漢字は日本語である の商品レビュー
確かに漢字を調べるのに漢和辞典は不便だと思ってた。著者が編纂された新潮日本語漢字辞典は見てみたい。 漢字に関する疑問に思ってたことも記述されてた。使える漢字と使えない漢字、その理由はややこしい。
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本著は一般的な漢字論といえるが、矢張り『新潮日本語漢字辞典』は画期的というより、白川静以来の快挙と申し上げたい。
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漢文を読むための漢和辞典ではなく、はじめて「日本語に使われている漢字を収録した漢和辞典」という『新潮日本語漢字辞典』。その企画者であり、新潮社の校閲部に勤務する著者が書いた、漢字にまつわるあれこれの話。 学者が書いた本ではなく、校閲者が書いた本、という特徴はよく出ている。異体...
漢文を読むための漢和辞典ではなく、はじめて「日本語に使われている漢字を収録した漢和辞典」という『新潮日本語漢字辞典』。その企画者であり、新潮社の校閲部に勤務する著者が書いた、漢字にまつわるあれこれの話。 学者が書いた本ではなく、校閲者が書いた本、という特徴はよく出ている。異体字の話や、人名漢字、常用漢字・JIS漢字の話など、おもしろいと感じる人がどんくらいいるかは置いておくとして、こういう視点で書いた漢字の本はたぶんなかった。 目ウロコだったのは、漢字の部首がどう決まるのかということ。「問、聞、悶、閣、閥、閲」の6つの漢字で、〈すべて「門がまえ」かと思いきや、これがそうではない。「閣、閥、閲」は「門の部(門がまえ)」で正解だが、問は「口の部」、聞は「耳の部」、悶は「心の部」に属するのである。なぜこんな面倒くさいことになるのかというと、部首は基本的に、意符の部分を取ることになっているからだ。意符とは、漢字の意味を表す部分。これに対して、音を表す部分を音符と呼ぶ。〉つまり、「モン」と読む漢字の部首は音符が「門」であるから、「門がまえ」ではないという訳。くそー。そんなこと習ったかなぁ。これだけで、ずいぶん漢和辞典を引きやすくなるなぁ。 あと、〈漢字は元来、どの部分を左に書こうが右に書こうが、上に書こうが下に書こうが、かまわなかった〉というのも「へぇ」。「峰」でも「峯」でもイイというのが、ほかのいろんな字でもあったわけで。そういえば横浜の書店「有隣堂」の「隣」の字、ホントは「鄰」という字なんだよね……とか。 ぜんたいとしてすごくおもしろいかというと、オレは「ほどほど」だったんだけど、オレよりももっと漢字好きな人はすごくおもしろい本かもしれない。
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漢字を国語に取り入れ、訓読み、仮名遣いなどを巧に入れて現代日本語を完成してきた日本人の知恵は素晴らしいものがあります。韓国においてハングル文字のみになり、漢字が消滅しつつあると言うことは危機的だと思いますし、中国における訓読みのないことの不便さもきっと大変だろうと思うのです。そし...
漢字を国語に取り入れ、訓読み、仮名遣いなどを巧に入れて現代日本語を完成してきた日本人の知恵は素晴らしいものがあります。韓国においてハングル文字のみになり、漢字が消滅しつつあると言うことは危機的だと思いますし、中国における訓読みのないことの不便さもきっと大変だろうと思うのです。そして日本で作られた言葉が中国に逆輸入され、それが、共産主義、共和、人民などの言葉もそうだというのは思わずニヤリとしてしまいます。後半は一転して日本の名前向けの漢字を決めていくその試行錯誤の愚かさ、一体日本人の過去の知恵はどこへ?と思わされますし、漢字の新JISコード対応のパソコン(ウィンドウズビスタ等)で逆転した運命(葛飾区と葛城市の逆転劇!)、新"潟"が当用漢字にあるにも関わらず、大"阪"、"熊"本、"鹿”児島などが入っていないと言う不可解さなど、実に楽しく読みました。当用漢字を決めた学者たちもいい加減なものです。
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第一章は新潮社の漢和辞典のPR(笑)。 漢字についてのいろいろな個別的な知識も面白いだろう(が、類書でも読んだ話はたくさんある)。 個人的には韓国語の漢字の字音語の割合が、6割程度という話が興味深かった(ちなみに日本は4~5割)。 ただ、その数字だけが書かれていて、どのような調...
第一章は新潮社の漢和辞典のPR(笑)。 漢字についてのいろいろな個別的な知識も面白いだろう(が、類書でも読んだ話はたくさんある)。 個人的には韓国語の漢字の字音語の割合が、6割程度という話が興味深かった(ちなみに日本は4~5割)。 ただ、その数字だけが書かれていて、どのような調査なのか、いつの調査なのかなどがわからないのが残念。 旧JISコードと新JISコード間の混乱については、他の本でも読んだが、この本の記述の方がわかりやすかった。
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面白い!昔から日本人は輸入したものをより使いやすく,より良いものにするのが得意だったのですね。しかし1900年前の「部首」と300年前に決められた配列に、未だ縛られているとは知りませんでした。
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斎藤佑樹は「斉藤」じゃない」「気になる「学」の「ツ」の部分」など、まず目次の見出しから面白い。漢字マニアならではの深イイ話が満載。後半はちょっとマニアックだけれど。
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新書をたくさん読もうと思って読みました。 内容は好きな漢字のことだったのですらすら読めました。 新潮社の漢和辞典を見てみたくなりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
漢字が伝来してから、日本で改善されてきた漢字。 中国でも、別の道で変更が加えられてきている。 日本に定着した漢字の良さをいろいろ教えてくれている。 残念なのは、日本で作った文字鏡フォントが、すべての漢字を電子化して、中国などでも使われていることを伝えていないことかもしれない。 漢字の図形は、識別が難しく、同じ字か、異なる字かの判定に、漢字の一部で検索できる今昔文字鏡は有効な道具だと思う。 道具は問題を解決する訳ではなく、専門家の判断が必要である。 ある漢字と別の漢字が同じ漢字であるかどうかをどうやって判断すればよいかという問題に対する助言があると嬉しかったかもしれない。 1つの書体での別の文字だと判定しても、別の書体では1つの表現にしかならないことがあるかもしれない。また、1つの書体の別の文字なのか、1つの文字の別の書体なのかの判定も難しい。
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[ 内容 ] 漢字のルーツはもちろん中国だが、現在日本で使われている漢字は、長い年月を経て、さまざまな日本式改良が施された、わが国独自ものである。 中国にはない訓読を駆使し、送り仮名という画期的な発明を加え、見事に日本語のなかに組み入れたのは、まぎれもなく、日本の英知なのである。...
[ 内容 ] 漢字のルーツはもちろん中国だが、現在日本で使われている漢字は、長い年月を経て、さまざまな日本式改良が施された、わが国独自ものである。 中国にはない訓読を駆使し、送り仮名という画期的な発明を加え、見事に日本語のなかに組み入れたのは、まぎれもなく、日本の英知なのである。 日本ではじめて、日本語のための漢字辞典という画期的辞典を編纂した著者による、日本語の素晴らしさを実感できる漢字の話。 [ 目次 ] 第1章 漢和辞典はなぜ役に立たないか 第2章 斎藤さんと斉藤さん 第3章 三浦知良はなぜ「カズ」なのか 第4章 日本の漢字は素晴らしい 第5章 分解すれば漢字がわかる 第6章 常用漢字の秘密 第7章 人名用漢字の不思議 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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