味覚はいい加減なのでなんでも美味しく食べるのですけど)。 食料自給率に関する話題が盛り上がっている中で現状を把握するのはもちろん大切ですが...
学生時代、3年間レストランの厨房でアルバイトをしていたこともあり(理由は、アパートから近かったから…)、食に対してはそこそこ関心があります(味覚はいい加減なのでなんでも美味しく食べるのですけど)。 食料自給率に関する話題が盛り上がっている中で現状を把握するのはもちろん大切ですが、消費者にも責任があるのではいかというこの本のような切り口は、まず自分自身を問う意味でよい勉強になりました。 日本の漬物も、豆腐も、納豆も、伝統野菜も、ネギも、牛肉も、ハムも、卵も、牛乳も、ラーメンも、ハンバーガーも、椎茸も、お酢も、安すぎる。安すぎる理由は消費者の要求の高さにも責任アリと。タイトルからして特定の側面からの見方が強くなりがちで、すべてが正しいとは思えないところもありますが、農産物流通コンサルタントというフィルタを通して、生産者の苦悩や消費者は弱者ではないことなど、目から鱗の知見ばかりで興味深く読み終えました。知らないとは恐ろしい。食に関してもっと知らなければいけないことがたくさんあるのだと感じました
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まさに目からウロコ 現在消費者として食に対する情報の選択がいかに不明瞭かつ無知な事か ただ安い物を求める消費行動が、良い物を生産する側にとっての単なる弊害になり、市場に単なる食材が蔓延する事になる。 生産と消費側の立場は50:50でなければならない。
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これはちょっと怖い。確かに280円の牛丼や100円のハンバーガーは何かが間違っている気がする。ただ、筆者の言う安全な食物はあまりに高価すぎ、庶民が毎日口にする事が難しいのも事実。できるだけ消費者が正しい選択をするように心がける事で、生産者、流通業者の考え方を変えていく事が必要だろ...
これはちょっと怖い。確かに280円の牛丼や100円のハンバーガーは何かが間違っている気がする。ただ、筆者の言う安全な食物はあまりに高価すぎ、庶民が毎日口にする事が難しいのも事実。できるだけ消費者が正しい選択をするように心がける事で、生産者、流通業者の考え方を変えていく事が必要だろう。またアメリカに代表される農産物ビジネスに対抗できるような政治力も必須である。安全な食をいかに現実的な値段に近づけられるかを考えてみたい。
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サブタイトルがちょっとあおりすぎな気もします。 中身も、大筋で正しいとは思うのだが、結果的に無農薬礼賛みたいな方向が見え隠れているのが微妙かも。 とはいえ、買い物への意識は確実に変わりました。
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安いものは安くできる理由がある。 そのことに気づかないと・・・。 消費者が賢くならないと、気づかないと! 消費者にこそ、決定権があるのだから。 著者のブログ: やまけんの主張食い倒れ日記(http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/)
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非常に読みやすくて勉強になった本です。 現在は消費者の力が強い状況です。 現在が不況ということもあって、消費者の食に対する要求は安さを一番要求しています。 安くしろ安くしろという要求だけでは、これから質の悪い商品がどんどんでてきてもいいと要求しているようなものだとのこと。 安いだ...
非常に読みやすくて勉強になった本です。 現在は消費者の力が強い状況です。 現在が不況ということもあって、消費者の食に対する要求は安さを一番要求しています。 安くしろ安くしろという要求だけでは、これから質の悪い商品がどんどんでてきてもいいと要求しているようなものだとのこと。 安いだけではいいものはできないということです。 現在は化学調味料などの普及により、簡単に味のいい加工食品ができてしまいます。 漬物の話の中で書いてありましたが、ちゃんと作った漬物よりも化学調味料で作った漬物の方が売れるそうです。 日本人の味覚が退行しているのではないかと書かれていました。 他にも豆腐・納豆・野菜・肉・卵など色々な商品が安すぎることにもっと疑問を持ったほうがいいと書かれています。 卵の章では下記のようなことが書かれていました。 諸外国では鶏・豚・牛などの家畜には自国で取れる穀物や農産物を主体にした飼料を与えているとのこと。 日本では他国の生産したコーンなどを95%も使用して育てているようです。 ここを改善するだけでも、日本の食料自給率はかなり改善するのではないでしょうか。 減反政策なんて進めていないで、そこに飼料用の米を生産した方がいいのではないかという話が青森の方であるそうです。 飼料用の米といってもちゃんと人が食べることはできるそうです。 食糧危機が来たときにそういうお米があれば、危機をしのぐことができると書かれています。 他国の土地を買って食糧生産しているということを、日本の企業ではじめている会社があるようです。 それは今後の食料の情勢を考えて重要なことだと思います。 しかし、食糧危機になったときに本当にそこから食料が日本に届くのか疑問です。 先日ある公開講座で日本の穀類自給率が25%という話を聞きました。 他先進国では穀物の自給率だけは100%をきらないように農業政策を進めているとのこと。 穀物の自給率が100%であれば食糧危機など何かが起こった時に、国民が食べる最低限の物をまかなうことができるからです。 日本はこれから農業の分野でどのように進んでいくのか不安に思いました。 これからは作っている人のことも考えて、また日本の農業がよくなるように買い支えるということを考えながら行動していきたいです。
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日本の「食」は安すぎる―「無添加」で「日持ちする弁当」はあり得ない (講談社+α新書 390-1C)
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スーパーでついついより安い物に手がでてしまう。 でもちょっとまって! 安いものにはそれなりのわけがある。それも恐ろしいわけが。 食の安全が言われるようになってしばらくだが、 安全へと導くのは売る側だけでなく、 買う側の意識も変えていかなくてはならない。 とりあえず成分表示は...
