姉飼(あねかい) の商品レビュー
表題の「姉飼」。 姉を手に入れるためならば、ぼくにはなんのタブーも存在しなかった。夏祭りの夜店に展示された「姉」を見たときから、彼女の虜になってしまった。 という煽り文句が気になって読んだのです。「姉」が作中でいう異形の存在でなく、文字通りの「姉」だと思っていたので、冒頭から裏切...
表題の「姉飼」。 姉を手に入れるためならば、ぼくにはなんのタブーも存在しなかった。夏祭りの夜店に展示された「姉」を見たときから、彼女の虜になってしまった。 という煽り文句が気になって読んだのです。「姉」が作中でいう異形の存在でなく、文字通りの「姉」だと思っていたので、冒頭から裏切られてしまって、そのせいでラストの衝撃も薄いままでした。これは、読み手の自分の問題なのですが、入りきれなかったですね。姉への傾倒と耽溺と背徳。正常であるように擬態している日常生活でも、同好の士だけにわかる異常の香り。ゾワゾワとゾクゾクが両立しているのは、楽しいいのだけどなぁ。先入観がありすぎて、失敗してしまった、勿体無い。 まあ、20年近く積んであったままの「姉飼」を、購入当時の先入観のまま読むことができたというのは、幸せなことなのかもしれない。ネタバレを喰らっていない、という点で。同好の士がいない、もしくはそのコミュニティが自分の行動範囲にない、という点でいうと、悲しむというか憐れむことなのか。 孤独と疎外感を自己満足に押し込めていながらも、共感を求めて破滅してしまう「姉飼」の登場人物たち。自分語り優先にして、拒絶されるオタクのやらかしと似ているのだろうね。
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遠藤徹 著「姉飼」、2003.12発行、この作品はホラーのジャンルなんでしょうか。ホラー小説大賞受賞だそうです。私には「意味不明」な作品でした・・・。
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粘つくような怖さ。厭なにおいがしたけれども、もう一度嗅がずにはいられないというような感覚を引き出された。
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これはアレだ、ホラーというか、グロだ、警視庁がダメ、絶対、って言っちゃうようなやつだ。更にちょっとファンタジー入ってるし、もうなんだかひっちゃかめっちゃかだったり。でもこのファンタジーっぽさが微妙に恐ろしさを緩和しているような、そうでもないような。趣味は悪いけど嫌いじゃないな。
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グロテスク・ホラー。生理的に無理、受け付けない人も多かろう。 影響されやすい人、想像力の豊かな人はやめたほうがよい。食欲を失う。 一度目読んだときは嫌悪感催す意味不明な小説としか思わなかった。 数年ぶりに読んだらさほど気持ち悪くはなかった。一応は概観は把握できた。 ただ表紙だけは...
グロテスク・ホラー。生理的に無理、受け付けない人も多かろう。 影響されやすい人、想像力の豊かな人はやめたほうがよい。食欲を失う。 一度目読んだときは嫌悪感催す意味不明な小説としか思わなかった。 数年ぶりに読んだらさほど気持ち悪くはなかった。一応は概観は把握できた。 ただ表紙だけは本当に気持ち悪い。目を背けたい。 ここまで気持ち悪く仕立てなくても成立させられると思うのだけど。現実味はない。 姉って何なんだ。暗喩か幻想か諷刺かと思えば実体のようだし。 姉たる存在、辻褄よりも、メーンはグロテスク・ホラーか。表題作以外もそのような感じ。 まあ後ろ暗い趣味に執心して生きている人はそれなりにいるのではないか。 異常を描くうちに正常な読者は置いていかれてしまう。 もう少し長くなってもわかりやすいようにして頂きたい。 さすれば臨場感が増すのでは。 再読すれば新しい苦汁が得られる予感はあるが正直そこまでして味わいたくない。 4編収録。 姉飼、キューブ・ガールズ、ジャングル・ジム、妹の島。
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姉って私の知ってる姉じゃなかった… 嫌いではないけど、なんか読後しばらくしてモヤモヤするような感じの話だったような…。
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再読する。 初めて読んだときは、勢いとユーモアとグロさが 混じった感じで楽しめたが、やはりこのレベルで ホラー小説大賞は、甘すぎると思った。 お祭りの場面や、臭い豚の描写などは確かに よいのだけど、粘膜人間シリーズと比較しても 作者の力量はちょっと劣るかなと。 この時の、短編...
再読する。 初めて読んだときは、勢いとユーモアとグロさが 混じった感じで楽しめたが、やはりこのレベルで ホラー小説大賞は、甘すぎると思った。 お祭りの場面や、臭い豚の描写などは確かに よいのだけど、粘膜人間シリーズと比較しても 作者の力量はちょっと劣るかなと。 この時の、短編賞が朱川湊人の「白い部屋で月の 歌を」。こっちのほうが、ふさわしかったかなと 個人的には思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
くどいくらいの情景描写。 4編からなる短編集。 「姉飼」は面白かったけど、もう少し濃くても良かった。 「キューブ・ガールズ」「ジャングル・ジム」はイマイチ。 「妹の島」はまま面白かった。 すごく期待しただけに残念。
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表紙が怖い! 家においておきたくなくて、持ち帰りたくなくて、図書館で手にとってそのまま読み終えてしまいました。 突飛な設定と、生々しい形容が気持ち悪くて、でも止められない面白さでした。 あらすじを人に説明しても全く理解してもらえません。そのままを伝えているのに…。 ホラーなんだ...
表紙が怖い! 家においておきたくなくて、持ち帰りたくなくて、図書館で手にとってそのまま読み終えてしまいました。 突飛な設定と、生々しい形容が気持ち悪くて、でも止められない面白さでした。 あらすじを人に説明しても全く理解してもらえません。そのままを伝えているのに…。 ホラーなんだけど、なんかコミカルというか、重くなくて、読んでいてほんとに楽しかった。 遠藤さんを追っかけて行こうと思いました。
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4作の短編の中で、ジャングルジムがもっとも肌に合った。前作共通しているのは地の文とセリフの境界があいまいで、狂気の演出に一役買っているということ。 インパクトのある題に比べると扱っている題材はベーシックで展開にも花はないのだが、イメージしやすい淡泊な文章と繰り返しを効果的に用いる...
4作の短編の中で、ジャングルジムがもっとも肌に合った。前作共通しているのは地の文とセリフの境界があいまいで、狂気の演出に一役買っているということ。 インパクトのある題に比べると扱っている題材はベーシックで展開にも花はないのだが、イメージしやすい淡泊な文章と繰り返しを効果的に用いることで、冷静でいてずれている種の狂気をうまく表現している。考えて書いたというよりも、好きが出ているからはまっているのだろうか?
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