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漢字は日本語である の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2010/11/02

「新潮日本語漢字辞典」を作った新潮社の校閲家による漢字の話。 特に前半は「新潮日本語漢字辞典」がいかに素晴らしいかの宣伝文句ぽくって気にかかるが、読んでいくにつれ漢字オタクの本領発揮といった面白い話が盛りだくさんである。 当用漢字表だの常用漢字表だの使っていい漢字を国が規制する過...

「新潮日本語漢字辞典」を作った新潮社の校閲家による漢字の話。 特に前半は「新潮日本語漢字辞典」がいかに素晴らしいかの宣伝文句ぽくって気にかかるが、読んでいくにつれ漢字オタクの本領発揮といった面白い話が盛りだくさんである。 当用漢字表だの常用漢字表だの使っていい漢字を国が規制する過程での実にいい加減な決定方法を読むと、漢字をはじめ言葉に正しいだの正しくないだの言うことのバカバカしさが感じられた。私も例えば「チーズバーガーになります」といった最近の間違った言葉遣いには嫌な気持ちがしていた方だが、この本を読むにつけそういうのも言葉の変化として許容してもいいのかと思うようになってきた。「全然、大丈夫です」という言い回しも今では普通だし、そもそも「とてもきれい」なんて言い回し、今ではおかしいと思う人の方がどうかしている。 また新聞の漢字規制も妙だと思っていたがそれに関してもしっかり指摘してくれていてうれしい。ついでに言えば新聞はいまだにmainを「メーン」と表記する。「メーンテーマ」「メーンキャスト」てな具合だ。これを読むたびに違和感を感じるのは私だけではないだろう。「メイン」に変えて欲しい。 ただ、筆者の「名前を音読みするとカッコイイ」という感覚は古いと思う。

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2010/05/13

漢字にまつわるあれこれ。 漢字の元は中国ですが、もはや日本語と行っても良いとのご指摘。 いろいろな漢字制定(当用漢字、常用漢字)の裏側やコンピュータとの関係などなど、内容が盛りだくさんです。 お勧めの一冊です。

Posted byブクログ

2009/10/04

小学生の頃は毎週のように漢字の書き取りテストがあった。読み方や書き順のテストもあった。大変だったが、漢字が身についたのは財産だったのだ。本書を読んでそう思った。慶応2年に前島密は「漢字御廃止之議」を建白し、昭和21年の「アメリカ教育使節団報告書」は漢字や仮名を全廃し、日本人にロー...

小学生の頃は毎週のように漢字の書き取りテストがあった。読み方や書き順のテストもあった。大変だったが、漢字が身についたのは財産だったのだ。本書を読んでそう思った。慶応2年に前島密は「漢字御廃止之議」を建白し、昭和21年の「アメリカ教育使節団報告書」は漢字や仮名を全廃し、日本人にローマ字を使わせようと提案したというが、そうならなくてよかった。 著者は、三歳か四歳のとき、夢の中に漢和辞典が出てきて、翌朝、両親に買ってほしいとねだる。初めての夏休みの自由研究にノート2冊の漢和辞典を作る。第11回漢字読み書き大会青年の部で第一位。漢字検定1級。今は新潮社で書籍や雑誌の校閲をしている。筋金入りの漢字オタクだ。 披露される漢字の薀蓄は面白い。ずっと前から「竜」と「龍」の違いはなんなのか疑問だったが、同じ字の新字と旧字で、現在でも両方使われているという珍しい例だという。この二本立てには昭和21年に定められた当用漢字表から始まる長い歴史がある。また「大阪」と「大坂」、三浦「和義」と「知良」、「斎藤」と「斉藤」などのナゾも解明してある。 日本人は中国で生れた漢字を見事に日本語に組み入れた。訓読を駆使し、送り仮名を発明し、日本製熟語を作り出した。「保険」「弁護士」「意味」「信用」「根本的」など枚挙にいとまがないほど日本製の熟語があるが、「それにしても皮肉なのは、かの国の国名を構成する熟語である「人民」も「共和」も、そして国家の政治体制である「共産主義」も、日本からの逆輸入されたものである」というから面白い。 日本の漢字政策も詳しく書かれている。第6章、7章は「常用漢字の秘密」「人名漢字の不思議」だが、「日本語の漢字のことを考える上で避けて通れない大事なことなのだ」。 この著者が企画し、作ったのが『新潮日本語漢字辞典』。11年あまりを費やしてできた「いままで無かった!日本語の漢字のための初の本格辞典。用例は日本の近代・現代文学から。見出し字総数15375字。熟語総数約47000語」という辞書を買いたいと思う。

Posted byブクログ

2009/10/07

かつての日本の漢和辞典は日本語のためか、中国語のためかあいまいだった。角川書店の『新字源』は、それを中国の古典のための字書と特化し登場し多くのファンを獲得した。本書は『新潮日本語漢字辞典』の編集に携わった小駒さんの苦労話を書いたものである。小学校のときに買ってもらった漢和辞典を読...

かつての日本の漢和辞典は日本語のためか、中国語のためかあいまいだった。角川書店の『新字源』は、それを中国の古典のための字書と特化し登場し多くのファンを獲得した。本書は『新潮日本語漢字辞典』の編集に携わった小駒さんの苦労話を書いたものである。小学校のときに買ってもらった漢和辞典を読了し、内容を覚えた著者はある意味漢字おたくで、岩波新書の『日本の漢字』を書いた笹原さんに通じるところがある。『新潮日本語漢字辞典』はたしかに日本での漢字の位置、字体の変遷を書いてくれていて参考にはなるが、旧字体の認定などは府川さんたちから異論が出るだろう。また、日本での漢字の使用とはいっても、近・現代に限っているならそういうべきで、日本語というなら、かつて筑摩書房の『日本の漢字』の著者中田祝夫さんが言ったように、古代日本語から、日本語の中で漢字が実際にどう使われてきたかをも射程にいれるべきだ。その点が不満ではあるが、日本語の中における漢字は中国語における漢字とは違うという観点は賛成だ。その編者の書いた『日本語は漢字である』は、先の辞書編纂の動機を述べたところは面白いが、他の漢字論は印刷紙研究会のメンバーや、他の書物の内容をそのままもってきていて(一般書だから引用はしないのかもしれないが)オリジナルがほとんど感じられない。せめて参考にした本をまとめてあげるぐらいはしてもよかったのではないか。

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2009/10/04

2008/3 漢字の成り立ちや歴史から豆知識まで書かれている。中国の文字ではなく、どれだけ日本語に溶け込んで、そして発達していたか熱く書かれている。

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