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日本の「安心」はなぜ、消えたのか の商品レビュー

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44件のお客様レビュー

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2009/10/07

ついにサバイバル時代に突入、今後は世界&地球レベルで激動の時代になりそう。 そんな時に本書に出会って、今起きてる事が何なのかストンと腑に落ちた。 これは、安心社会(≒村)と信頼社会(≒都会)が全く違う構造であることを 明らかにした上で、これから求められるものが何なのか鮮やかに描...

ついにサバイバル時代に突入、今後は世界&地球レベルで激動の時代になりそう。 そんな時に本書に出会って、今起きてる事が何なのかストンと腑に落ちた。 これは、安心社会(≒村)と信頼社会(≒都会)が全く違う構造であることを 明らかにした上で、これから求められるものが何なのか鮮やかに描き切ってる。 面白かったのは、日本人は謙虚な心を持っているのではなくその行動が 自分にとってトクになるから謙虚に行動しているだけだ、という主張。 ・・・確かに!!! そして、今までの安心社会から信頼社会に変わってきた構造の変化を指摘し、 今までのやり方ではトクにならない、じゃあこれからトクになるのはどんなやり方なのか、 その行動をするためには何が必要なのかを、ハッキリ言い切ってる。 人にお説教して、モラルや品格で固定したがる構造に「そんなの無駄だよ。」と あっさり言っちゃってる。こっちの方が遥かに現実的&明確で私は好きだな。 山岸先生曰く、未来は明るいって☆ なんかいいなあ、そういう結論。 20090214

Posted byブクログ

2009/10/07

共同体の中でお互いに監視しあい、制裁というような仕掛けを用意して人間同士の結びつきを強固にしていこうとする「安心社会」が、今まで(封建制度下〜)の日本だった。 それは信頼を問うのではなく「みんなも考える(受けとめるから)私もといった感覚の暮らし方だ。しかし西欧社会は「安心社会」が...

共同体の中でお互いに監視しあい、制裁というような仕掛けを用意して人間同士の結びつきを強固にしていこうとする「安心社会」が、今まで(封建制度下〜)の日本だった。 それは信頼を問うのではなく「みんなも考える(受けとめるから)私もといった感覚の暮らし方だ。しかし西欧社会は「安心社会」が提供してくれる安心に頼るのではなく、自らのリスクを覚悟で他者と協力し人間関係を結んで行く社会だ。 著者は、日本人の曖昧さや意見をはっきり言わない謙譲の美徳といったものは、その方がこのような社会で暮らすには「トク」だから、根付いてきたものだとする。同様に、相互に積極的に信頼を作っていこうとする信頼社会でも、その方が「トク」だからだと論破する。だからどちらがよいということではない。またそれの混同もできない。 現在の日本での「いじめ」も、共同体(教室)の中での「臨界質量」によって、どちらが形成有利か不利なのかが変わてしまうそうだ。人間は感覚的にそれを選んでいるということらしい。 また日本の武士道的な考え方(統治の論理)と商人道(市場の論理)といった相反する道徳律が現代日本社会では混用されていると説く。だから倫理の崩壊ではなく、現在は倫理が混乱しているのだと言う。 大事なのは正直者がソンにならない社会制度をつくっていくことができ、あとは正直に行動し、他人を基本的に信頼することが結局は自分のためにもなる」ことが納得できればいいのだとか。う〜ん。

Posted byブクログ

2021/10/11

すらすらと読みやすい本でした。 以下、内容です ・日本人は「人を見たら泥棒と思え」と考えがち ・一方アメリカ人は「渡る世間に鬼はない」と楽天的に考える ・実は日本人は集団行動よりも一匹狼のほうがずっと好き ・モラル教育は利己主義者の楽園を作る ・いじめ問題を解く鍵は「臨界質量(...

すらすらと読みやすい本でした。 以下、内容です ・日本人は「人を見たら泥棒と思え」と考えがち ・一方アメリカ人は「渡る世間に鬼はない」と楽天的に考える ・実は日本人は集団行動よりも一匹狼のほうがずっと好き ・モラル教育は利己主義者の楽園を作る ・いじめ問題を解く鍵は「臨界質量(エントロピー)」にあり ・武士道の倫理と商人の倫理を混同するな

Posted byブクログ

2009/10/04

武士道と商人道(安心社会と信頼社会)という、相容れない考え方の提起には脱帽。 非常にわかりやすいと思う。 普段の自分の生活態度が、武士道傾向にあることを自覚して、ちょっと愕然とした。

Posted byブクログ