人形の家 の商品レビュー
「私は今まで夫の人形…
「私は今まで夫の人形にすぎなかった・・・・」。独立した人間としての生き方を求めて家を捨てたノラの姿が、多くの女性の感動を呼ぶ名作です。
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ノルウェーの戯曲家イ…
ノルウェーの戯曲家イプセンの代表作であり、日本で最も成功した劇ですね。 「あたしは、何よりもまず人間よ」とノラは夫に言って家を出ます。「結婚」と「女性の独立」と「女性の人間として生き方」というなかなか難しいテーマを、ノラをとおして見事に戯曲化しています。
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母親なのに子供置いていくのはどうなの?と思ったが、そもそもこの考え方が女性に特定の役割を期待するものであったことに気がついた。知らず知らずのうちに差別意識を抱いていた。 子供を置いていくなんて、などと反発が出ることも織り込み済みでこんな展開にしたのだろう。
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【出版日】: 1879年 世界文学全集〈第26〉 イプセン、ハウプトマン (1962年) 『人形の家』『 野鴨』 『ヘッダ・ガブラー』『 はたおりたち』『 沈鐘』 ◆Wikipedia / ゲアハルト・ハウプトマン(1862年-1946年) https://ja.wikip...
【出版日】: 1879年 世界文学全集〈第26〉 イプセン、ハウプトマン (1962年) 『人形の家』『 野鴨』 『ヘッダ・ガブラー』『 はたおりたち』『 沈鐘』 ◆Wikipedia / ゲアハルト・ハウプトマン(1862年-1946年) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%A2%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%83%97%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%B3 松井須磨子 森鴎外
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あの時代に近代劇を描いたイプセンはすごい。 あの時代の男尊女卑は正常という認識だったはず。 それはきっとどこの本屋さんに行っても、それを推奨する本が山ほどあったはずだ。 それを、妻ノラは自分の心の声、本当の気持ちにやっと向きあった。 フィクションとは言え、あの時代に本当の正...
あの時代に近代劇を描いたイプセンはすごい。 あの時代の男尊女卑は正常という認識だったはず。 それはきっとどこの本屋さんに行っても、それを推奨する本が山ほどあったはずだ。 それを、妻ノラは自分の心の声、本当の気持ちにやっと向きあった。 フィクションとは言え、あの時代に本当の正しさを再確認し発信することはとてつもない勇気だと思う。 私がきっとあの時代に生きていて、この本を読んでいたらボロボロ泣いていたに違いない。 ノラは、あの時代の苦しい思いをした女性たちの代弁者だから。
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ノルウェイの劇作家、ヘンリク・イプセンの代表作の1つ。 有名作品だが初読。 ひとことで言うならば、弁護士の妻、ノラが、自身を「人形」のようにしか見ていなかった夫と別れ、自我を確立するために「家」を出ていく話である。 ストーリーは広く知られているが、知っていて読んでもその展開は衝撃...
ノルウェイの劇作家、ヘンリク・イプセンの代表作の1つ。 有名作品だが初読。 ひとことで言うならば、弁護士の妻、ノラが、自身を「人形」のようにしか見ていなかった夫と別れ、自我を確立するために「家」を出ていく話である。 ストーリーは広く知られているが、知っていて読んでもその展開は衝撃的で、シャープな切れ味に驚かされる。 ノラは小鳥のように軽やかで、美しい女である。弁護士ヘルメルが夫で、かわいい子供が3人いる。 夫は年明けに銀行の頭取になることが決まっており、このクリスマスはとりわけ楽しい。ノラはたくさんの買い物をし、子供たちをプレゼントで喜ばせることや、仮装パーティーで踊ることを楽しみにしている。 だが、彼女には1つ秘密がある。 数年前、夫が病気をし、転地療養が必要であったとき、父親の署名を偽造して借金をしたことがあったのだ。当時、父は重い病で署名を頼むことができなかった。夫への愛情から出た行為ではあったが、紛れもなく違法行為であり、ことが明るみに出れば、ノラ自身だけでなく、ヘルメルにも不名誉なことである。 ノラはこのことを夫に告げることができずにいた。 ところが、その秘密の証拠を握るものがいた。ヘルメルの銀行に勤めているが、品行芳しからぬため、解職されようとしている男だ。彼はノラの秘密をネタに、自分の解雇を覆すようヘルメルに頼めとノラを強請る。 困ったノラは何とか揉み消そうとするのだが、なかなかうまく行かない。 前半はとにかく、ノラにイライラさせられる。 冒頭ではあれこれと無計画に買い物をするお気楽な奥様ぶりに少々苦笑する。