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神様のパズル の商品レビュー

3.6

59件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    21

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    3

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2011/12/21

物理モノですが、そこまで難解ではありません。しかし、かといって軽く読める感じかといえばそれも違うので、どうにも中途半端です。 壮大なテーマには惹きつけられるものはあるので、残念。文系の人がちょっと物理をかじってみたい、というのには良いと思いますが、純粋にストーリーを楽しみたいなら...

物理モノですが、そこまで難解ではありません。しかし、かといって軽く読める感じかといえばそれも違うので、どうにも中途半端です。 壮大なテーマには惹きつけられるものはあるので、残念。文系の人がちょっと物理をかじってみたい、というのには良いと思いますが、純粋にストーリーを楽しみたいならオススメは出来ない。

Posted byブクログ

2011/08/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

≪内容覚書≫ 人工授精で生まれた天才少女穂瑞沙羅華。 高校をスキップし、大学に進学したものの滅多に顔を出さない彼女を ゼミに参加させて欲しいと、お願いされてしまった綿貫基一。 綿貫が記した日記形式で物語は進む。 果たして、宇宙は人間に作れるのか? ≪感想≫ 物理に関わる部分は理解しきれず、少々挫折。 とりあえず、細かいところは飛ばしても問題なし。 むしろ、小説の流れを楽しむという点から見ればいらない。 宇宙作成に興味がある人は、じっくり読んだら、 参考になるんじゃないだろうか。 多少、読む人を選ぶ、本かな、と思う。 小説としては、どうなるんだろう、どうするんだろう、と、 最後までワクワクしながら読めた。 ただ、結末が、ちょっと物足りなかった。 ハッピーエンドと言えば、ハッピーエンドだけれど、 現実はそんなに甘くないんじゃない?と思わざるを得なかった。 また、作品全体の雰囲気づくりのためか、 登場人物の描かれ方が、好意的ではなかったように思う。 そのせいか、登場人物への共感がしにくかった。 理系が好きな人が書いた小説だなー、と思いつつ読んだ。 文系女子が求めるものではないのかも。

Posted byブクログ

2011/08/06

 機本伸司氏のデビュー作である。  第3回小松左京賞受賞作らしく、スケールがでかくて冒険心あふれる作品である。  本書は大学のゼミで「宇宙を作る」というとんでもない課題に取り組むことになった、落ちこぼれ男子学生・綿貫と天才女子学生・穂瑞のコンビが巻き起こす騒動を描く青春SF...

 機本伸司氏のデビュー作である。  第3回小松左京賞受賞作らしく、スケールがでかくて冒険心あふれる作品である。  本書は大学のゼミで「宇宙を作る」というとんでもない課題に取り組むことになった、落ちこぼれ男子学生・綿貫と天才女子学生・穂瑞のコンビが巻き起こす騒動を描く青春SF。 「宇宙は“無”から生まれた」と、彼は言った。「すると人間にも作れるんですか? 無ならそこら中にある―」  そんな一文から始まる物語。  宇宙を作る話、というとすぐにエドモンド・ハミルトンの古典的名作『フェッセンデンの宇宙』を思い出すが、こちらは現代物理学の知識が盛り込まれた今どきの宇宙の作り方。主人公の綿貫と穂瑞が(主に穂瑞なんだけど)次々と提示するその手法は、読んでいてうーんすごいなと感心してしまう。 作者の機本伸司氏は理学部出身の理系作家なので、実はカラフルでキレイな表紙からは想像できないほど本格的なSFなのだ。  果たして主人公の凸凹コンビは本当に宇宙を作り上げる事ができるのか。その過程が物語の縦軸として科学の知識ふんだんに語られる。  そして横軸として語られるのが登場人物たちの賑やかな学生生活だ。ゼミの仲間たちとの交流や衝突、研究現場の人々の様々な生身の思い。  主人公の一人・綿貫は自分のダメさ加減に劣等感を持っているのだが、憧れの女性がいるという理由でゼミを選択してしまうなど実に人間味あふれている。  大学生活が瑞々しく描写されており、理系の学生だった人はきっと感情移入してしまうのではないだろうか。  また田んぼの老婆のエピソードなど、科学とは対照的なところにある人間の生活もしっかり描かれており、そうやって人間描写がいきいきとなされているので、専門用語飛び交う科学的な部分も堅くならず読む事が出来る。  宇宙を作ることは神様を語ること。神様を語ることは人間を語ること。人間ってなんて儚くて愛おしいのだろう。読後にそんな気分になった。「科学」と「人間」を描き「神」の領分にまで踏み込んだ、青春小説でありSF小説だと思うのである。面白いです。  あと実はこの小説、全体がある誰でも知っている有名な小説のパロディになっている(わかる人は登場人物の名前を見ただけですぐに判ると思う)。それを考えながら読むとまた違った楽しみ方ができる。

Posted byブクログ

2011/07/01

留年寸前の僕が担当教授から命じられたのは、不登校の女子学生・穂瑞沙羅華をゼミに参加させるようにとの無理難題だった。天才さゆえに大学側も持て余し気味という穂瑞。だが、究極の疑問「宇宙を作ることはできるのか?」をぶつけてみたところ、なんと彼女は、ゼミに現れたのだ。僕は穂瑞と同じチーム...