スーパーでついついより安い物に手がでてしまう。 でもちょっとまって! 安いものにはそれなりのわけがある。それも恐ろしいわけが。 食の安全が言われるようになってしばらくだが、 安全へと導くのは売る側だけでなく、 買う側の意識も変えていかなくてはならない。 とりあえず成分表示はチェックするようになりました。 その表示も信用できるのかどうかはわからないけど。
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2007年の今年の漢字は「偽」。 ミートホープ社社長が“消費者も悪い”と発言したのが話題になったがそれ一理ある。 現在食品業界では「客の求める価格で商品を提供する」ことが至上命題になっている、 低価格に慣れてしまった消費者が絶対的となり食品業者は逆らえない。 理由のひとつとして...
2007年の今年の漢字は「偽」。 ミートホープ社社長が“消費者も悪い”と発言したのが話題になったがそれ一理ある。 現在食品業界では「客の求める価格で商品を提供する」ことが至上命題になっている、 低価格に慣れてしまった消費者が絶対的となり食品業者は逆らえない。 理由のひとつとして今は購入者と生産者(農家など)が顔を会わせない、 だから平気で無理な価格を要求し生産者側にとっての健康的な価格と大きく乖離している。 そのために業者は素材レベルを落とした穴埋めとして添加物等をどんどん添付、 まっとうな食べ物をつくるよりそっちの方が簡単で安くリスクが無い。 まっとうな食べ物を作っても無知な消費者は高い、と言って買わない。 それどころか添加物により支えられた強い美味しさや長い賞味期限に慣れており そのくせ「無添加」や「否遺伝子組み換え」と言った相反する要素を求める。 「特売対応」 スーパーの特売品にするためスーパーが業者を“手伝って”と買い叩く。 業者は今後の取引が不安になるため断れない。 「売上補填」 業者が商品を納入出来なかった場合 本来それの売り上げでスーパーに入るはずだった分のお金を払わされることも。 ・“買い控える”より“買い支える” ・居酒屋の焼き鳥、一串10円ぐらいで冷凍輸入されている。 ・手作りや無添加はうまい、と言うがうま味成分の添付剤は 味覚中枢にダイレクトに美味しさを訴えるのでこっちの方が美味しい。 世の中の食べ物はそれらによって過剰に美味しい。 ・弁当には不自然に丸い里芋に着色料だらけの真っ黄色い沢庵、 ピンクのしば漬けの「漬物もどき」。 ・食料の価格を今の1、5倍から2倍にあげないと健康的な食の世にはならない。 消費者は高品質を保ちながらも低価格な食品を求めているがそんなものどこにも存在しない。 また価格の安いものは安くても結局海外からの輸入品、 逆に品質を求めた国産品は高くても結局お金が国内に残り循環される。 ・日本で嫌われるGMO(遺伝子組み換え作物)だが 研究の世界では別に問題がない、と言う見方が圧倒的。 また日本のGMO不使用品も5%以内なら罰則はなく混入している可能性ある。 ・ブランドの「○○豚」などは特に認証制度などなく勝手にブランドを創設出来る。 ・最近減塩ブームで食べ物への塩を減らしているが それで下がった保存性をカバーするため添加物を増やしたり‥ 手作り風の食品も裏を見ると多くの添加物が書かれており 工場で生産された「手作り風」の商品にしか過ぎない。 ・一方、最近の農薬は昔に比べて低害のものが主流にはなっている。 ・卵の良さ、本当は君の色の濃さではない。それどころかちゃんとした卵は逆に色が薄くなる。 だが本当は味の濃い卵でも色のせいで“味が薄い”と苦情入ったり。 心理的な影響でそんな勘違いされる。 ・筆者の友人は売られている食べ物の原価を買う前に計算し 自分の中の“ヤバイ線”を超えた安さのものは買わない。 安すぎる商品はそのしわ寄せがいつか体に跳ね返ってくる。 ・世界中から一番安い具材を集めている余りにも安すぎるハンバーガーを提供するマクドナルド、 それはもう食べ物かどうかと言うレベルで怖い。 ・地元の水がまずい、とミネラルウォーターを買う家庭が多いが それでは結局その水自体は治らない。 なぜまずいのか、などを考えて活動を始めることが大事。 ・日本の消費者の苦情は明らかに“難癖をつける”レベルのものが多い、 勉強した上でどのレベルでの安全性を求めるのかまず一考して行動・活動に移さないと。 ・日本では消費者が主役となり過ぎて生産者側が疲労している。 イタリアでは生産者が自分のペースのために不便だったがおかげで生産者に疲労はない。 ・根本的に日本の消費者は知識がない、何か事件が起こらないと知ろうとしない。 そしてそれが生産者を圧迫し結果的に添加物などの見えずらい形で消費者へ害が跳ね返ってくる。 例えば地鶏の偽装事件だが知識があれば 地鶏があんな安い価格で販売される訳がないと簡単に判断出来たはず。 消費者がきちんと知識を持っていれば食品メーカーに舐められた偽装など起こらなかった。
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