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カンタン刑 の商品レビュー

3.3

25件のお客様レビュー

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2021/09/24

小学生の頃に、妙に残酷な事件に詳しい子がいた。彼は様々な拷問方法や稀代の連続殺人犯の話を、機会があるたびに私たち生徒に聞かせ、その感想を楽しむ露悪的とでもいうべき趣味を持っていた。 おそらくそのような人物は、全学校の小学校六年生の中に1人はいるだろう。 彼らを「悪意」という名のや...

小学生の頃に、妙に残酷な事件に詳しい子がいた。彼は様々な拷問方法や稀代の連続殺人犯の話を、機会があるたびに私たち生徒に聞かせ、その感想を楽しむ露悪的とでもいうべき趣味を持っていた。 おそらくそのような人物は、全学校の小学校六年生の中に1人はいるだろう。 彼らを「悪意」という名のやくざ組合の鉄砲玉と例えるなら、この小説の作者は間違いなく大親分である。 というか、後ろに感想を書いている平山氏がまさに社会の歯車として使い潰されんときにこの小説を読んで瞠目した、との旨を記しているんだが、この作者はどう贔屓目に見ても太宰あたりと同じ乳母日傘のボン(今でいうところのマンションを何棟かもっているエロ漫画家の類い)だと思われるのだがどうだろうか

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2015/03/15

奇妙奇天烈!すごい…の一言に尽きます。お亡くなりになられているのがなんとも惜しい…もっと早くに出会いたかった。。。そしてジャケが素敵!

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2013/07/10

複数の名義を使い分けて様々なジャンルで多くの作品を残したという 清水聰(1991年没)の、SF&怪奇小説でのペンネーム=式貴士。 寡聞にして存じませんでしたが、 最近調べ物の途中で目的を見失い、迷子になったところ、 たまたま「カンタン刑」という奇妙なタイトルを発見し、 気になった...

複数の名義を使い分けて様々なジャンルで多くの作品を残したという 清水聰(1991年没)の、SF&怪奇小説でのペンネーム=式貴士。 寡聞にして存じませんでしたが、 最近調べ物の途中で目的を見失い、迷子になったところ、 たまたま「カンタン刑」という奇妙なタイトルを発見し、 気になったので買ってみました。 グロテスクな奇想に満ちたSF&ホラー系作品集であります。 表題作は、凶悪な殺人犯に死刑より重い罰を与えることが裁判で決定し、 その「カンタン刑」の、とんでもなく非人道的な内容が綴られていくのだけど、 受刑者が八人も人を殺して平然としているヤツだというんで、 読者は刑の描写のえげつなさに吐き気を催しつつ、 彼に同情する気はまったく起こらず、 良心の呵責は覚えずにページを捲っていけるのでした(笑) ――が、残念ながら読み進めるとどんどん飽きてきまして。 多分、アイディアは奇抜で面白いけど、文体が合わないからだと思う次第。 神は細部に宿ると言うけれど、あまりにギッチリ描き込まれ過ぎていて、 黙して語らぬ余白の美が存在しないかに見えるのがキツイんだなぁ。 ただ、春日井健の歌を題材に――とリクエストを受けて書かれたという 女性芸術家とモデルになった少年の話「マイ・アドニス」は、まあまあ好み。

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2013/01/16

綾辻さんのエッセイより。 たまらん。気持ち悪い。オゲェーッ! でも大好きだッッッ!!!!! 解説に平山さん。ラブ。

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2012/05/07

複数の筆名を用いて、ミステリ評論、児童向け読み物、 官能小説、占星術研究などの多彩な仕事を遺した作家・式貴士。 その特徴的な短編作品の中から選ばれた十二編と、 原作を式貴士が担当した劇画作品一編を収録。 表題作の「カンタン刑」を初めとして、 収録作品のすべてが、奇想と...

