ジーン・ワルツ の商品レビュー
久しぶりに読書をしました。以前から読んでいたのですけど、1週間ほどの旅の期間に持参しなかったので少し間が空いてしまいました。 海堂尊さんの新作は今度は魔女です。桜宮市の東城大学を卒業し帝華大学に入局した32歳の美貌の産婦人科医・曾根崎理恵は人呼んで「クールウィッチ」(冷徹な魔女...
久しぶりに読書をしました。以前から読んでいたのですけど、1週間ほどの旅の期間に持参しなかったので少し間が空いてしまいました。 海堂尊さんの新作は今度は魔女です。桜宮市の東城大学を卒業し帝華大学に入局した32歳の美貌の産婦人科医・曾根崎理恵は人呼んで「クールウィッチ」(冷徹な魔女)。 と言うことで産婦人科となれば、社会的な問題が多い分野でもあります。そのために、医療ミステリーと言うよりは(そう言えば謎はなかったか?)、社会派的に大きく傾いていて、その分、たぶん作者の言いたいことを曾根崎理恵を借りて語っているという感じです。これに対して厚生省出身の作家でも出てくればまたお面白いかもって、外野的な気分でしたが、次第に男女や親子のあり方が変わってくる時代であることを痛感したりします。
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この人の作品ってシリーズ外の物でも微妙につながってたりするんですけど、本作も例外ではなく「医学のたまご」と関係があります。「医学のたまご」を読んだ人は思わずニヤリとさせられること請け合いなので、できれば本作の前にお読み下さい。本作では不妊治療や代理母問題に焦点を当てて厚労省官僚の...
この人の作品ってシリーズ外の物でも微妙につながってたりするんですけど、本作も例外ではなく「医学のたまご」と関係があります。「医学のたまご」を読んだ人は思わずニヤリとさせられること請け合いなので、できれば本作の前にお読み下さい。本作では不妊治療や代理母問題に焦点を当てて厚労省官僚の無能を論うという、庶民にはとても気持ちのいい内容になってます。主役である「クール・ウィッチ」のキャラもよく立って、もしかすると海堂の最高傑作かもしれません。すべてのバカ役人共、これを読んで猛省せよ。
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物語としては面白かったけど…。著者は前から作品のなかで厚生労働行政批判をやってきたし、それが悪いことだとは思わないけれど、ここまで露骨にやられるとなんだかね。誰を向いて執筆活動を行っているのかもう一度考えてもらいたい。いや、言いたいことはわかるよ。地域の医療の現状は本当に大変なも...
物語としては面白かったけど…。著者は前から作品のなかで厚生労働行政批判をやってきたし、それが悪いことだとは思わないけれど、ここまで露骨にやられるとなんだかね。誰を向いて執筆活動を行っているのかもう一度考えてもらいたい。いや、言いたいことはわかるよ。地域の医療の現状は本当に大変なものがあって、その原因は霞ヶ関の役人に問題があるでしょう。それを関係者のみならず一般の人にも知ってもらうためにも、こういうカタチで注意喚起することに意義は唱えない。だけど、あまりにも行政批判>物語になっちゃまずいんじゃないかな。そこは作家の力量で、うまく主張を入れつつ、エンタテインメント作品に仕上ないとね。理恵がやったことは、気持ちはわかるが、やはり肯定はできない。だからこのラストには不満が残る。自分(著者)の主張を通すために、こういう締め方になってしまった感がある。薫の出生の秘密など相変わらず多作とのリンクが仕込んであるところは楽しめるだけに、残念。
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この人の作品はこれまでの本の中身が微妙に 関連しているのがすき。 今回も前作との関連が楽しめます。
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舞台は東京。 今回珍しく桜宮が舞台じゃないんです。 でも帝華大なので、関連性アリ。「医学のたまご」とも繋がりがあるので、そっちを読んでいる人は二倍楽しめるかもしれませんね。 今回は産婦人科が舞台。先生は女性です。 この先生が……素敵なんだよ!! 何につけても一枚上手というか……や...
舞台は東京。 今回珍しく桜宮が舞台じゃないんです。 でも帝華大なので、関連性アリ。「医学のたまご」とも繋がりがあるので、そっちを読んでいる人は二倍楽しめるかもしれませんね。 今回は産婦人科が舞台。先生は女性です。 この先生が……素敵なんだよ!! 何につけても一枚上手というか……やるな、と感心してしまうくらい。 清川准教授も素敵な人。態度とか結構好き。 でも主役を見てしまうと、まだまだだな〜とか思ってしまう性格かしら。 と、まぁ、いつものことながらキャラ語りしかできませんが……うん。良かったです。
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今までの中で一番、医療制度の崩壊への海堂さんの憤りが詰まった一冊に感じた。それもあってか(後半をしっかり味わうためにも大切なんですが)、序盤は『ドキドキハラハラ感』は薄い。が、が、が!後半は、これでもかの怒涛の展開。 出産のシーンは、まさにまばたきすら許さない緊迫感だし、感動する...
今までの中で一番、医療制度の崩壊への海堂さんの憤りが詰まった一冊に感じた。それもあってか(後半をしっかり味わうためにも大切なんですが)、序盤は『ドキドキハラハラ感』は薄い。が、が、が!後半は、これでもかの怒涛の展開。 出産のシーンは、まさにまばたきすら許さない緊迫感だし、感動する。さらにそのあとの、息詰まる攻防がまた凄い。主人公の【理知に完全にコントロールされた狂気すら感じさせる執念】は、賛否両論かも知れない。 圧倒される。少し前に出た「医学のたまご」とのリンクも心憎いったらありゃしない。
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今回の作品は、大学病院と個人クリニックを舞台に、 周産期医療体制、不妊治療や代理母出産など 現代の産婦人科領域における様々な問題を提示。 妊娠、出産。 親になるということ。 五体満足にこの世に生れ落ちる奇跡。 既婚・未婚、女性・男性問わず多くの人に 読んでもらいたいと思います...
今回の作品は、大学病院と個人クリニックを舞台に、 周産期医療体制、不妊治療や代理母出産など 現代の産婦人科領域における様々な問題を提示。 妊娠、出産。 親になるということ。 五体満足にこの世に生れ落ちる奇跡。 既婚・未婚、女性・男性問わず多くの人に 読んでもらいたいと思います。 しかし、あの結末。 それはまさに「種明かし」でありますが、 個人的に受け入れがたいため星4で。
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