風の歌を聴け の商品レビュー
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読書会のため再読。 瑞々しい! 孤独と喪失、仏文学の直子的な女の子、戦争、学生運動からの理想と現実とか、そういうものを書き続けているんだな、春樹さんは。 と、『街とその不確かな壁』の1章を思い出しながらあらためて感じました。作家ってそういうものでは?きっと書きたいことは一貫しているはず。 でも、自分もずいぶんと大人になり、 おかげで、鼠も僕も小指のない女の子のことも、とにかく愛おしく感じ、今回の感想はただ 「僕は・君たちが・好きだ。」 この言葉に尽きます
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スローペース/疾走感、熱気/清涼感、本来対立する概念が同時にある感じ。 文章は、軽やかで読みやすい。 爽やかな読後感。
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完全に理解しきることは難しいけど、ほわっと涙腺が刺激されるような感覚になった。 思っていることの半分しか喋らないようにしたら、数年後、本当に思っていることの半分しか喋らない人間になっていた、という一文がよかった。 8月に読むのがちょうどいい。
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出来事の情景が事細かく書かれていて、シーンを想像するのに疲れるくらいだった。 変わった登場人物たちに、終始どこかひっかかりながらも惹きつけられ、不思議な気持ちにさせられた。 ラジオを聞いた後に同級生の所在を探すシーンで、 『最後の一人は何故だかはわからないが僕に向かって、お前と...
出来事の情景が事細かく書かれていて、シーンを想像するのに疲れるくらいだった。 変わった登場人物たちに、終始どこかひっかかりながらも惹きつけられ、不思議な気持ちにさせられた。 ラジオを聞いた後に同級生の所在を探すシーンで、 『最後の一人は何故だかはわからないが僕に向かって、お前となんかは口も聞きたくない、と言って電話を切った。』 というところが、すごく人となりを表している感じがして面白くて好きだった。
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村上春樹デビュー作。僕と鼠と過ぎ去る夏。 世界観と僕や鼠の言葉が好きです。 夏の淀んだ空気や草の匂い、捉えることはできないけれどそこにある。この物語も気持ちや言葉で捉えることはできないけれど確かにある。 次は長編を読みたいです。
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今から20年以上前、学生時代に羽田から那覇に移動する際、羽田空港の書店で買って飛行機の中で一気に読み終えたのが思い出です。 初めて読んだ村上春樹作品でしたが、この世界観は何だろうと何とも言えない気持ちになったのを覚えています。 それから、村上春樹作品にハマり、1973年のピンボー...
今から20年以上前、学生時代に羽田から那覇に移動する際、羽田空港の書店で買って飛行機の中で一気に読み終えたのが思い出です。 初めて読んだ村上春樹作品でしたが、この世界観は何だろうと何とも言えない気持ちになったのを覚えています。 それから、村上春樹作品にハマり、1973年のピンボール、羊をめぐる冒険と一気に読んだのが良い思い出です。
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村上春樹のデビュー作ですが、最初から春樹の世界観が出来上がっていて、とてもオシャレで、とてもポップでした。最初のページから春樹のオシャレな表現に呑まれました。
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『職業としての小説家』の中に、このデビュー作ができあがるまでの格闘が描かれていてたので、興味深く再読した。 一から書き直したというこの文体を「開発」したところから、村上春樹という作家は始まっているんだなぁ。
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初めて村上春樹の作品読んだ。読まず嫌い良くない。わかるようでわからなかったけど、ふわっと掴めるものはあった。言葉が自然と入ってくる感じ。時間かけずにすぐ読めたし、なかなか面白かった。
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ダンスダンスダンスから遡ってここまで来る。 当時を斜に構えたスカした洋書のように描いてるけど 逆にこの時代だからこそのアナログ感が良かった。 僕と鼠のはじまり。
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