谷川俊太郎質問箱 の商品レビュー
谷川俊太郎さんの詩人としての答えがユーモアたっぷりで、時にはキッパリとされていて、自分の中の固まりつつある観念を壊してくれるような感覚がした。ふむふむ…と楽しみながら、時には、ボーッと考えながら読めて面白かった。
Posted by
くだらない質問や深い質問。いろんな質問に詩人、谷川俊太郎が一つ一つ丁寧にときにぶっきらぼうに答えていく。 私が思うに、谷川俊太郎が一貫しているのは「人間は本来孤独であり、他者との境界線を分けて物事を考えるのが理にかなっている」という思想である。 その方がきっと無茶な期待もなく、平...
くだらない質問や深い質問。いろんな質問に詩人、谷川俊太郎が一つ一つ丁寧にときにぶっきらぼうに答えていく。 私が思うに、谷川俊太郎が一貫しているのは「人間は本来孤独であり、他者との境界線を分けて物事を考えるのが理にかなっている」という思想である。 その方がきっと無茶な期待もなく、平和に暮らせる気がする。 言葉の力を感じられる一冊。
Posted by
ほぼ日に寄せられた質問を谷川俊太郎さんが答えるというコンテンツがあったらしい。谷川俊太郎さんの飄々とした受け答えが優しい。押し付けるのではなく、寄り添うとはこういうことなのか。ということを実感できるやりとり。戦争体験者の言葉は時にどきりとさせられる。
Posted by
2020.07.02 あらゆる質問に答える。詩人や文化人というよりご老人目線。長生きしてきた人の解答だと思った。 冷徹というか現実的ではあるけど、もう少し優しくあって欲しかったというべきか。
Posted by
この本はwebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載された「谷川俊太郎質問箱」がもとになってできた本だそうです。 また4letters from frendsの章では、谷川さんの友だちから質問をしてもらったそうで、ムックやガチャピン、私のお名前を知っている方では坂本美雨さん重松清さん...
この本はwebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載された「谷川俊太郎質問箱」がもとになってできた本だそうです。 また4letters from frendsの章では、谷川さんの友だちから質問をしてもらったそうで、ムックやガチャピン、私のお名前を知っている方では坂本美雨さん重松清さんからの質問もありました。 真剣な質問から、笑える質問、なんでこんなことまで訊くのかと思うものまで64個の質問が載っています。 その中で、一番心に残った質問と答え。 質問した人の気持ちもわかるし、答えにも谷川さんの愛情をひしひしと感じました。 質問 どうしてにんげんは死ぬの? さえちゃんは、死ぬのはいやだよ。 (こやまさえ 6歳) (追伸 これは、娘が実際に母親である私に向かってした質問です。目をうるませながらの質問でした。正直、答えに困りました~) 谷川さんの答え ぼくがさえちゃんのお母さんだったら、 「お母さんだって死ぬのいやだよー」 といいながら さえちゃんをぎゅーっと抱きしめて 一緒に泣きます。 そのあとで一緒にお茶します。 あのね、お母さん、 言葉で問われた質問に、 いつも言葉で答える必要はないの。 こういう深い問いかけにはアタマだけじゃなく、 ココロもカラダも使って答えなくちゃね。
Posted by
本を読んでいて、気に入ったフレーズを見つけたときや何かぴんときたときや、「うーむ」と考え込んでしまったときなど、そのページに付箋を貼るようにしている。 しかしこの本は私にそんな隙を見せなかった。質問も、その答えもぜんぶ魅力的でおもしろくて、 「ああ付箋なんて後でいいや」と、最初の...
