コイノカオリ の商品レビュー
短編集だったので、内容が忘れないうちに一作品を読み終えられるから自分には合っているのかも。 どの作品もその後どうなったかが描かれていないから、ちょっとモヤモヤが残る。 恋って一筋縄にはいかないし、自分の思い通りにならず苦しいこともある、そんなことを思い出させてくれる本だった。
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感傷に浸り、あとに引きずるような恋の物語ではなく、誰もが持つ恋への憧れとか、自分には持っていないものを持つ人に引かれるような、心の糸にさらりと触れる感じの物語。読後感が優しくなれるように思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「水曜日の恋人」角田光代 角田さんって感じ☆そんなシチュエーションってあるのかな?娘の選んだ恋愛に衝撃!シャンプーの香りが恋と直結しちゃうんだね。 「最後の教室」島本理生 私にとって、島本さんは、〝恋〟の人。相変わらずうまい。条件で好きになっていないはずなのに、条件が違うと気持ちもぶれる。人の気持の曖昧さと、不確かさが等身大な感じがしていいな、と思った。 「泣きっつらにハニー」栗田有起 結構好きなお話かも。寺地さんの明日のハチミツ~を読んでいるからハチミツの持つパワーに納得。出てくる登場人物も好き。 「海の中には」夜生田紗代 夜の海の怖さは共感。なんとなくありそうな話。あまり今の自分には響かなかったかな。 「日をつなぐ」宮下奈都 一番心の深いところに刺さる。これって宮下さんの実話かな?遠いところで一人ぼっちの子育てってそんな感じになるのはよくわかる。よく立ち直れたなって思う。それも豆の力なんだろうな。宮下さんのお話には、よく〝豆〟が出てくる。宮下さんにとって〝豆〟は〝再生〟とか〝生きる力〟なんだろうな。 P205 修ちゃんが帰れなくなってもがっかりしない。私が美味しく食べればいい。 そう思えたのってすごい。 P206 もう待たない。だけど根気強く伝えよう。修ちゃんとご飯を食べたいって。 0歳児の子育てって、一日の終わりがなくて〝日〟を繋いでいる感じはよくわかる。でもこの「日をつなぐ」は大好きだった修ちゃんと真名も赤ちゃんも三人が家族として一日を過ごしていくお話になっていくのかな、と期待する。 修ちゃんのお話...なんだろう... 「犬と椎茸」井上荒野 何このタイトル?って思った。 でも、この何とも言えない感情をよく書いたなって思う。最初感じたタイトルへの嫌悪感に近い思いから、読後はそれぞれに愛しさが沸く。 思ったより良かった。
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角田光代「水曜日の恋人」 宮下奈都「日をつなぐ」 がお気に入り。 「日をつなぐ」はダントツに好き。長編でじっくり読みたい。
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タイトルから想像されるような甘いお話ではなく、全て少し苦い。 香りって五感の中でも特に記憶を呼び起こす力が強いと思うけど、それが「過去」を強く連想させるからこういう雰囲気が集まったのかな。
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島本理生の小説はいつも切なくもまっすぐな恋。 井上荒野の犬と椎茸、宮下奈都の日をつなぐが深みがあった。 どれもちょっとひねられていて、コテコテの恋愛ものを想像してたのでやや肩すかし感あり。
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島本理生作品が読みたくて。でも、普段は読まない作家さんの作品をいろいろ読めて良かった。宮下奈都さん、好きかも。今度、読んでみたい。島本理生作品は、個人的にはあまり好きな作品ではなかったかな。相変わらず作風は好きですが。
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角田さんと、島本さん目当てで読みました。 アンソロジーは読んだことのない作家さんでお気に入りの人を見つけられることもあって好きなのですが、この本では新規の作家さんにも出会えず、心に残る作品もありませんでした。
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日をつなぐ がいちばん印象的。その後ふたりは幸せになれたのか、それとも別れにむかうのか。 わたしは自分のコイノカオリを思い出したくてたまらなくなった。
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女性作家6人の短編。宮下奈都「日をつなぐ」が一番良かった。夫とであった頃の良い思い出、結婚して子育ての辛さ。涙が出た。
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