チューバはうたう の商品レビュー
チューバを吹く女性が主人公。 チューバでなおかつ女性という設定がすでに面白い。 後半、チューバへの愛がひしひしと感じられ、バンド演奏への没入シーンは、テンポ感があり一気に高揚する。 熱くなれる作品だ。
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あんまり好きじゃないタイプの書き方でしたのでこの評価です。楽器を演奏することについて耽溺できるタイプの方は読んでいて面白く感じるのかもしれませんね。一言で表すなら偏屈チューバ吹きのエッセイ。他に2つ短編が入っているのですが、それには目を通していません
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チューバというなかなか主役の座には来ない楽器を 中心に据えて物語が展開していく。 着眼点は面白いし、 吹奏楽経験者ならウンウンとうなずけるリアルさもある。 でも、文章がなかなか滑り込んでこない。 理系の方の文章だから?
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中学のブラバンではじゃんけんで楽器決めてました。負け続けていくうちにチビの私をみかねて背の高い女の子がチューバをすすんで選んでくれました。チューバのきっかけってそういうの多そうです。オケのチューバすごく好きだけどな。むしろブラバンのコントラバスのほうが楽しいのか聞きたい。お話は嫌...
中学のブラバンではじゃんけんで楽器決めてました。負け続けていくうちにチビの私をみかねて背の高い女の子がチューバをすすんで選んでくれました。チューバのきっかけってそういうの多そうです。オケのチューバすごく好きだけどな。むしろブラバンのコントラバスのほうが楽しいのか聞きたい。お話は嫌いじゃないけど読みにくいかも。
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「チューバはうたう -mit Tuba-」瀬川深 サウンドオブサイレンス文学。白磁色。 短中編3編の純文学作品。著者は小児科医で医学博士だそうです。 表題作は”インディペンデントな“チューバ吹き女子の一人称で語られる、 音楽に対する根源的な情、というか、「何故チューバなのかと問...
「チューバはうたう -mit Tuba-」瀬川深 サウンドオブサイレンス文学。白磁色。 短中編3編の純文学作品。著者は小児科医で医学博士だそうです。 表題作は”インディペンデントな“チューバ吹き女子の一人称で語られる、 音楽に対する根源的な情、というか、「何故チューバなのかと問われたら、確固たる答えは見つけられないだろう。−しかし、私はチューバを吹くのだ。その事実を変えることはできない」的な。 淡々静謐な文章ながら、比較的ライトな純文学で、熱くポジティブな意志も感じる。通奏低音イイですね。 平たく言えば、入試問題に出そうな小説。 他2編、放浪孫・ミーツ・ジイさんの話と、プロプラネタリウムメイカーの話。興味が湧いた人は読んでみてください。オススメです。(4)
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私はチューバを吹く。しかしこの気持ちを誰も理解してくれない。 休日は何よりもチューバを優先し、我樂多樂團で活動している。 ある日理解を得られていない恋人から仲直りにと 私の憧れのMuzicanti auriiのライブに誘われたのだった。 「チューバはうたう―mit Tuba」 特...
