ナラタージュ の商品レビュー
高校生の頃の恋が本気の愛じゃないなんて、誰が決めつけられるのでしょうか。これはもう本当に愛し愛されている男女の話でした。それなのに結ばれないなんて切なすぎます。
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これは、若さが書かせた恋愛小説である。そう言い切ってしまっていい。 正直に言えば、物語にピンとこないのは読み手の感性の問題ではない。単純に、この作品が“若い女の恋と身体”に徹底的に寄り添っているからだ。そこに共感できるかどうかで評価は真っ二つに割れる。 著者が二十歳で書いたと...
これは、若さが書かせた恋愛小説である。そう言い切ってしまっていい。 正直に言えば、物語にピンとこないのは読み手の感性の問題ではない。単純に、この作品が“若い女の恋と身体”に徹底的に寄り添っているからだ。そこに共感できるかどうかで評価は真っ二つに割れる。 著者が二十歳で書いたと知れば、すべて説明がつく。これは技巧ではなく体温で書かれた小説だ。理屈ではなく、揺れ動く感情と、抗えない欲望がそのまま文章になっている。 恋愛は、美しくもなければ高尚でもない。むしろ不安定で、執着に満ちていて、時にみっともない。本作はそこから目を逸らさない。だからこそ、生々しい。 大人の恋愛小説のような達観も整理もない。あるのは、未整理の感情と、相手に触れたいという衝動だけだ。その危うさこそが、この作品の本質であり、魅力でもある。 要するに、本書は「若い女のリアル」をそのまま差し出した小説だ。合う人には刺さる。合わない人には、最後まで距離が埋まらない。それだけの話である。
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3冊目の島本理生。女子大学生と高校教師との恋の話。題名は映画で主人公の回想シーンを主体として過去を語ることで物語を構成する手法らしいが、よくわからなかった。
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互いが互いを特別な存在だと思っているけど、隣にいるのが最適解ではなく。 日々過ぎる日常の中で意識していなくても、きっかけがあれば体の中の感情全てがあの時間、瞬間に戻ってしまう。
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女の純愛と男の不純が、人間関係を複雑にしているなと感じました。 本作に限らず、著者の描く男像は、基本的には欠陥部分が強調され過ぎの傾向があります。 束縛野郎は話になりませんし、先生も律儀で真面目なように見えて、なかなかのクソ野郎ですからね。 著者自身の男運がないのかと思ってしまう...
女の純愛と男の不純が、人間関係を複雑にしているなと感じました。 本作に限らず、著者の描く男像は、基本的には欠陥部分が強調され過ぎの傾向があります。 束縛野郎は話になりませんし、先生も律儀で真面目なように見えて、なかなかのクソ野郎ですからね。 著者自身の男運がないのかと思ってしまうほど、描かれている男がどうしようもない奴が多いような気がします。 世の中にはまともな男は多数いると思うのですが、それでは小説自体の面白味に欠けてしまうのかもしれませんね。
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精神的に深い関係にある2人の関係性がとても印象的だった。 教師と女子生徒という設定にどこか気持ち悪さを感じていて、嫌厭していたが、それを覆されるくらい2人のお互いを思う気持ちや紡ぐ言葉が綺麗で良かった。 最終的に二人が結ばれることはないが、不思議とハッピーエンドのような余韻があ...
精神的に深い関係にある2人の関係性がとても印象的だった。 教師と女子生徒という設定にどこか気持ち悪さを感じていて、嫌厭していたが、それを覆されるくらい2人のお互いを思う気持ちや紡ぐ言葉が綺麗で良かった。 最終的に二人が結ばれることはないが、不思議とハッピーエンドのような余韻があり、読み終えた後もしばらく幸せな気持ちが残った。
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想い合っているのかもしれない でも、そうじゃないのかもしれない 踏み込めない 一歩踏み込もうとしても、相手は向き合ってくれなかったり そんな不確かさの中で揺れる気持ちが辛かった
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究極の恋愛小説。自分が与えるだけで良いとお互いが思っているが故に一緒になることを選べない二人が切なくてもどかしい。どうしてこんなに思い合っているのに…最後の終わり方はまるでイヤミスならぬ、イヤ恋…報われない思いを抱え続けるのは、美学ではあるのかもしれないが誰も望まない。人間の醜い部分もしっかり描かれた欲と理性の小説
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※このレビューにはネタバレを含みます
島本さんの作品にハマり、読書好きの友人3人が声を揃えて『ナラタージュ』と薦めてくれたので。 私にもしっかり刺さった。思ったより評価が低いと思ったけど、たしかに好みは分かれるかも。 前半はずっと、この話はどこに行き着くんだろうという布石が多く、ここで挫けたらいけないんだろうなと思ってがんばって読んだ。 その前半を回収するかのように、中盤、小野くんと泉が付き合い始めるあたりから一気に終わりまでいける。 ナラタージュとはフランス語で「回想によって過去の出来事を再現する」という映像技法のことらしい。こんなところに泉らしさが出ているのか。まさに泉による葉山先生との記録作品だ。 あくまですべて泉目線だから、葉山先生がきれいに映るのかもしれない。 それを象徴するかのように、小野くんと葉山先生とでは行為シーンの描写がまったく異なる。 小野くんはとても泉を大切にしていた。泉目線では重くなってしまうし、小野くんはやりすぎなところもあるかもしれないけど、自分ではない男の存在を彼女から感じてしまうのは辛いだろう。 一方で葉山先生と過ごす最後の時間は本当に辛く哀しいのにとても美しい。こんなに美しい行為を初めて見た。涙が出そうになった。泉は葉山先生との最後の時間を忘れることはないだろうし、だからこそこの作品があるのかもしれない。 ノンフィクションではないだろうけど、島本さんはこういう忘れられない大切な人がいるんだろうなと思った。
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印象として、しとしと降る小雨のイメージ。静かにでも確実に身体を冷やす、優しくも冷たい雨。それはもう、雨の日の空気だとか匂いが感じられてしまうほど。主人公たちに感情移入できるタイプの人たちではなかったけど、不思議とこの小説のなかで生きる人達に寄り添うことが出来た。最後のカメラマンの...
印象として、しとしと降る小雨のイメージ。静かにでも確実に身体を冷やす、優しくも冷たい雨。それはもう、雨の日の空気だとか匂いが感じられてしまうほど。主人公たちに感情移入できるタイプの人たちではなかったけど、不思議とこの小説のなかで生きる人達に寄り添うことが出来た。最後のカメラマンの人が言った一言が素晴らしい。
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