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視点をずらす思考術 の商品レビュー

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27件のお客様レビュー

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2016/01/15

メディアは公正な報道ができているのか?宗教は戦争、殺戮と親和性が高い。死刑がどう行われている拡大的に知らないのに賛成。

Posted byブクログ

2015/06/07

自らKY、ずれている、という森達也氏。その資質が、オウム真理教を内側に入って追った『A』や、放送禁止歌やエスパーなどの一風変わった対象のドキュメンタリの作成につながってきたのではと解説する。その森さんのエッセイ集。 エッセイ集なので、対象を絞った、その中で悩み抜く森さん特有の魅...

自らKY、ずれている、という森達也氏。その資質が、オウム真理教を内側に入って追った『A』や、放送禁止歌やエスパーなどの一風変わった対象のドキュメンタリの作成につながってきたのではと解説する。その森さんのエッセイ集。 エッセイ集なので、対象を絞った、その中で悩み抜く森さん特有の魅力はこの本にはない。もしくは薄い。 この本の中でも死刑制度や、天皇制に対するメディアの自粛(に代表されるメディアの変質)などへの言及は、すでにどこかで聞いた既視感があるが、きれがある。きれとは、ずれだ。 メディア批判も相変わらず。ここが著者の設定するプロブレマティックの中心にあるからだ。メディアが持つ力に対して、権力ではなく権力性だと主張する。権力とは認めない、と。なぜならメディアは自らの力に無自覚であるからだと。そして、これが大事なのだが、「権力を権力たらしめるのは自覚だ。メディアにはそれがない。だからこそ無軌道になる」と指摘する。いっそのことメディアが権力であればまだしもよかったということも多いのかもしれない。 面白くないわけではないが、森さんの著作を読むのであれば、『A』シリーズや『エスパー』シリーズ、『死刑』に関連するシリーズなど、もう少し骨のあるものをお薦めしたい。もう読んだのであれば、これも。

Posted byブクログ

2015/03/01
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・人は異団体の同族を天敵として作り出す・ヤギ要素を持つ羊であれ・メディアはそもそも危機を煽る存在・憲法は理想であるので,現実とずれることに意味がある・愛することを強要しない・名前づけにより,概念は実体化し感染性をも獲得する・「優しさ」は断罪できない故に厄介・仏教は「わからない」ことを内包する・撮影された「映像」に無作為なものはありえない・大半の宗教は死と生の価値を逆転させる・死後の担保こそ,宗教の最大の現世利益・「記者どもよ,思い出せ,俺たちゃ元々ヤクザなんだ」

Posted byブクログ

2014/10/13

久しぶりに、森達也さんの作品。 おもしろいけど、タイトルが平凡で、そこだけ少し残念。 やっぱりこのひとが感じてきた違和感を読んでいると、すごいひとやなぁと思いつつも一方で、全力で共感する自分がいて。 もっと、ものごとをゆっくり見つめる時間があれば、誰でもこういう違和感を抱くような...

久しぶりに、森達也さんの作品。 おもしろいけど、タイトルが平凡で、そこだけ少し残念。 やっぱりこのひとが感じてきた違和感を読んでいると、すごいひとやなぁと思いつつも一方で、全力で共感する自分がいて。 もっと、ものごとをゆっくり見つめる時間があれば、誰でもこういう違和感を抱くような気がする。わたしも、できるだけごまかさずに生きていきたいです。

Posted byブクログ

2013/12/23
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「ずらす」のではなく「ずれている」だけ 本書のアマゾンレビューのタイトルである。なかなか痛いところをついている。多分著者もわかってはいるのだろうが、「思考術」というタイトルはやはり看板に偽りありだ。いつもの森エッセイと考えたほうがよい。ただし、PTSDに関する見方など、思わず膝を打つ場面も多く、それなりには楽しめた。

Posted byブクログ

2013/08/15

二項対立を疑い、グラデーションで考え抜く。その森さんの姿勢がすごく好き。2008年発刊だけど、今の時勢にも共通して言えること多し。

Posted byブクログ

2012/08/17

メディアのオウム事件以降の機能停止により、群れる羊度が高い日本人は危険な戦前と変わらない体制と同じ状態にある。戦争は高揚した危機管理意識からしか生まれない。すなわち仮想敵を作らなければ安心できず、自衛を理由に戦争を仕掛ける。優しさや善意が自衛の意識と融合しながら暴走する。メディア...

