メモリー・キーパーの娘 の商品レビュー
たった一つの嘘が、自分も家族も、赤の他人の人生をもすっかり変えてしまう。そうしてその嘘を隠し通すために、愛している人たちとの間にも深い深い溝ができてしまう。 どうなるのだろう?とどんどん読みすすんでいきますが、結局その溝は埋められないまま終わってしまいます。 悲劇でもなく、...
たった一つの嘘が、自分も家族も、赤の他人の人生をもすっかり変えてしまう。そうしてその嘘を隠し通すために、愛している人たちとの間にも深い深い溝ができてしまう。 どうなるのだろう?とどんどん読みすすんでいきますが、結局その溝は埋められないまま終わってしまいます。 悲劇でもなく、ハッピーエンドでもない。 なんだかモヤモヤが残ります。
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大雪の夜、デイヴィッドはノラの出産で男女の双子の赤ちゃんを取り上げる。男の赤ちゃんは健康だが、女の赤ちゃんはダウン症だった。デイヴィッドは妻を悲しませたくないと、とっさに看護師のジルに女の赤ちゃんを施設に届けてくれと頼んだ。施設に行ったジルは、その悲惨な環境にショックを受け、赤ち...
大雪の夜、デイヴィッドはノラの出産で男女の双子の赤ちゃんを取り上げる。男の赤ちゃんは健康だが、女の赤ちゃんはダウン症だった。デイヴィッドは妻を悲しませたくないと、とっさに看護師のジルに女の赤ちゃんを施設に届けてくれと頼んだ。施設に行ったジルは、その悲惨な環境にショックを受け、赤ちゃんを施設に預ける訳にはいかないと自分で育てる決心をした。二つの家族はそれぞれ子どもを育ててきたが、デイヴィッド夫婦には死んだとされた女の赤ちゃんの影が付きまとい、夫婦の間の見えない壁となってしまった。ジルは女の赤ちゃんを社会に受け入れてもらうために強くなっていった。二つの家族の軌跡が交わる時がやってくる。
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やっとの思いで生まれた娘はダウン症だった。妻には「死産だった」と偽り、ひっそりと孤児院に預ける。しかし密かに彼に片思いをしていた看護師が、娘を引き取って育てており…。
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洋物は読みにくいものが多いけど これは非常に読みやすかったし お話もヨカッタ 1組の家族を取り巻く複雑な事情を、 家族と、その家族に関わる人物それぞれの視点から綴ったお話 わかりあえない具合が非常によかった 実際、そうそうわかりあえるものではないとオモウ こんなに甘くないし、こ...
洋物は読みにくいものが多いけど これは非常に読みやすかったし お話もヨカッタ 1組の家族を取り巻く複雑な事情を、 家族と、その家族に関わる人物それぞれの視点から綴ったお話 わかりあえない具合が非常によかった 実際、そうそうわかりあえるものではないとオモウ こんなに甘くないし、こんなに裕福ではないし、こんなにラッキーではないだろうが リアルに近い感じがしたのでヨカッタかなー 特別、心にぐっときたぜ!とかではないけど いろいろよかった でも星はフツーの3つ
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少し読み始めただけで、どんどん引き込まれてしまう物語。 たった1つボタンを掛け違えただけ、隠せばきっとうまくいくと思っていたことが、思いも寄らずドンドンと歯車を狂わせていく事になる。。。 読み始めはそんなところに引き込まれて、次々とページをめくってしまいました。 心の奥底から人と向き合えない主人公の行いが、原因なのかな・・・と感じます。 まだまだこれからの話の展開が楽しみです。
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医師のデイビットは双子を授かる。ひとりは元気な男の子、もうひとりはダウン症の女の子。彼はとっさに娘を施設に預けるように看護師に頼み、妻には死産と告げた。 デイビットには、ダウン症の妹がいた。妹の死はデイビットだけではなく、デイビットの家族を深く傷つけた。それを繰り変えしたくなかったのだ。 しかしデイビットのついたたったひとつの嘘が大切な家族の運命を大きく変えて行く。 物語の力と人間模様に強く惹きつけられる。
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雪で来られなくなった産婦人科医の代わりに我が子をとりあげた整形外科医師の夫。 夫婦のはじめての子は、男女の双子で、男児は健康であったが、あとから生れた女児はダウン症だった。医師の父親は妻に生れた女児は死産だったと告げ、出産を手伝っていたナースにその子を施設に預けてくれるように頼...
