衣裳戸棚の女 の商品レビュー
まったく期待せずに時…
まったく期待せずに時間潰しに読み始めたら一気に読んでしまった。ホテルの衣装戸棚からみつかったウェイトレスの射殺死体。しかも部屋は完全な密室。すごいのはトリックだけじゃない。話が面白くて面白くて。あとがきを読んだら、作者は「アマデウス」や「スルース」を書いた劇作家だそうで、道理で筋...
まったく期待せずに時間潰しに読み始めたら一気に読んでしまった。ホテルの衣装戸棚からみつかったウェイトレスの射殺死体。しかも部屋は完全な密室。すごいのはトリックだけじゃない。話が面白くて面白くて。あとがきを読んだら、作者は「アマデウス」や「スルース」を書いた劇作家だそうで、道理で筋書きが巧み。このトリックは見破れない。
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ホテルで起こった殺人事件。現場には窓から入りドアから出た男にドアから入り窓から出た男、そして衣装戸棚に閉じ込められた女が関与していた。遺体発見時のドアと窓には鍵が掛かっており、衣装戸棚の中の女が犯人だとしても、わざわざ鍵をかける理由がない。実にシンプルなのに読ませられる密室ミステ...
ホテルで起こった殺人事件。現場には窓から入りドアから出た男にドアから入り窓から出た男、そして衣装戸棚に閉じ込められた女が関与していた。遺体発見時のドアと窓には鍵が掛かっており、衣装戸棚の中の女が犯人だとしても、わざわざ鍵をかける理由がない。実にシンプルなのに読ませられる密室ミステリです。 事件はこのひとつだけなのですが、案外退屈せずに引きつけられます。癖のある登場人物と軽妙な会話も魅力的。そして密室の謎がシンプルなようで全然解けない。こういうパターンは今までにありそうな気もするのですが、シチュエーションが不可解すぎてまったく見抜けませんでした。
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とんでも密室ミステリということで気になって読んでみた。 とんでもトリックの作品は、たいてい傑作かバカミスかのどちらかに振り分けられる。 奇抜なトリックであればあるほど、トリックの必然性や伏線の質が求められる。 本作は、トリックの必然性は乏しく、他の仮説でも密室の謎が説明できてしまうのが残念だった。また、伏線といえる伏線もない。 しかし、トリックの着眼点は見事だ。ミステリでよくある、銃でドアを破るという展開をうまく利用していておもしろい。 それゆえに、とても勿体ない作品だと思う。
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このトリックは凄い。 密室トリックがあのトリックだと判明したときにはガッカリしたが、その後にあの驚愕が待っていようとは! ユーモアのある語り口も面白い。 その語り口やヴェリティの魅力的な探偵像のおかげで読後間も爽やか。 いつまでも色褪せない密室ミステリの雄編。
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明るく朗らかミステリー。 名探偵ヴェリティ氏のキャラクターがとても良い。好き。 友達のランブラー警部と茶目っ気たっぷりに、されど鋭く事件を解決に導く。 浜風と降り注ぐ陽射しを感じるミステリーというのも珍しいのでは。 被害者が見つかった密室の中に人がいた、というパターン。奇妙な...
明るく朗らかミステリー。 名探偵ヴェリティ氏のキャラクターがとても良い。好き。 友達のランブラー警部と茶目っ気たっぷりに、されど鋭く事件を解決に導く。 浜風と降り注ぐ陽射しを感じるミステリーというのも珍しいのでは。 被害者が見つかった密室の中に人がいた、というパターン。奇妙な状況の上に次々と現れる容疑者。 ぜひとも解説に記載のシリーズ他著も読んでみたい。 3刷 2021.4.3
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全く期待せずに時間潰しに読み始めたらすっかり堪能して読んでしまった。戦後最高の密室長編だとか。ホテルの衣装戸棚から見つかったウェイトレスの射殺死体。しかし部屋は完全な密室。トリックが凄いだけでなく話が素敵に面白い。あとがきによるとピーターアントニイとは「アマデウス」「スルース」、...
