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華氏451度 の商品レビュー

3.9

40件のお客様レビュー

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本が禁じられた世界で…

本が禁じられた世界で、本を焼くのが仕事(ファイアマン)の主人公が、ある日家路で少女と出会い、少しずつ変化していく。思考停止した社会の恐ろしさや味気なさがよく描かれています。

文庫OFF

有名な作品ですし、そ…

有名な作品ですし、それなりに考えさせる話ではあります。しかし、本が禁止された社会という発想には無理があります。現在では抑圧はもっと隠蔽されて行なわれており、本書のようなあからさまな管理社会という発想は時代遅れの感があります。

文庫OFF

2022/09/04

NHK紹介で読む。テレビに脳を支配される時代はネットの衆愚社会と通じる。映画でみたときはわからなかったが、本がなぜメディアとして残されるのか考える機会になった。

Posted byブクログ

2022/05/04

大丈夫だよレイ・ブラッドベリ! そう言いたい 大丈夫だと思うな〜 活字文化は死なない ブラッドベリが危惧するのもわかるし 確かにこの作品が書かれてから現在に至るまでゆっくりと活字文化が衰退してるのはいるんだけど 中学校の数学の反比例を表すグラフのような0を目指して急降下!みた...

大丈夫だよレイ・ブラッドベリ! そう言いたい 大丈夫だと思うな〜 活字文化は死なない ブラッドベリが危惧するのもわかるし 確かにこの作品が書かれてから現在に至るまでゆっくりと活字文化が衰退してるのはいるんだけど 中学校の数学の反比例を表すグラフのような0を目指して急降下!みたいなことにはなってないし もちろん過度な楽観論によって様々な悲劇を生み出しているのが人類の歴史でもあるんだけど 活字文化は死なない ブクログがある限りw 本好きたちの魂は華氏451度でも燃え尽きない! (なんかいい感じ風のこと言った!)

Posted byブクログ

2021/03/13

「本が燃える温度」、あまりにも生き急いだ人類が失いつつあるもの…。  徹底した思想管理体制のもと、書物を読むことが禁じられた社会。禁止されている書物の捜索と焼却を任務とする「ファイアマン」のモンターグは、偶然出会った女性クラリスの影響で、本の存在を意識し始める。テレビのままに...

「本が燃える温度」、あまりにも生き急いだ人類が失いつつあるもの…。  徹底した思想管理体制のもと、書物を読むことが禁じられた社会。禁止されている書物の捜索と焼却を任務とする「ファイアマン」のモンターグは、偶然出会った女性クラリスの影響で、本の存在を意識し始める。テレビのままに動く無気力な妻リンダの空虚な生活と違い、クラリスは本に熱意を持っていた。・・・・・・  テレビに支配されて思考も思想も失った妻たちとクラリスの対比から、主人公が気づき、変わっていく様子が面白かった。

Posted byブクログ

2016/11/26

言わずと知れた名作。 今見ると未来の姿に違和感を感じることもあるが、楽しめました。 この本の凄い所は、極端すぎる部分もありますが、充分起こり得る未来を寓話的に表現している事だと思います。 「今年の流行は白だ」と言われて、考える事もなく取り入れ、不倫が何故悪なのかを考えた事も...

言わずと知れた名作。 今見ると未来の姿に違和感を感じることもあるが、楽しめました。 この本の凄い所は、極端すぎる部分もありますが、充分起こり得る未来を寓話的に表現している事だと思います。 「今年の流行は白だ」と言われて、考える事もなく取り入れ、不倫が何故悪なのかを考えた事もないのに断罪する。本を読む事もなく、自分に無関係な事はそもそも真剣に考えた事もない。 こういった人はいつの時代も一定数いましたが、情報が多すぎて、もはや自分で考えることもなく「答え」がある現代では少しずつ増えている気がします。 これが、悪い事だとは思いません。企業にとっては、こうゆう人こそ扱い安く、学校でもそう教育してる傾向にあります。 人間がトラブルもなくみんな仲良く生きて行くには、いい意味でも悪い意味でも突出した人間など必要ないのでしょう。 ただ今後も増えていけば、この本の世界はすぐそこにある未来なのかもしれません。

Posted byブクログ

2016/05/08

む〜… 色々な本におすすめ本として出ていたのだが、正直、それ程のものを感じなかった。 焚書の物語。市民には過去の知識を学ばせず、映像と音声に浸らせておく社会。楽しければ良いであろう。何も考えずに政府の方針に従うがよろしい。その方針に少しずつ違和感を思える焚書官。それでいながら、...