複数の筆名を用いて、ミステリ評論、児童向け読み物、 官能小説、占星術研究などの多彩な仕事を遺した作家・式貴士。 その特徴的な短編作品の中から選ばれた十二編と、 原作を式貴士が担当した劇画作品一編を収録。 表題作の「カンタン刑」を初めとして、 収録作品のすべてが、奇想としか言いようのない 突飛な状況設定について描かれた物語である。 どの作品にも一応の主人公(語り部)は存在するが、 名前すら明かされない場合がほとんどで、 そのせいもあって、彼らが主人公なのではなく、 突飛な状況設定それ自体こそが実の主人公なのだ、 と言っても差し支えないほどに、 どの作品も、奇抜なワンアイデアありきの作品となっている。 「こういうことが起きたらどうなるだろう」 という思考実験の過程を書き記しただけのような小説であり、 人間ドラマや凝ったプロットなどはほとんどない。 人間は常に、奇怪な状況という主人公に振り回される 物語上に配置されたただのアイテムのひとつに過ぎない。 だが、それでいてどの短編も、人間の愛や欲望、 そしてそれらに溺れた人間たちが現出せしめる狂気、 といったものを鮮やかに描き出すことに成功している。 これは、物語の核をなすアイデアが秀逸であることの現れだ。 ただ一風変わっているというだけではなく、 その状況の下では、人間は真の姿を暴露せざるをえない、 というような実に巧妙な状況設定なのだ。 そのような設定をたくさん考え出したというだけで 式貴士という人は充分に凄い才能である。 もちろん、設定を思いついたことだけが凄いのではない。 その設定の中で、真の姿をさらけ出す人間たちを しっかり捉え、文章に写し取ることができる才能、 それをも兼ね備えていたことが、 式貴士を式貴士たらしめた要素なのだと思う。 文章にはやや日本語としておかしいところがあったり、 女性の言葉づかいがワンパターンだったりと 個人的に気になるところもいくつかあったが、 そういった細かい瑕疵は無視できる程度のもの。 ただ、凄い、ということは理屈では理解できるのだが、 いかんせんワンアイデアのみの作品群なので その凄さはこうやってここにでも書いておかないと おそらくすぐに忘れていってしまうだろう。 小説としての面白さは弱い。 やはりアイデアの凄さが光っている。 冴えたアイデアの数々を、ぜひ味わってみてほしい。

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2012/04/25

ところどころしょうもないネタ(親父ギャグなど)もあるけど、とにかく作者の発想が面白いので楽しく読めた 特に「アイス・ベイビー」の世界観が好き。色々驚かされた 「マイ・アドニス」は、最後のシーンを映像で観てみたいなぁと思った

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2012/01/06

初めて式さんの書物を読みました。ビリビリに痺れました。ジュルジュルと涎を垂らしながら、バクバクと鼓動を鳴らし、果てのない夢想を夢み、そして一人で××しました。SFだったんですね。うん。さすがですよ。エロ・グロ・ナンセンスばんざーい。

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2011/12/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み始めて4ページで読んだことを後悔したのはこれが初めてだったわww最初の○キ○リのくだりは吐き気がすごかった。解説に「正常な神経の持ち主、Gの嫌いな人、食事前の人は絶対にお読みにならないでください」という注意書きがあったけど、読む前に知りたかったww 全編を通してエログロで気が遠くなるような話ばかりだったけど、「涸いた子宮」みたいなSFテイストの話は面白かった。

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2011/10/17

高校生の頃、この作者の作品が友達の間で、ちょっとしたブームになってんだけど、今回、すごい久しぶりに読んでみた。 いやぁ、やっぱ凄い(;_・) エログロ全開で、突っ走ってる・・・。 高校生の時は、勢いだけでこの作者の作品を読んでたけど、歳とってからじっくり読んでみるのも良いかも。 ...

高校生の頃、この作者の作品が友達の間で、ちょっとしたブームになってんだけど、今回、すごい久しぶりに読んでみた。 いやぁ、やっぱ凄い(;_・) エログロ全開で、突っ走ってる・・・。 高校生の時は、勢いだけでこの作者の作品を読んでたけど、歳とってからじっくり読んでみるのも良いかも。 ただ、内容が内容だけに、好き嫌いがハッキリ分かれそうな作品。

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2011/07/09

広く一般の人には勧めません、なにせ気持ち悪い話が多いので。 高校生の時にたまたま地元の図書館で見つけたので読んでみましたが、たぶん自分では怖くて買えないわ。 表題の「カンタン刑」はバーチャルにいろんな環境に置かれるという刑罰の話ですが、あまり想像力豊かに読むと具合悪くなりますー...

広く一般の人には勧めません、なにせ気持ち悪い話が多いので。 高校生の時にたまたま地元の図書館で見つけたので読んでみましたが、たぶん自分では怖くて買えないわ。 表題の「カンタン刑」はバーチャルにいろんな環境に置かれるという刑罰の話ですが、あまり想像力豊かに読むと具合悪くなりますー。 一番手に入りやすそうな最近のもので紹介しました。

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