全く期待せずに時間潰しに読み始めたらすっかり堪能して読んでしまった。戦後最高の密室長編だとか。ホテルの衣装戸棚から見つかったウェイトレスの射殺死体。しかし部屋は完全な密室。トリックが凄いだけでなく話が素敵に面白い。あとがきによるとピーターアントニイとは「アマデウス」「スルース」、ヒッチコックの「フレンジー」の脚本家シェーファー兄弟のペンネームだそうで、筋書きが巧みです。このトリックは見破れない((((;゚Д゚)))))))
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アマデウスの作者なんだって。兄弟が2人で書いてる。古き良き時代のオールドミステリーの雰囲気。やっぱり現代のミステリーは、やれ警察のどこどこ所属、かつて警察の仕事をしていて今はしてないとかさ、とにかく設定がこんがらがりすぎて、そういうのに惑わされ、何を追っかけているのかわからなくな...
アマデウスの作者なんだって。兄弟が2人で書いてる。古き良き時代のオールドミステリーの雰囲気。やっぱり現代のミステリーは、やれ警察のどこどこ所属、かつて警察の仕事をしていて今はしてないとかさ、とにかく設定がこんがらがりすぎて、そういうのに惑わされ、何を追っかけているのかわからなくなりがちだ。→ある宿屋で密室事件が起きる。その謎解き。それだけなので、追うのが楽だぞ。作風なのか時代なのか、なんか登場人物が殺伐してなくて、無駄に疲れなかった。面白いのかというと、まあまあ。
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ピーター・アントニイ『衣裳戸棚の女』読了。 密室の傑作として名高い作品だが、その本質はプロットが完全に閉じられ、無駄がないことに依る。物語としての面白さと落とし所に「密室」が不可欠であり、それが密室モノとされる所以といっていい。 同じく、これは「ユーモア」のミステリであり、この...
ピーター・アントニイ『衣裳戸棚の女』読了。 密室の傑作として名高い作品だが、その本質はプロットが完全に閉じられ、無駄がないことに依る。物語としての面白さと落とし所に「密室」が不可欠であり、それが密室モノとされる所以といっていい。 同じく、これは「ユーモア」のミステリであり、この要素もまた不可欠。邪悪さが払拭された世界、それを構築するにはユーモアがなくてはならない。 この「密室」と「ユーモア」がストーリーラインを支える二本柱であり、そこに不可能状況や幾つもの仮説のスクラップアンドビルドが加わることで、魅力的な謎とその解明の物語が成立している。最高のオチに導くプロットのための作家視点での必然性と、作中の因果がメタ的に転倒するところがすごく楽しい。
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双子の作家が「ピーター・アンソニー」名義で共同執筆した、ミステリ黄金時代の異色作。本作は冒頭に発生する密室殺人を中心に展開していくが、状況設定が非常に風変わりで魅力的である。 死体が発見される前後には「窓から室内に侵入してドアから出た男」と「ドアから室内に侵入して窓から逃げた...
双子の作家が「ピーター・アンソニー」名義で共同執筆した、ミステリ黄金時代の異色作。本作は冒頭に発生する密室殺人を中心に展開していくが、状況設定が非常に風変わりで魅力的である。 死体が発見される前後には「窓から室内に侵入してドアから出た男」と「ドアから室内に侵入して窓から逃げた男」が目撃されており、さらに鍵のかかった室内には「衣装戸棚には両足を縛られた女」が残されていた……次々と明らかになる事実によって探偵たちの仮説はアップデートされていく。二転三転する推論に唸らされ、最後はまさかの真相に驚くこと請け合いだ。
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探偵ヴェリティが目撃したホテルの窓から部屋に侵入しようとする男。その男パクストンが発見したマクスウェルと言う男の遺体。マクスウェルな部屋の窓から逃げ出そうとして捕まったカニンガム。密室状態の部屋を拳銃で鍵を壊して侵入したヴェリティ。現場の部屋の衣装戸棚から見つかった縛られた女アリス。強請を専門としていた被害者と強請られていた人びと。
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