む〜… 色々な本におすすめ本として出ていたのだが、正直、それ程のものを感じなかった。 焚書の物語。市民には過去の知識を学ばせず、映像と音声に浸らせておく社会。楽しければ良いであろう。何も考えずに政府の方針に従うがよろしい。その方針に少しずつ違和感を思える焚書官。それでいながら、焚書官のボスは多くの本を読んでいるに違いないほどの博学。突然戦争が始まり、全ては破壊される。地下に隠れていたグループが再び新たな社会を目指して… 作者が書いた当時、これからの社会がどの様な方向に進み、それがどの様な結末を迎えてしまうかについての示唆・恐れについては十分に感じとられるのだが、それに至る展開が自分にはあまりにも唐突すぎる…

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2014/09/07
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※このレビューにはネタバレを含みます

SFの名作ということで購入した。 レイ・ブラッドベリの華氏451度は本が禁止されている近未来。持つことも読むことも許されない。主人公のモンターグはそれを取り締まるファイアマン、焚書官として働いていた。火の色は愉しかった、という冒頭からもあるように、モンターグは焚書という行為を心から愉しんでいて、一分も疑いなく職務を全うしていた。しかしクラリスという隣家の少女と出会うことにより、彼は混迷の道を歩み始める。 クラリスにミルドレット(妻)との冷え切った関係を見透かされ、動揺するモンターグだったが、彼女が物事の本質的な部分をついているのだということに気付く。ミルドレッドは三面の壁に張られたテレビ画面に夢中だ。いつも「海の貝」と言われる超小型ラジオにばかり耳を澄ませている。そこにクラリスの指摘した愛情に由来するものが存在することができるわけもなかった。 モンターグがいつものように仕事に向かう。緊急連絡が入り、ある老女の家で書物が見つかり、それを焼却すべく同僚たちと共に現場に向かった。本を燃やしていく過程で、老女は本と共に命を断つべく石油の中にマッチを落とす。どうしてそこまでして書物に囚われるのか、モンターグには不思議でならなかった。そのときから彼は書物の魔力に取り憑かれることになる。 焚書、という言葉の意味を検索すると、「書物を焼却する行為。通常は支配者や政府などによる組織的で大規模なものを指す」(Wikiより)と出てくる。あいにく日本の現代社会においてそのような野蛮な行為をする人間はいないだろう。本当に行為に及んでしまったら放火事件となってしまう。しかし歴史的にもナチスや奏でも起こった行為だ。未来社会だけではなく現代でも他国では行われているのだろう。 書物というものは映像や音声記憶媒体のように情報を後生に残すためのものである。しかし書物自体は人間同士のコミュニケ―ションと同様、あまりにも不備が多く優れた媒体とは言えないだろう。それは昨今の映像化文明を見れば言うまでもないことだ。どれだけの人が画面を見つめ、映像に見入って、ダイレクトな情報を得ているか。映像は人に目に映ればまるでその場にいるような錯覚すら起こせる。人を魅了するのだ。 太古の時代、書物もそういった面があったことだろう。大昔の人間と対話できる手段でもある。ページをめくり、思索にふけりながら、語りを聞くことができる。現代においても書物が波及している様を見れば、書物自体ある種の魔力を持っていることは否めない。 華氏~の中で描かれる画像文明においては、ずっと人間と対話もせず(本書の中では妻ミルドレッドとモンターグの冷え切った関係)幸福を享受することができる。これは画像文明VS活字文明という対比の中で、画像の即時的、簡略化された情報を享受する、ということを批判しているだけではないと思う。書物も充分にミルドレッドが魅了されている画像文明と同様の要素を持ちうるからだ。(省略された情報源という意味で) それよりも、情報を享受し快楽に耽る思考停止状態の人間たちVS思索を行う哲学的人間という対比の方が合っているように感じた。レイ・ブラッドベリがこの本を通して警鐘を鳴らしたかったものは何なのか、考えさせられるところもあるが、華氏451度はエンタメとしても充分に楽しめる作品であった。 追い詰められるモンターグ、彼の思索、彼に出会う人々、その交流、そこから得られる知見は興味深いものであった。

Posted byブクログ

2013/09/13

もうちょっと頑張れば、面白くなると思うのだが。。。 ちょっと残念な感じ。ここから面白くなるかもというところで終わってしまう。 都合良く支配するために本を読む事を規制している国で、取締る側にいた人間がちょっとしたキッカケで矛盾に気付き反体制派となる話。

Posted byブクログ

2013/08/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本については、漠然と、書物が敵視されている世界の物語というイメージしか持っていなかったけれど、書物というより”知性”が敵視された世界の物語だった。 支配階層が、被支配層を”無知”の状態に置くことで秩序を維持する。 民衆には娯楽とスリルを与え、本を読むこと、考えることは時代遅れと教え込み、”知性”から遠ざけることの象徴としての焚書ということなのだ。 最後に最終戦争が勃発して、都市は爆撃され、壊滅する。 そんな支配の構図は、まったく無意味なものとして描かれている。 そして、失われた知性は、二度と元通りにはならないことが示唆されている。 単なるSFと思いたいところだが、現代社会の支配階層は、娯楽を与える代わりに経済的に収奪することで、民衆を”無知”の状態に置いているとも言えるんじゃなかろうか。

Posted byブクログ