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日本の「安心」はなぜ、消えたのか の商品レビュー

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44件のお客様レビュー

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2023/10/13

時勢、時流、社会は「勢い」で決まる場合も多くなった。 「臨界質量」40%を超えるとその勢いが増す(良くも悪くも多数の流れが発生する)、とある。また、ここにあるのは「武士道」的モラルは現代の資本主義社会(契約社会=信頼・安心)には合っていない、と言う。元々日本で多いのは「〜すべきだ...

時勢、時流、社会は「勢い」で決まる場合も多くなった。 「臨界質量」40%を超えるとその勢いが増す(良くも悪くも多数の流れが発生する)、とある。また、ここにあるのは「武士道」的モラルは現代の資本主義社会(契約社会=信頼・安心)には合っていない、と言う。元々日本で多いのは「〜すべきだ」が多く「〜する方が得だ」が未だ少ないことが原因だと言う。また、日本の「安心」が少なくなったのは政治家の自己主義(個人主義者)が多くなり信頼関係が薄くなったことは実際肌で感じる。

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2020/10/11

安心社会と信頼社会という視点が自分として新鮮だった。日本という集団主義社会は社会が安心や信頼を用意してくれて、他人を信頼しなくてよいそうですね。周りをみて同じようにすればよくて、しないと制裁をくらうと。だから一人一人のモラルは高くないそう。なるほど。 小泉内閣あたりから日本社会が...

安心社会と信頼社会という視点が自分として新鮮だった。日本という集団主義社会は社会が安心や信頼を用意してくれて、他人を信頼しなくてよいそうですね。周りをみて同じようにすればよくて、しないと制裁をくらうと。だから一人一人のモラルは高くないそう。なるほど。 小泉内閣あたりから日本社会が変わってきて西洋型の信頼社会へ移行しつつあるようですが、そこは集団主義を卒業できない低いモラルの日本人の気質がモロ出しになってきたそうです。だから色々とあるんですね。なるほど。

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2020/04/19

『小論文 書き方と考え方』(大堀精一著)の中で、素材文として扱われていた本。引用部分だけでも、十分興味はあったが、やはり最初から通読すると、筆者の意図がよくわかり、より深く考察を進めることができた。 本書はタイトルだけでは、何やら不安を煽るような感じがしたが、内容は実に明確で、こ...

『小論文 書き方と考え方』(大堀精一著)の中で、素材文として扱われていた本。引用部分だけでも、十分興味はあったが、やはり最初から通読すると、筆者の意図がよくわかり、より深く考察を進めることができた。 本書はタイトルだけでは、何やら不安を煽るような感じがしたが、内容は実に明確で、これまでの”常識”を考えなおす示唆が多く含まれている。 「安心」と「信頼」はどこが違うのか、そして「信頼社会」を形成するために、我々は何をしなければならないのか、実験例も豊富で、社会心理学の面白さを実感しながら読み進めることができる。

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2020/02/25

安心社会において、最も重要なのは集団を構成しているメンバーの結束であり、集団内部の秩序を維持すること。そこからまず出てくるのが規律順守、位階尊重、忠実たれ、というモラル。信頼社会では変革こそが善でしたが、集団の維持を最優先にする安心社会では伝統堅持こそが善であり、目上の人間お命令...

安心社会において、最も重要なのは集団を構成しているメンバーの結束であり、集団内部の秩序を維持すること。そこからまず出てくるのが規律順守、位階尊重、忠実たれ、というモラル。信頼社会では変革こそが善でしたが、集団の維持を最優先にする安心社会では伝統堅持こそが善であり、目上の人間お命令は絶対。 さらに外部の敵から集団を守るためには、勇敢、豪傑、排他的。信頼社会では正直であることが褒められるべきことだったが、安心社会ではそうではない。自分の属している集団を守るためであれば、目的のためには欺けとされる社会でもある。

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2019/10/20

ピグマリオン効果は、確かにこう考えると起こりそうだなと思った。 -周りがどう思うと思うかによって行動を変える -他人がとった行動から、その人の人間性を判断してしまう帰属エラーがある 田舎は特に、安心社会。信頼してるんじゃなくて、信頼が必要がない身内だけの生活圏になっている。 で...