夫から小鳥さん・リスさんと呼ばれ、深く考えることもしない。 自身が引き起こしたトラブルにしても、そもそもの行動が無思慮であるし、その後を取り繕おうとするのもいただけない。 友人である未亡人が助言するように、早く夫に真実を明かすべきだと思う。 この女が家を出ることになるのだとすれば、自身のせいではないか、とも思う。 しかし。 ノラの秘密が明るみに出た時、図らずもヘルメルの本性も明らかになる。 彼はノラを庇うでも守ろうとするでもなく、怒るのだ。それもノラに降りかかる災いのためではなく、自身が被るであろう不名誉を嫌って。 ノラが何かに気がつくのはこのあたりからだ。 一方で、ノラの災厄は一転、救われることになる。恐喝者が悔い改め、手元に持っていたノラの秘密の証拠を返してきたのだ。 それを見るや、夫は急に機嫌を直し、ノラを元通り「小鳥さん」として扱おうとする。 この時、ノラは覚醒する。そして気づいてしまうのだ。 自分の夫が薄っぺらい、物事の表面しか見ない男であったことに。 彼が愛していたのは自分という「人間」ではなく、単にかわいい「人形」であったことに。 こと、ここに至っては、ノラはもう家を出ていくしかない。「夫」は真の意味で「夫」だったのではなく、愛もない、ただの他人なのだから。 読み手である自分の印象もがらりと変わった。 ノラは軽薄なのではない。単にそうであるように仕向けられてきただけなのだ。 お前はかわいくしていればいい。 楽しく何も考えずにいればよい。 そう言われて、誰がものを考えるだろうか。 ノラをどこかで軽く見ていた自身の偏見に愕然とさせられてしまった。 本作は戯曲であるので、脚本ではなく、劇として鑑賞した場合には、その衝撃はもう一段上になるかもしれない。 「ノラ」という役は俳優にとってはさぞかし演じ甲斐のある役だろう。 実際、ノラがこのように急に自我に目覚めることは可能なのか? こんな風に家を出て、この先どうなるのか? 疑問は生じないではないのだが、それを上回るインパクト。人間の本質を突く洞察に唸らされる。 イプセン、恐るべし。
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なぜ家族の中で人形として扱われていたのに旦那の病気に 騙してまでお金を使ったのかが よくわからなかった。 気楽だからそのまま 演技し続けたかったのだろうか。 そこのところがうまく飲み込めなかった 。女性解放の 書とは 必ずしも 言い切れないと思う。それに過去のヨーロッパの話だが 現代日本でも実際にこういう話は多いんじゃないかと私は思う。 世間体でだけ存在して実際には腹を割って話し合ったことがない 夫婦のこと。
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イプセンはウェルメイド・プレイの構成生かし、自己認識と独立を現実的に反映するために劇という象徴を用いて理想主義のもろさを明らかにしている。 観客が、この戯曲が女性の解放を表している作品であるという先入観に縛られ続けているため、ウェルメイド・プレイであるという構成が、同じ結末を保証するものではないということを忘れていることを暗示している。 作品の大半ではノラが完璧であろうという家族像にしがみついている様子が描かれている。従って、観客はこの戯曲の理想的な結末がどのようなものであるべきかを振り返り、結局ノラの家出がこの戯曲の山場、すなわちクログスタッドとの対立・衝突を解決しているか否か、その判断が観客の観点に委ねられる。 つまり、この作品は女性の独立と社会進出を描いた作品なのか、それとも女性であることを最大限に利用し夫を操り支配するノラの利己心を描写しているのか、考えさせられる作品だ。
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イプセンが目の前で見た女性の参政権関連の運動へのインパクトが伝わってくる。今考えるとまずい表現は多々あるけど、やっぱり本作が書かれた時代を考えるとすごいなと思います。
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あらすじをネットで検索したら、女性の社会進出を描いた話と出てきたので興味が湧き購入。 実際は、普通の夫婦喧嘩。 ただ、その原因は夫が妻のことを人形のように扱うからっていう。。 読んでて妻に対してなんで安直で軽率な行動するんだっておもっていたが、書かれたのが1879年って事で今と...
あらすじをネットで検索したら、女性の社会進出を描いた話と出てきたので興味が湧き購入。 実際は、普通の夫婦喧嘩。 ただ、その原因は夫が妻のことを人形のように扱うからっていう。。 読んでて妻に対してなんで安直で軽率な行動するんだっておもっていたが、書かれたのが1879年って事で今と比べ女性の社会への進出が少ないってこう言う事なのであろうかと。 その安直で軽率な行動を自分で振り返り、家を出ていくまでで完結してるのがいいなと。 ここから女性が社会に出ていくのが伝わった。 文量少なく、2時間程度で読めたのはよかったかな!
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