私はチューバを吹く。しかしこの気持ちを誰も理解してくれない。 休日は何よりもチューバを優先し、我樂多樂團で活動している。 ある日理解を得られていない恋人から仲直りにと 私の憧れのMuzicanti auriiのライブに誘われたのだった。 「チューバはうたう―mit Tuba」 特養に入った祖父が昔いたという南の島を訪れ 打楽器だらけのバンドに遭遇する「飛天の瞳」 町のお祭りで行われた個人プラネタリウムにやってきたのは 痴呆老人と家政婦、バックパッカー、家出少女と養蜂家など 「百万の星の孤独」 カバー装画:衿沢世衣子 装丁:間村俊一 好きなものは好きで理由など説明できない、という話。 数ある楽器の中でなぜチューバを吹くのか。 asta2009.8で西加奈子が『船に乗れ!』の書評で 「音楽が聞こえてくる」というのは褒め言葉ではなく、 言葉を重ねて音楽への思いに酔わせているというべきだと 言っているのにも共感します。音楽を読ませられました。 「音楽が好きであるということとチューバが好きであるということとは、 等価のようでいて、実はまるで違う階層にあることなのだ。 ドッグショーとホエール・ウォッチングとをまとめて 哺乳類の観察というぐらいに、実質から遠い物言いである。」 「私は、何かのジャンルの中に所属して耽溺するのではなく、 そうである前にチューバを吹きたいのだ。 かなうならば、ジャズを、ロックを、パンクを、プログレを、 メタルを、スカを、サルサを、レゲエを、タンゴを、 アイリッシュ・トラッドを、沖縄民謡を、フォルクローレを、 フィリピン・ポップスを、ポンチャックを、チューバで、 いつ何時でも響かせたいと願うのだ。」
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昔チューバを吹いていたことがあるので、タイトルに惹かれ借りてきました。 チューバに対する愛、音楽に対する愛が詰まった一冊。 チューバ吹きには共感するお話だと思うけど、他の楽器の人はちょっと理解できない部分もありそう…
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一種独特のひねくれ方と、そういう自分をびっくりするくらいきちんと受け止めている感じが気持ちいい。りりしいなと思う。 表題作がそうだ。チューバという楽器を一人で吹くのはしんどいと思う。しょうじきいってあんまり楽しくなさそうだなとも思う。でも、僕も感じるようなそういう気分を「ち...
一種独特のひねくれ方と、そういう自分をびっくりするくらいきちんと受け止めている感じが気持ちいい。りりしいなと思う。 表題作がそうだ。チューバという楽器を一人で吹くのはしんどいと思う。しょうじきいってあんまり楽しくなさそうだなとも思う。でも、僕も感じるようなそういう気分を「ちゃんと」使って、大事な何かを書こうとしてる。 誰がなんといおうと私は私… そのかっこよさにしびれてしまう。もちろん、本人から観れば全然かっこよくないのだろうし、僕の隣に実際そういう人がいても、たぶん見逃してしまいそうな自分がいる。 だけど、そういうかっこよさ、大事だ。忘れたくないものを、どしっと目の前に置いてくれた作者に感謝。 2008/5/21
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怒涛のように読み終わった。 実は、最初から入っていけない本だなと感じて、何度読んでも頭に浮かぶもの感じるものが無く、これっきりだと評価してた。 ところが、引きこもった狭い空間で、逃げ道が無くうずくまってた 時、たまたま傍らにあった積みあがった本の中からこれを見て、することが無かっ...
怒涛のように読み終わった。 実は、最初から入っていけない本だなと感じて、何度読んでも頭に浮かぶもの感じるものが無く、これっきりだと評価してた。 ところが、引きこもった狭い空間で、逃げ道が無くうずくまってた 時、たまたま傍らにあった積みあがった本の中からこれを見て、することが無かった為これで最後と思い読み始めたら、なんと、するするとこの本にはまってしまった。 楽器のことなど無頓着の私が、こんなに読みやすいカタカナの羅列を難なく追いかけ、仕舞には音さえイメージが浮かんできた。 何てこと無いはずの、普通のストーリーだ。 いや、いや、今の私には、衝撃な文の集合だった。 目立たなく、底の方で支えている存在で、自分の幸せの意味を知るのか?たくさんの人に賞賛されてなんぼの競争社会にあっても、自分の満足がどこにあるか冷静に立ち戻った。何度も何度も繰り返し忘れなれないことに、戻るのだ。 人の評価なんて、一時で、私を満足にさせることに満たない。 これを読んで、本当の自分がどの辺にいるのか、その場所に戻ってみたくなった。 私も少々鬱が入っていて、凝り固まってたけど、なんだか心が開けた。
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チューバ吹きでなくても音楽をやっている人間なら共感できるのでは。一文が少々長いが、筆者がお医者さんと知って驚き。太宰治賞受賞作の表題作と、移動プラネタリウムの話「百万の星の孤独」がよかった
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