ジーン・ワルツ の商品レビュー
軽妙なタッチで読みやすいけど、深刻な医療問題をうまく取り上げている。 医師である作者の痛切な厚生労働省批判 生の声だけあって、的確で気持ちいい。 でも本当に、地域医療、特に救命救急 小児科 産婦人科などは崩壊していってますね。
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産婦人科の元で手腹腔鏡下術を受けた私にとっては「不妊治療」は興味があるお話。映画化が楽しみです。 マドンナヴェルデも読んでみたい。
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医療に従事する者としてこんな越権行為は小説と言えども不愉快な程である。主人公と他の男の受精卵を勝手に垢の他人の子宮に入れた?インフォームドコンセントの伴わない代理母について問題提起しているのならまだしも、これを肯定して話を進めてしまう作者って。。。 海堂尊が借り腹肯定か否定かは...
医療に従事する者としてこんな越権行為は小説と言えども不愉快な程である。主人公と他の男の受精卵を勝手に垢の他人の子宮に入れた?インフォームドコンセントの伴わない代理母について問題提起しているのならまだしも、これを肯定して話を進めてしまう作者って。。。 海堂尊が借り腹肯定か否定かは知らないけど、曽根崎理恵という人間を好きになれない一冊だった。
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マドンナ・ヴェルデとついになってる本です。マドンナは代理母中心、ジーンワルツは日本の産科医療の問題点が中心と言う感じでしょうか。私はマドンナ→ジーンで読んでしまったけど、ジーン→マドンナのほうがおもしろいかも。いろいろ都合のよすぎるところはあるけど、「らしい」作品です。
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いま実生活で、ふたり目が欲しくて‥‥というところ。この本を読むと、健康な子供が普通に授かるのは奇跡のような気持ちになる。沢山のリスクが確かにあるけど、子供を持つって素晴らしいなぁ。
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【ネタばれ】 産婦人科が直面している人手不足や、トラブル時の責任追及問題、政府の取り組みのとんちんかんさ、というのはよくわかるし、是正されてほしいと思う。 急務だろうとも思う。 でも、なんでこんなに後味が悪いのか。 不妊症に悩む患者に○○○○○して、お産を成功させても、...
【ネタばれ】 産婦人科が直面している人手不足や、トラブル時の責任追及問題、政府の取り組みのとんちんかんさ、というのはよくわかるし、是正されてほしいと思う。 急務だろうとも思う。 でも、なんでこんなに後味が悪いのか。 不妊症に悩む患者に○○○○○して、お産を成功させても、夫婦の遺伝子のワルツはどうなる? 出産は幸せだろう、こどももかわいいだろう。それでもいつか、真実が知れたら、夫婦は苦しむのでは? 子供だって苦しむのでは? それなのに自分は代理母まで使って遺伝子のワルツにこだわるって矛盾している。 社会正義と、自分のためなら、小さな逸脱(私には小さいと思えない)をすることに悩まない主人公に共感できない。 海堂さんには、今後はドクターハラスメントの問題をぜひ書いてほしい。 これも大事な医療の問題だけど、どう考えているか読んでみたい。
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人工授精による妊娠、日本における代理母の問題。 政府の少子化対策には、『妊娠は病気じゃないから』的な理由で相変わらず人工授精に保険は適用されない。 この本で産婦人科の現状とピントのずれた政府の対策を知り、自分にとって身近なような遠いような話に引き込まれた。
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次作の「マドンナ~」を先に読んだのが失敗だったな。かなり被っている部分があるよね。理恵が大学のセンセー方と一線を画しているのが心地よい。しかし、自分の子どもの父親が誰か分からない、というのは、どんな気持ちで子育てをするんだろう。。。
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あっと驚く結末だったが、もっと生殖技術についての難しさを考えられるような本を期待してしまったので、物足りない感じがした。
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人工授精の専門家によるいくつかの出産の是非 神は死んだ、と言われて久しいですが、授かり物だった子供すら、いまや生まれる前に様々な知見を得ることができ、それどころか受精すら結構な制御ができるようになりました。その現場でどのような問題が起こり、どのように取り扱われており、...
人工授精の専門家によるいくつかの出産の是非 神は死んだ、と言われて久しいですが、授かり物だった子供すら、いまや生まれる前に様々な知見を得ることができ、それどころか受精すら結構な制御ができるようになりました。その現場でどのような問題が起こり、どのように取り扱われており、もしくは等閑にされているか、を推理小説仕立てでまとめた佳作。 医療従事者の視点から、受精から出産までの、様々な事象の是非が語られています。初めからそのつもりだったのか、出産の主体である母親の立場については、この本では取り扱われず、「マドンナ・ヴェルデ」の方で扱われます。 「ジーン・ワルツ」と「マドンナ・ヴェルデ」は、対になった作品であり、片方だけでは居心地が悪い印象があります。こちらでは、医療従事者の視点ゆえ、合理性や科学の価値判断、理が勝っています。「マドンナ・・・」では情を是とした描写です。情理の均衡こそ神ならぬ人の業(わざ)というところが筆者の主張なのでしょう。その結論には同意します。 殆ど同じ時間と場所を、主人公を変え、ある事象を多面的に描くことに、多少面白さはあります。しかし、それを一つの作品にまとめる技が欲しかったというのが、二冊読んだ率直な感想です。 これを書いた時、書きながら、「マドンナ・・・」の必要性に気がついた、というのであれば、仕方の無いことでもあるし、また、思い切って「マドンナ」を書いたことは、良いことだと思います。一時間程度で読める佳作なので、二冊読むのが冗長でも、大して時間を無駄にしたわけではないですし。 文京図書館より借用。
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