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失敗の本質 の商品レビュー

4.2

28件のお客様レビュー

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2011/06/29

日本軍がなぜ負けたかを組織論から、明解に解説した名著。 ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄戦の戦闘を分析して、①戦略上の要因分析 と ②組織上の要因分析 から分析をしている。 ①戦略上の要因分析では、戦略がなくなんとなくいきあたりばったりの戦略性...

日本軍がなぜ負けたかを組織論から、明解に解説した名著。 ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄戦の戦闘を分析して、①戦略上の要因分析 と ②組織上の要因分析 から分析をしている。 ①戦略上の要因分析では、戦略がなくなんとなくいきあたりばったりの戦略性のなさから、失敗につながったと分析している。 ②組織上の要因分析では、空気が支配しているように、ロジックではなく、その場の雰囲気で組織が進んでいったことが明らかにされている。 日本文化の以心伝心の文化では、言葉に出してロジックで表現することがないために、いろいろな意味で今の日本社会の病理をも的確に言い表していると思う。  

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2011/03/21

 客観的事実が容認されず、トップが絶対であるという組織の論理と精神的なもの(気合とか心構え)が絶対なのだという空気が支配するとき破滅に向かうことになる。

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2011/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

古く悲しい印象。 いわば戦争研究からでた日本の敗戦の記録とその考察。 本というよりは論文に近い、それもあいまいな。 昔の事を蒸し返すのだから確かな言及はできなさそう。 日本が負けた原因はおそらく物量だろうけど、それ以外に関してもよくまとまっている章がある。 そして結構今の日本の組織ってこの当時から変わってないんだなって思って悲しくなった。

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2010/08/18

太平洋戦争を戦った日本人と現代の国際社会で戦っている日本人の基本的な思考構造はかわっていないことがわかった。 当時から日本人は空気を大事にし、現場の自律対応は得意だが、大局的な戦略目標を持つことが苦手。ダブルループの学習ではなく、シングルループ的な学習等。 先の対戦でもそのような...

太平洋戦争を戦った日本人と現代の国際社会で戦っている日本人の基本的な思考構造はかわっていないことがわかった。 当時から日本人は空気を大事にし、現場の自律対応は得意だが、大局的な戦略目標を持つことが苦手。ダブルループの学習ではなく、シングルループ的な学習等。 先の対戦でもそのような思考では生き残れないということがわかっているので、その教訓を今後活かしていきたい。

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2010/02/17

出版社/著者からの内容紹介 敗戦の原因は何か? 今次の日本軍の戦略、組織面の研究に新しい光をあて、日本の企業組織に貴重な示唆を与える一冊。

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2011/03/16

本書は歴史の専門家と組織論、社会学の専門家6名がそれぞれの英知を結集し、組織論の側面から数々の無謀とも思える勝算の低い作戦がどのようにして策定、意思決定され、そして実施されていったかを検証したものである。ケーススタディとして、ノモンハン事件、ミッドウェー海戦、ガダルカナル、インパ...

本書は歴史の専門家と組織論、社会学の専門家6名がそれぞれの英知を結集し、組織論の側面から数々の無謀とも思える勝算の低い作戦がどのようにして策定、意思決定され、そして実施されていったかを検証したものである。ケーススタディとして、ノモンハン事件、ミッドウェー海戦、ガダルカナル、インパール、沖縄戦 の6つの事例を抽出し、それぞれから導き出される共通性と、その背後にある組織としての普遍的な行動原理をあぶりだし、一般化を試みている。日本国民のみならず周辺各国にあれだけの多大な犠牲を強いた戦争からなにかを学び生かしていくことは、後世に生き、平和を教授しているる我々にとって責務であろう。情緒的な人間関係が入り込んだ組織であったことにより軍事的合理性を最優先しない作戦立案、意思決定、人事評価、組織的学習の欠如などは、本書によって度々指摘されているものであるが、現代の実社会において日本企業の中でも未だに垣間見ることができる。環境が変化するに応じて、自身を自立的に変革し適応させていくことが組織には最も求められているものである。本書が最初に発行されたのは1984年でありバブル経済崩壊の前であるが、既に書中において戦後の成長期を経て移行期にある経済環境とそれに適合できていない企業経営について指摘がなされている。20年以上経って今尚、本書が指摘し問題提起した点が繰り返されている。経済は低迷しグローバル化という大きな変革の波に適応できていない企業が大多数存在し、地方自治は中央の補助金頼みであり、年金問題をはじめとした中央官僚が無策である状況を考えると、日本はあれだけの過酷な敗戦体験を生かしていないのではないかとすら思える。すべての日本人は先人の過ちから学び、それを生かしていく責任を有している。そうしなければ、最前線でその意味も知ることもなく命を捧げていった戦死者が報われない。事例として登場した、参謀本部、大本営、指揮官などの上層部の無能さに怒りが収まらないと同時に、これを反面教師とできない現代の指導者にもその矛先が向かわざるを得ない。

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2009/10/04

最初読んだときはどこかで読んだようなお約束の失敗パターンかと思ったがこちらが大元かな。 伝言ゲームも人数いくと質も落ちることも多々あるので基本のこの本に戻って今度は インテリジェンスの観点から探ってみたい。絶対処分しない本。

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2009/10/04

本書は第二次世界大戦において、日本軍がなぜ敗北したのかということについて分析した本。 日本軍という組織のbureaucraticな点に焦点を当て分析しており、なぜ組織は同じ失敗を犯してしまうのかということを再認識させてくれる。 ノモンハン事件、ミッドウェー作戦、ガダルカナル作...

本書は第二次世界大戦において、日本軍がなぜ敗北したのかということについて分析した本。 日本軍という組織のbureaucraticな点に焦点を当て分析しており、なぜ組織は同じ失敗を犯してしまうのかということを再認識させてくれる。 ノモンハン事件、ミッドウェー作戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ海 戦、沖縄戦という6つの作戦を具体例として挙げて「失敗の本質」「失敗の教訓」について考察している。 これらの共通点は、情報軽視、補給軽視、参謀の独善、組織の下克上など様々。 「そこいらの経営学の本を読むくらいなら、まずはこれを読めよ」と言いたい、そんな本。 最初に断っておくと即効性は間違いなくない。 しかし、じわじわと自分の人生に浸透してくる素晴らしい遅効性をこの本は持っている。 何度も読んで血肉とすべし。 http://takathy.blogspot.com/2008/07/blog-post.html

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