メディアのオウム事件以降の機能停止により、群れる羊度が高い日本人は危険な戦前と変わらない体制と同じ状態にある。戦争は高揚した危機管理意識からしか生まれない。すなわち仮想敵を作らなければ安心できず、自衛を理由に戦争を仕掛ける。優しさや善意が自衛の意識と融合しながら暴走する。メディアはそれを止めるのではなく、加速させる。厳罰化、監視社会は、メディアと権力の親和性の結果。 裸の王様は周りが普通ではなかった。 メディアの思い上がりはこれまでの自分の考えと全く同感。戦争に対する考え、現代社会が気付かないうちに危険な方向に暴走する考えは新鮮、かつ説得力がある。

Posted byブクログ

2012/03/26
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※このレビューにはネタバレを含みます

≪目次≫ 第1章  社会の多数派からずれる   知っているのに知らない死刑   痴漢と逮捕、どちらが情けない?   メディアは危機を煽る   定年をむかえる憲法   裏日本は「心の日本」 第2章  国家を懐疑するまなざし   「愛国心」に自由を   天皇崩御の日を忘れない   なぜ今上天皇は「君が代」を歌わないのか   「憲法前文」は正しいのか、間違えているのか 第3章  多面的矛盾に満ちた「現代の不安」   ビンラディンへの手紙   ビンラディンへの手紙を書いた経緯と理由   ブッシュの示す「凶暴な優しさ」と正義   禁煙への自由   親鸞の残した「わからない」の教え 第4章  あえてメディアをずらして見る   繰り返される六十余年前の「翼賛報道」体制   メディアと権力の親和性   オウム真理教撮影と禅寺の日々 第5章  脱線をおそれないアウトサイダーたち   魚住昭  激しくて優しい業の人   森巣博  「戦争はどうやったらなくなるのか」   笠原和夫 「仁義なき戦い」十七歳、初恋の人と観たかった映画   PANTA  過激な「伝説」の歌手 第6章  日々の暮らしのなかのモノの見方   結論を先延ばしにしたっていいじゃないか   読書をする時間を   もうダメ。みなさんさようなら ≪内容≫ さまざまなメディアに書いた文章をまとめたものなので、まとまりは欠くが、論旨は一貫している。メディアの前に「思考停止」することなく、「自分の頭で考えよう」ということ。その結果、タイトルの「視点をずらす」ということになるのだ。この「自分の頭で考える」ことはとても大事で、その結果、世の趨勢と乖離してしまっても、「KY」でいいじゃないか…(著者の言い方)。 意識はしているのだが、日々の報道に一喜一憂している自分が哀しい。

Posted byブクログ

2012/01/18

(「BOOK」データベースより) 空気を読むのをやめてみないか!メディアの常識に従わずに世界を見つめる試み。

Posted byブクログ

2012/01/09

結論を先延ばしにしたっていいじゃないか。 森さんは、そういいます。 今もし悩んでいることがあったとしても、 10年後には笑い話になっているかもしれない。 急いで結論を出さなきゃならないこと なんて、そんなにある? 悩みは、いつも見える大事なところに、そっと おいて、悩み続け...

結論を先延ばしにしたっていいじゃないか。 森さんは、そういいます。 今もし悩んでいることがあったとしても、 10年後には笑い話になっているかもしれない。 急いで結論を出さなきゃならないこと なんて、そんなにある? 悩みは、いつも見える大事なところに、そっと おいて、悩み続けたっていいんだ。 葛藤や煩悶を忘れてしまうほうが、 ずっとずっと良くないこと。 焦って答えを見つけようとせず、悩みを きれいに包んで見えるところに飾っておこう、 など。 そういえば、私の悩みたちは、どこかの引出しの 奥深くに突っ込まれたまま、埃をかぶって 眠っています。 答えを出さなくていいなら、 そろそろ引っぱり出して、きれいにして飾って あげようかな。

Posted byブクログ