風の谷のナウシカ 全7巻セット トルメキア戦役バージョン の商品レビュー

宮崎駿(著者)

2023/11/20

SNSで『風の谷のナウシカ』(映画)の映画についての投稿をした時オススメ頂いた『風の谷のナウシカ アニメージュコミックスワイド判』(宮崎駿)。

キノコによるバイオレメディエーション(生物的環境浄化)の世界観が好きで、この漫画ではどのような事が語られるのか楽しみでした。

映画で知った部分はこの物語のごく一部に過ぎず、映画とは違った物語の構成だった事に驚いた。

そして、もっと内容が深かった。

「生きる事とは何なのか」「汚染された環境を改善するにはどうしたらいいのか」「人、そして戦争とは何なのか」を7巻通してずっと読んでいた気がするなぁ。

残酷な世界の中で、強く美しく生きるナウシカがホントカッコよかった。

2023/08/29

世界に誇れる、日本の名著。
環境問題、戦争、文化、宗教、神話と様々なテーマを一つの物語に詰め込み、東アジア的といえる独自の哲学を描いている。
後世に遺したい作品。

2023/08/10

宮崎駿が考える“生きるということについて”ありありと書かれていた。
自然と戦争と宗教と、様々なものが絡み合っている世界を主にナウシカの視点で体験した。他の登場人物にもキチンと焦点が当てられていたので、考え方の違いを比較したり自分ならどう思うかを考えるのが楽しかった。
また、戦闘シーンや蟲や動物が大群となって押しかけるシーンなどは迫力満点で、読んでいて何度もハラハラさせられたが、気づけばあっという間に一冊読み終えていたという次第で非常に物語に没頭できた。

2023/08/04

私たちの生きる時代よりずっと未来、産業文明が土地を腐らせ、毒を発する腐海の森と共に人間たちは生きていた。蟲と人間、人間と人間の争いを静めようと立ち上がったのが風の谷の姫であるナウシカだった。やがて彼女は人類の運命を背負うことになる。

「汚染は清いものの中に当然のようにあるものであり、全てが清浄な世界に住む神は神ではない。神は一匹の蟲や一枚の葉にさえも宿っているものである。私たち人間は闇の中に光を持っているから生きるのだ。全て光に浄化されたお前の下僕とならずとも生きられるのだ。」と”神”と称する者に言い放ったナウシカの言葉が胸に残った。

2023/07/22

映画も大好きだけど、こんなに深い話だと思わなかった。
人間の業はここまで深いのかと悲しくなるけれど、実際に地球温暖化が叫ばれてる今だって、戦争はやめられていない。その業も含めて、生きねばということなのかもしれない…。
何が正しくて何が正しくないなんて決められない。色んなことを考えさせられる作品でした。

2023/07/15

映画がもともと好きでしたが、もっと話は深いんだと人に勧められて読みました。こんな意味があったのかと驚きです。映画は本当に一部でしかなかった…。是非読むべき作品の一つです。

2023/07/12

「生命は生命の力自体で生きている」
「生命は闇の中にまたたく光である」
走り続けてナウシカのたどり着いた結論。。
よいことが光で、悪いことが闇なのではなくて
生きることが光で、死ぬことが闇なのでもなくて
まずすべては闇から始まっていること、そのやわらかい肯定があまりにも明晰で、そして遠すぎて、彼女が秘密を抱えていく運命に納得してしまう

クシャナが好きすぎて定期的に読み返す涙

2023/07/09

読んだことあるはずなのに全然覚えてなかったラストでした。
読み応えあるけど一気に読む方が頭に入ってくるので頑張って一気読みした！！

2023/06/06

マンガをここに載せることはあまりないのだけれど、これはあまりにも今の自分に刺さる内容だった。何が正しくて何が間違っているか。ずっと探し続けてきたけれど、最近になってようやくそうではないことに気がつき始めることができた。
自分の正義は他人にとっての悪になる可能性もある。それらを包含した真の正しさに地球を向かわせるための力が光で、それを阻止しようとする力が闇なのだとしても、その光をも別の視点からは闇になる。
ナウシカも言っていたが光と闇、両方あるのが世の中なのだろう。
最終的に墓所を破壊する選択をとるがそれも光か闇どちらかの視点に偏った判断な気がしている。人間は永遠に結論の出ないこの矛盾を抱えながら、闇の中にある光に幸せを感じながら生きていくのだと思った。

2023/02/15

なぜ、旧人類は新人類をつくったのか。コントロールしたいものをコントロールするため=コントロールできるものはない。全体性に向けた道具が暴走した悲惨ささえ受け止め、滅びゆく道具の存在、その自律性を諒解する。

単純に汚れなき草原の風景よりも、穢れたアクチュアルな風景に美的な感覚がある。これが全てな気もする。