視点をずらす思考術 の商品レビュー
これまでのエッセイをまとめたもので、「思考術」と銘打っているがハウツーものの類ではない。立ち位置が異なれば世界の見え方が異なるという、当たり前だが忘れがちなことを自分の言葉で綴っている。読んでいて面白いとは思えるけれど、森さんの立ち位置に立てる人はそう多くはないと思えるけどなぁ、...
これまでのエッセイをまとめたもので、「思考術」と銘打っているがハウツーものの類ではない。立ち位置が異なれば世界の見え方が異なるという、当たり前だが忘れがちなことを自分の言葉で綴っている。読んでいて面白いとは思えるけれど、森さんの立ち位置に立てる人はそう多くはないと思えるけどなぁ、と隔たりを感じさせるものでもある。
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新書の類って、ほんとに内容的には薄い。でも時々こういうのを箸休めで読みたくなる。論旨は毎回の如くの森さん節。それにしても映画「靖国」を巡るいろいろな動きを見ていると、この国には見えない言論統制があるよなぁ、と思わざるをえない。何でいろんな考えを許容できないんだろうか、みんな。ああ...
新書の類って、ほんとに内容的には薄い。でも時々こういうのを箸休めで読みたくなる。論旨は毎回の如くの森さん節。それにしても映画「靖国」を巡るいろいろな動きを見ていると、この国には見えない言論統制があるよなぁ、と思わざるをえない。何でいろんな考えを許容できないんだろうか、みんな。ああゆう考えもあって、こうゆう考えもあって、その中で自分の考えはどうである、というものを根っこの張った形で、揺らぎのないものとして、築いていくほうがずっとずっと健全であると思うんだけども。選ぶこと、考えることはこちらの自由。さてさて、いらっしゃい。という大っぴらな門戸にしてから文化がどうのとか言えよな、と思う。きっと、文化を消費して消費して、日本はこの先、駄目になっていく、このままじゃ。(08/4/12)
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本書は、物・事の見方を変える方法論だったり、思考方法だったりを期待して 読み始めると、ちょっと期待はずれになる場合があります。内容は、そうなんですが 科学的、学術的な感じではなく、筆者自身の経験を元に、さらに、短編集のような 感じなので、エッセイを読んでいる感じに似ています。その...
本書は、物・事の見方を変える方法論だったり、思考方法だったりを期待して 読み始めると、ちょっと期待はずれになる場合があります。内容は、そうなんですが 科学的、学術的な感じではなく、筆者自身の経験を元に、さらに、短編集のような 感じなので、エッセイを読んでいる感じに似ています。その中で、視点をずらす方法 仕方を学び取るって感じですね。 内容は、上記にも記載しましたが短編集の形態をとっていますので、一貫性を 述べる事は難しいと感じていますが、それでも、ベースとなっているのは、 オウム真理教問題を発端にした、メディア批判でしょう。つまり、視点をずらす という事の最初の階段は、メディアを信用しない事。これに尽きます。 そして、本書で学んだポイントは、 1.メディアは前提として、フィクションである事 2.メディアは多面的な世界や現象への一つの視点に過ぎない事 3.わからない事の大切さ の三点ですね。これは至極当然事なので、学んだと言うよりも、再度学んだという言い方が 合っている気がします。なにが真実で、なにが現実なのか。なかなか、それさえも 探し出すは難しいですからね。 また、本書を通じて、「自分の弱い部分を再認識させられる」のが、結構苦痛であり、 新鮮さを感じました。視点をずらすという事は、筆者の言葉を借りれば、「AKY」 つまり、あえて空気を読まない事。まぁ、それが論理的に考えれば普通な事という状況が 多いですが、なかなか実行するのは難しい・・・・そう考えてしまう自分の弱さ。 自分を省みるちょっとした良い時間になりました。本書において、 正しい事を正しくできない非力さを再認識した事が、一番学んだ事かもしれません。
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視点をずらす思考術というよりは、アウトサイダーはメディアに黙殺されると言う事に重点を置かれているように感じた。タイトルのようなHowto本ではない。森達也が今まで色んなところで書いてきた記事のアンソロジー。 印象に残ったのは愛国心の件。愛国心ってなんだかあやふやで、現在のよう...
視点をずらす思考術というよりは、アウトサイダーはメディアに黙殺されると言う事に重点を置かれているように感じた。タイトルのようなHowto本ではない。森達也が今まで色んなところで書いてきた記事のアンソロジー。 印象に残ったのは愛国心の件。愛国心ってなんだかあやふやで、現在のように国から強制されるのに対して反発心も感じているが、どこか大切なところもあるんじゃないかと曖昧な矛盾を抱えモヤモヤした感じに思っていた。 でも、そのモヤモヤが晴れた。大切なところもあるのではと思っていた部分は、生まれた郷土や人々に対して大切にしたいと思う心。これを愛国心とは呼ばず、愛郷心と言うらしい。愛国心と愛郷心は違う。 愛国心は比較的新しく、抽象的。対象物が分からないのに闇雲に愛せって何を目的にして言っているのか。その必要性も分からない。国家斉唱しない教師を逮捕する意味も分からない。(ちなみに今上天皇は国家斉唱しないらしい。知らなかった…) この本を読んでいると多角的に視点を持つ、もしくは視点をずらすことの必要性を感じる。メディアリテラシーの必要性を著者は説き、批判的にメディアを見ている。批判的にメディアを見ている人の言う事は信用出来そうだと感じるけど、それすらも危ういのかもしれないと思ってしまう。メディアって難しい…
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森さんの考えを、分かりやすくコンパクトにまとめた入門書だと考えればいいのでは。次は『死刑』をよもう。
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貸出し可。 セミナーを受ける前に買いました。 私にとってはあまり学ぶものがありませんでした。 自分の考えをただ書いているって感じだったからかな。
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森達也さんの作品。空気を読むのをやめてみないか?という出だしから新たなパースペクトを与えてくれる本。視点をずらすてものごとを観察することの大切さがわかります。
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