留年寸前の僕が担当教授から命じられたのは、不登校の女子学生・穂瑞沙羅華をゼミに参加させるようにとの無理難題だった。天才さゆえに大学側も持て余し気味という穂瑞。だが、究極の疑問「宇宙を作ることはできるのか?」をぶつけてみたところ、なんと彼女は、ゼミに現れたのだ。僕は穂瑞と同じチームで、宇宙が作れることを立証しなければならないことになるのだが……。 第三回小松左京賞受賞作

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2011/03/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

“宇宙は人間に作れるか” 落ちこぼれ大学生と天才少女が、たった二人で人類史上最大の疑問に挑む。 こう一言で言い表せない、何とも不思議なSFストーリー。 綿貫基一は卒業単位に悩む大学生。不純な動機で“素粒子物理研究”のゼミを選択し、ある事情から16歳で飛び入学の穂瑞沙羅華と出会う。 穂瑞は国レベルで進めている研究プロジェクト、ハイブリッド核融合炉“むげん”の基礎理論を若干9歳にして発案した素粒子物理の天才児。 綿貫は卒業を賭け、穂瑞は知的好奇心から宇宙創造の疑問究明に動き出すのだが・・・。 主人公である綿貫の日記という形式。 疑問究明に動き出すと書いたものの、基本的にメイン二人による室内の会話劇で動きはあまりない。 相対性理論、量子力学、クォーク、レプトン、TOE、IKBH、、、 全体的に物理学専門用語の激しい応酬。挫けそうになる。 しかも、どこか冷め、刺々しく接する天才少女の穂瑞から繰り出される用語に、圧倒的知識の差があるはずのへタレ青年、綿貫が大筋理解を示しているから面倒くさい。なんだかんだ物理専攻の学生なのだ。 全く知識のない人に対する用語の説明は皆無に等しい。 それでもエネルギーとは何か、場とは、質量とは、といった初歩的概念がそもそもの問題であるらしく、それなりに読んでいける。 緩やかな勉強会が中盤まで続き、クライマックスには世界を巻き込み兼ねない大事件へと突入していく。 目的なく生きてきた青年と、孤独な天才少女。 全く異なる人生を歩んで来た二人に芽生えていく友情とも違う何か。 物理というフィルターを通したこの物語は、論議というアクションシーンを経て巨大な“魔王”立ち向かっていくSFでもあり、見方によれば恋愛ものでもあり、架空の宇宙論でもある。 膨大な情報量だったためか、全てが収束していくラストは少し寂しく感じるが、決して戻ってこない季節を過ごした二人の青春ファンタジーとも取れる傑作。 農業に目覚める人もいるかもしれない。 とにかく満載。 機本伸司 その他の著書 ・僕たちの終末 ・スペースプローブ ・メシアの処方箋 などなど

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2010/12/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

研究室ノートにオススメ本として書いてあった本。 人間に宇宙を作ることは出来るか。 自分達の暮らすこの宇宙のことが分からないまま死ぬのは嫌だ、という老人の話を受け、物理学を専攻する僕と天才少女穂瑞が宇宙の作り方という“神のパズル”に挑む物語。 宇宙について探求することを通じて、生きる意味を見出そうとする穂瑞と、物理学では生きる意味を見出すことは出来ないということに気づく僕。読んでいて、宇宙や、科学の意味や、人生のあり方や、いろいろなことを考えた。 刺激的でとても面白い本だった。

Posted byブクログ

2010/12/13

年端も行かない子を同じ研究室の人が非難するのは・・・。 沙羅華が口が悪いからって少しひどい気がした。

Posted byブクログ

2010/12/18

物理の知識は中学校で習うところまで。 専門用語はほとんどチンプンカンプンだった。 でも楽しく読めた。 高校で物理を選択しておけばもう少し楽しめたかなあ。 (10.12.18) 深草図書館 (10.12.12)

Posted byブクログ

2019/01/16

自分を知りたい。だから、勉強する。 天才児の孤独と苦悩。深く深くて、とても危うい。 http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-230.html

Posted byブクログ

2019/01/16

アイデアや筋の進め方がすごく面白い分、クライマックスがあまりにもガックリだった。(理系大学生とは思えない)ボンクラ主人公目線からだからだろうが、作中出てきた魅力的な謎が「わからない」ままなのが寂しい。まあわからないことを知る物語でもあるし、落としどころが難しいのはわかっているけれ...

アイデアや筋の進め方がすごく面白い分、クライマックスがあまりにもガックリだった。(理系大学生とは思えない)ボンクラ主人公目線からだからだろうが、作中出てきた魅力的な謎が「わからない」ままなのが寂しい。まあわからないことを知る物語でもあるし、落としどころが難しいのはわかっているけれど、ハッタリを見たかった気もする。あと保積さん驚きのビッチ感。

Posted byブクログ