ピグマリオン効果は、確かにこう考えると起こりそうだなと思った。 -周りがどう思うと思うかによって行動を変える -他人がとった行動から、その人の人間性を判断してしまう帰属エラーがある 田舎は特に、安心社会。信頼してるんじゃなくて、信頼が必要がない身内だけの生活圏になっている。 で自分はそんな中で周りが行動するのかを察知する、とか周りからの印象を操作するのが比較的上手かったなと。

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2019/06/25

田舎と都会の違いがすでにそう 日本の教育は変わるべきだと思う 生きやすい世の中になればいいな それと、成熟した大人の社会になれる気がする

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2019/03/21

・武士道は君主のためならなんでもする。「嘘も方便」 ・企業の不祥事、情報隠しに繋がる。 ・お説教に効果はない。 ・正直者がトクをする社会を作ることが重要。 ・トクになる行動を人間はとる。 ・日本人は他人を信じない。よそ者を排除して、安心を作ってきた。 ・アメリカ人は信じれば、裏...

・武士道は君主のためならなんでもする。「嘘も方便」 ・企業の不祥事、情報隠しに繋がる。 ・お説教に効果はない。 ・正直者がトクをする社会を作ることが重要。 ・トクになる行動を人間はとる。 ・日本人は他人を信じない。よそ者を排除して、安心を作ってきた。 ・アメリカ人は信じれば、裏切られることもあるが、それでもよそ者を活用することで得られる機会を優先する。 ・アメリカ人は誰が信頼できて、誰が信頼できないのか目が肥えている。

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2018/12/25

日本人は他人を信頼していないが故に集団のルールを厳格に守ることによって「安心」を維持する人々であるというのが本書の結論である。そして、いじめが起こる原因は本当は個人主義のはずなのに「集団を大切にしなければいけない」という誤った認識からくるという。今何でもかんでも日本人の精神とか、...

日本人は他人を信頼していないが故に集団のルールを厳格に守ることによって「安心」を維持する人々であるというのが本書の結論である。そして、いじめが起こる原因は本当は個人主義のはずなのに「集団を大切にしなければいけない」という誤った認識からくるという。今何でもかんでも日本人の精神とか、昔の日本を取り戻そうという結論に結びつけられて、我々若者が責められているのは私も過ちであると思うし、いい迷惑である。結論においては、概ね同意する。 ただ、本書に2の評価をつけた理由は、著者が社会心理学者でありながら、理論的なところを原因帰属だけによっているためである(読み間違えているかもしれない)。排除の構造はもっと複雑であり、みんながやってるから私もやるなんて人間はそんなお粗末な存在ではない。実験からわかるデータは最も客観性を示すのに有効ではあるが、そのデータが登場する社会背景、歴史などを踏まえて説明をする必要があると思う。本書を読んだあとは、非常にチグハグな断片同士が結びつけられて、主観的な主張に止まっているように見える。せめて今と昔の価値観が異なることを証明するなら、コホートを追った縦断研究を引っ張ってきて欲しかった。著者は教育の力をあまり重視していないが、教育によって作られる国民性は確かに存在する。例えばアメリカの学校では、ディベートの大切さが重視され、議論の重要性が叩き込まれる。対象に日本では詰め込み教育、教師に意を唱えることを不可とする権威的な教育が行われてきた。人間は環境に適応し、うまくやるために「学習」する生き物であるから、なんども反芻した行為から価値体系が作られることは間違いない。 あと出典がないのも残念な点である。データにとって最も重要な裏付けがないので、論の信憑性がほぼ感じられなかった。 結論は非常に重要なのに、道中があまりにもひどく学者の著作としては非常に残念だった。 現代人の心理を読み解くのであれば、斎藤環氏の著作の方が適当であると感じる。

Posted byブクログ

2018/12/02

村社会の論理が、武士道。他者を信頼するのが、商人道。でいいの? いまいち腹に落ちない。ひたすら、筆者の仮説を聞かされてるだけだから?

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2018/11/05

信頼社会と安心社会など切り口は面白いが、なんとなく要約さえ読めば足りてしまうのではないかいう物足りなさ。一応この手のテーマに馴染みがあるせいかな?そもそも、そんなに字数の多い本ではないですが。 アメリカ⇔日本 個人主義⇔集団主義 信頼社会⇔安心社会 信頼性検知力⇔関係性検知力 ...

信頼社会と安心社会など切り口は面白いが、なんとなく要約さえ読めば足りてしまうのではないかいう物足りなさ。一応この手のテーマに馴染みがあるせいかな?そもそも、そんなに字数の多い本ではないですが。 アメリカ⇔日本 個人主義⇔集団主義 信頼社会⇔安心社会 信頼性検知力⇔関係性検知力 日本人は、周りはほとんど集団主義者だが自分は例外と、ほとんどの人が思っている。 他人を信頼する傾向が強い人ほど信頼性検知力が高い。 (信頼性検知力と関係性検知力って、同じの能力の違う使い方ではないのかと思ってみたり) 人のフリを見てわがフリを決める社会では、集団の行動様式を左右する臨界質量がある。ある行動パターンをとる人が臨界質量を越えると、均衡点まで右にならえ現象が起きる。

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