雪で来られなくなった産婦人科医の代わりに我が子をとりあげた整形外科医師の夫。 夫婦のはじめての子は、男女の双子で、男児は健康であったが、あとから生れた女児はダウン症だった。医師の父親は妻に生れた女児は死産だったと告げ、出産を手伝っていたナースにその子を施設に預けてくれるように頼む。 頼まれたとおり施設にナースはダウン症のみどり児を連れて行ったが、施設のひどさに預けきれず連れ帰り、以後、自分の子として育てていく。 双子はそれぞれ、別の環境で成長していき、その25年間が人間模様ともに描かれていく。 この本はペーパーバックで発刊されてから爆発的に売れ、アメリカでベストセラーとなった。各国でも翻訳され話題を振りまいている小説である。日本でもメディアで取り上げられたりしたため、興味が集まった本である。 「感動した」という声が殆どだが、私はそうは思わなかった。 やっと手にした栄光、医師という社会的地位と美しい妻、ふたりの間にはじめての子が生れる。 彼にとって子供は完璧でないとならず、ふたり生れた子供のうち、染色体異常の娘を即座に捨てた。 この医師に思いを寄せていたナースは医師の結婚で意気消沈した過去があった。そして、彼の選んだ妻の出産にまで立ち会い、彼の捨てた子を手に抱いた時、彼の代償としてその子を我が物とした。 愛する妻を悲しまさないため、家庭を守るためにと自分で判断し、死産であったと嘘をつく。その嘘を妻に突き通したまま医師は死ぬ。 さまざまな煩悶があるにせよ、彼の身勝手さに驚愕する。 子供を育て上げるのは大変だ。特にダウン症の子供を育てていくのは大変なことだろう。 しかし、本当の母親に何も知らさず育てるというのはどうだろう。それにナースの彼女は女児を施設に預けられなかった時から、いや、手に抱いた時からダウン症の子に対して憐れみを持っている。 自分を妻にしなかった男に、捨てた娘という枷を嵌め続けてきたような印象を受ける。 物語の描き方は、とてもわかりやすく、すぐ読んでしまえる本だ。 登場人物のキャラクター作りにも創作工夫のあとが見受けられるし、彼らの辿る25年間は大衆が納得するように描かれてゆく。 運命の糸が絡まりあって、それぞれが苦しみつつ自分の人生を生きている。ダウン症の女の子の天真爛漫さが、太陽のように感じる。 しかし、やはり、私は医師の妻への深い同情を隠せない。 自分の子が死んだと聞かされて過ごした25年間はもう永久に取り戻せず、子は健常児であっても障害児であっても母は我が子を自分の手で育てたいのだから。 運命のいたずらと描くか、人為的犯罪として描くかは作者に委ねられている。夫に我が子を葬られる悲劇の部分をもっと言及してもよかったのではないかと思う。
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頭の中で映像化される緻密な描写、25年にも及ぶ物語、読み応えのある作品。テーマは重いが、読後は爽やかである。
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不在である存在が与える影響は、不在であるが故に大きい。ダウン症の娘の出生を死産と偽り、暗い秘密を抱えた夫と、娘を失ったために満たされないものを抱えた妻と、そして彼らの手元に残った双子の片割れである息子と、それぞれの孤独。そして、それと対比される、娘を預かった女性の、孤独から歩み出...
不在である存在が与える影響は、不在であるが故に大きい。ダウン症の娘の出生を死産と偽り、暗い秘密を抱えた夫と、娘を失ったために満たされないものを抱えた妻と、そして彼らの手元に残った双子の片割れである息子と、それぞれの孤独。そして、それと対比される、娘を預かった女性の、孤独から歩み出ていく人生。 彼らの物語がどうなっていくのかと心配で、一気に読まずにはいられなかったけれど、真実を知った妻と息子が、先へ進むことができる結末に、ほっとさせられた。
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amazonより 1964年のある大雪の夜。医師デイヴィッドは、初めてのわが子を自らの手で取り上げた。生まれたのは男女の双子。だが娘はダウン症だった―…。とっさに彼は、立ち会っていた看護師に、娘を施設に連れて行くよう頼み、妻には「娘は死産だった」と偽った。幼いころ、病弱な妹を亡...
amazonより 1964年のある大雪の夜。医師デイヴィッドは、初めてのわが子を自らの手で取り上げた。生まれたのは男女の双子。だが娘はダウン症だった―…。とっさに彼は、立ち会っていた看護師に、娘を施設に連れて行くよう頼み、妻には「娘は死産だった」と偽った。幼いころ、病弱な妹を亡くした彼は、母の悲しみにくれる姿が忘れられなかった。……最愛の妻を苦しませたくない……その一心でくだした決断。それが最良の判断のはずだった。だが、その嘘はやがて思いもかけぬ波紋を呼ぶ。 という話。ダウン症だからと子育てを放棄するという選択肢に 驚いてしまったが、その医師の過去がそういう選択をさせたという のはわかった。でも人間としては許される選択ではないと思う。 その選択故に医師は一番守りたかった家族と心がばらばらに なってしまう。その後妻のノラにも医師のデイヴィットにも 新たな出会いがあり、それぞれ別々の人生を歩みだす。 そしてダウン症だからと母親から離れ離れにされてしまった フィービーは看護士のキャロラインに育てられ問題を抱えながらも 幸せな女性に育っていく。障害があるから不幸、ないから幸せ という一般的な価値観を丁寧に覆す話だった。 理屈ではわかっていても、実際自分がその立場になった時に どうするんだろう。自分の人生はどうなるのだろうと 色々真剣に考えながら読んだ。読後感も良くあっという間に 読める本だった。でももう一度主人公たちの心情を考えながら ゆっくりと読み返したいと思う。
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