本を読んでいて、気に入ったフレーズを見つけたときや何かぴんときたときや、「うーむ」と考え込んでしまったときなど、そのページに付箋を貼るようにしている。 しかしこの本は私にそんな隙を見せなかった。質問も、その答えもぜんぶ魅力的でおもしろくて、 「ああ付箋なんて後でいいや」と、最初の数ページで思ってしまった。 いったん読み終えた後で、せめて覚えておきたい個所にだけでも付箋を貼ろうとちょっとやり始めてはみたものの、けっきょくほとんどのページに付箋を貼らねばならぬとわかり、あきらめた。完敗である。 すみずみまで心の込められた言葉って、いいね。 私が共感した質問をいくつか抜き書き。 「私は『たわいのないおしゃべり』ができません。 いつも人のこことか、まじめな話ばっかり。 どうすればみんなみたく 楽しいトークができるようになりますか?」 「どうして、にんげんは死ぬの? さえちゃんは、死ぬのはいやだよ。」 「どうにもコッパずかしくて、 自分のじいちゃんばあちゃんに優しくできません。」 「私は、なかなか怒ることができません。 いろいろ考え、後から怒りがこみ上げてくるのですが そのときはいつも遅いのです。 怒りを伝えなければならない場合もあると思います。 どうやったら、上手に怒ることができるのでしょうか?」
Posted by
「ありのまま」という言葉があるけれど、私は実際のところ、このありのままの自分がずっとわからない。 「あなたはどんな人?」と聞かれても、それなりに優しいし、穏やかだと思うけど、意地悪したくなることも、心中穏やかじゃない時もある。 損得や後先を考えて行動しているから、「ありのまま」で...
「ありのまま」という言葉があるけれど、私は実際のところ、このありのままの自分がずっとわからない。 「あなたはどんな人?」と聞かれても、それなりに優しいし、穏やかだと思うけど、意地悪したくなることも、心中穏やかじゃない時もある。 損得や後先を考えて行動しているから、「ありのまま」でいるのは相当難しいんじゃないかなと思う。 佐藤の影響で、「背伸びしない」って言葉は個人事業を始めてからずっと大切にしていて、自分をできるだけ大きく見せないで、嘘をつかないように過ごしてきました。 まぁ、時にはハッタリも必要なんだけど。 「自分を実際以上によく見せようという見栄を捨てられればずっと気が楽になるんじゃないかな(引用)」 谷川さんの答えはわかりやすくて、本質的で、でもたまに難解なのが良いです。 たまに「ん?」ってなる方が自分の価値観を深掘りできるからね。
Posted by
ふと一休みしてこういう本に目を通すのもよい。1時間で読めて、なるほど満載。 優しくするのがコッパズかしいという感性は、大切だと思います。 最低限のルールは守らなきゃいけないけど、ときにそのルールからはずれることができるのも、大人の証拠。 ふつうの言葉には、その言葉に責任を負...
ふと一休みしてこういう本に目を通すのもよい。1時間で読めて、なるほど満載。 優しくするのがコッパズかしいという感性は、大切だと思います。 最低限のルールは守らなきゃいけないけど、ときにそのルールからはずれることができるのも、大人の証拠。 ふつうの言葉には、その言葉に責任を負う主体がいますが、詩の言葉の主体である詩人は、真偽については責任がなく、言葉の美醜、または巧拙について責任があるのです。 「無国籍者」は悪い人ではなく、単に不便を気にかけない人ではないでしょうか。 人間が心配できるのは、過去か未来のどちらかに限っていて、現在は心配できないんです。 自信って自分ひとりでもてるものじゃなくて、他人がもたせてくれるもんですよね。 「もういいや!」に代わるものとしてぼくは「ここらでひと休み」をおすすめします。 泣くのは個人的な行動に見えて、けっこう共同体に内在するパターンに支配されたりしてますからね。
Posted by
お友だちや子どもたちからの質問に、聖人ではなく、人間である谷川俊太郎さんが答えています。 ふっと肩の力が抜けるような答えや、思わず笑っちゃった解決策など。 一見の価値あり。
Posted by
ネットのほぼ日刊イトイ新聞の連載を書籍化したもの。 読者から届くいろんな質問に、谷川俊太郎が答えた企画。 子供から大人、さらには他の作家からの質問に、科学的でなく詩人として答えた回答が、とても素敵です。 巻末に、糸井重里とのインタビューが載ってます。
Posted by